理由1:使用頻度を考えていない
とりあえず引き出しにしまっておけば、なんとなく部屋が綺麗に見えます。なので、特段入れるものや場所について意識していない方もいることでしょう。しかし“使用頻度”を第一に考えて収納先を決めておかないと、収納棚の中が散らかってしまうんだとか!
「よく使うものなのに、引き出しの奥に入っていては毎回出すのが面倒ですよね。整理収納の大前提として、“よく使うものは取り出しやすい場所に片付ける”ことが大事だと言われます」
使用頻度が高いものを収納する場所は、
・オープンな棚であれば、高さも横幅も真ん中あたり
・引き戸式収納棚であれば、引手の部分の高さの位置
・扉付きの収納棚(観音開き)であれば、棚の上下左右真ん中あたり
これらが一番オススメだということです。取り出しやすく、しまいやすいことはもちろん、開け閉めにもストレスがかからない場所です。
よく使用するものが細かいものである場合は、カゴなどに入れて先ほどのオススメの場所にカゴごと入れてしまうのがGOOD!
理由2:重量を考えて収納できていない
雑誌1冊ではそんなに気になりませんが、何冊も重なれば結構な重さになりますよね。実は、収納においては“重量”も大事なポイントのひとつです。
「“重いものは収納の下に入れる”ということを覚えておきましょう。これは、最近ホームセンターなどで販売されているプラスチック製の棚で特にいえることです。
重いものを上に置いて(入れて)しまうと、棚そのものに歪みが生じます。片付けどころではなく、開け閉めそのものにストレスを感じるために確実に散らかっていきます。
また、どんなに軽いものでも積み重ねるほど重量は重くなりますよね。最近流行りの積み重ねるタイプの収納は、軽いものを前提に考えましょう」
重いものの出し入れは本当に大変! そのうち、手を付けずに放置されてしまうのです。
また、棚そのものが倒れる危険性もあるので注意が必要です。“重ねるタイプの収納”であっても、重いものを下の段に入れることをお忘れなく!
理由3:“誰が使うのか”を考えていない
この引き出しをよく使うのは自分、あそこの棚をよく使うのは主人……と、誰がどこをよく使うのか理解できているでしょうか? 誰が使うのかを考えて収納しないと、散らかってしまうのはもちろん、夫婦トラブルにも発展しかねません。
「例えば、身長の高いご主人に、棚の一番下を“ここ、好きに使っていいからね”と言ったところでキレイに片付くとは思えません。なぜなら、身長の高いご主人が、そもそもその場所に物をしまうことが億劫になってしまうからです。
逆にお子さんのおもちゃの収納で、目線よりも上にたくさん物を置かせようとしても無理ですよね。その人に合った収納スペースを提供してあげなくてはならないのです。
まずはご家族の体格を見ましょう。そして、どこが使いやすいかを考えてあげるだけで、片付けがはかどるか、また身に付くかが変わってきますよ」
自分の使いやすさだけを考えていると、家族にとっては使いにくい収納になってしまっているのかもしれませんね。家族で共用する棚は特に、誰がどこによく物を置いているか……などチェックすると良いでしょう。
いかがでしたか? 単純なようで実は色々と配慮しなければいけないのが“収納”。普段何気なく散らかしがちな棚を、この春からは綺麗に保っていきましょう!
2017/5/6 WooRis掲載
執筆/三浦希枝