1:“見直し”のチャンスを逃さない
衣替えはできればあたたかい晴れた日に行うのが理想です。気持ちも晴れやかで明るいですし、天日干しすることもできます。ここでやるべきことが2つあります。
(1)衣類をもう一度すべてチェック
まずはすべて一度広げてチェックすること。衣替えの「しまう」コツとして、しまう前には洗濯するかクリーニングに出して、きれいな状態で保管するようにおすすめしていますが、保管していた収納ケースからこれから着る衣類を出したときにも、もう一度チェックすることが大切です。
見るポイントは、汚れなどの状態・デザイン・サイズ感の3つです。特に汚れがあると、虫食いにあうリスクが高まります。
またデザインに関しても、「着るかな……」と少しでも疑問に思うものは、一度着てみましょう。
そして「着なさそう」と感じたものは迷わず処分。着ないものをとっておけば、その分のスペースを無駄に使っていることになります。
(2)掃除する
入れ替えの際には収納が一度空っぽになりますよね。この時こそ、収納場所(クローゼットなど)を掃除する絶好のチャンス。たまった埃などを取り除き、これから日々使う衣類を気持ち良く綺麗に収納できる環境を整えましょう。
2:収納ケースとハンガーの選び方が決め手
衣替えで出した衣類を収納していくとき、気をつけたい点が2つあります。
(1)収納ケースは深過ぎないものを
高さ60cmのスペースがあるとして、深さ30cmのケースを2つ重ねるより、深さ20cmのものを3つ重ねましょう。深いと、下の方にしまった衣類は出しにくいですし、忘れられがちに。
そうすると、同じような服を買ってしまって、服が増え、スペースもお金も無駄づかいすることに。
また、衣装ケースは入れ替えがラクな全抜けできるものをおすすめします。
(2)ハンガーは肩幅に合ったものを
ついついクリーニングから帰ってきたハンガーをそのまま使い続けている人、いませんか? 衣類を綺麗な状態でかけて保管したい場合、ハンガー選びが何よりも大切です。通常、肩幅はレディースであれば38cm、メンズは40〜42cmが適正です。
また形状も、Yシャツ用、ニット用、スカート用などきちんと用途に合ったものを使い分ける必要があります。
同じ種類のハンガーをそろえて並べれば見た目もきれいにそろい、テンションも上がります。収納グッズの中でもハンガーは大人買いしたいアイテムナンバーワンなのです!
3:よく使うものは手前に、仕切りは布製を
これから使う衣類を収納ケースにしまう際は、日常的によく使うものを手前、使わないものを奧というように分けましょう。ただ、パジャマやTシャツ、タオルなど、選ばずに次々と使うものは、同じものばかり使ってしまわないように、洗濯後は奥や下へしまっていくとよいでしょう。
また、下着や靴下の収納は仕切りが大切。カゴ素材のボックスもオシャレですが、ストッキングなどが引っかかりやすいので、不織布のボックスが一番のおすすめ。100円ショップでも手に入るので活用してみてください。
4:滅多に着ないものはレンタルで
冠婚葬祭用の服など、年に何回かしか着ずにずっとかけっぱなしの服もありますね。いざ袖を通してみたら、サイズが合わなかったり、デザインが古かったり、虫食いがあったり……。
あわてて新しいものを購入し、結局また一回着たきりで放置、という繰り返しになりがちですよね。
そのような場合は思い切って処分し、レンタルに頼ることをおすすめします。収納スペースにも余裕が出ますし、無駄づかいもなくなります。
もしどうしても自前のものを用意したい場合は、喪服であれば黒のスーツにするなど、普段も使う機会があるようなデザインを選ぶという手もあります。
いかがですか? 収納で一番良くないのは「忘れちゃう」こと。忘れて放置すれば、それだけ傷みも進みますし、同じようなものを買ってしまって無駄も増えます。
このGWの衣替えを機に、自分の持っている衣類を把握できるよう、できるだけ“見える”そして“取り出しやすい”収納を目指しみてはいかがでしょう。
【取材協力】
※ 吉川永里子・・・Room&me代表、収納スタイリスト®、整理収納アドバイザー1級認定講師、スタイリングカウンセラー。
2008年より収納スタイリストとして活動を開始。片づけられなくて散々だった過去の暮らしを活かし、「片づけはストレスフリーに暮らす近道」をモットーに、ざっくばらんに整理収納について説く。個人宅の整理収納サポート、自宅セミナー、整理収納アドバイザー2級講座も開催中! ブログはコチラ。
2017/5/2 WooRis掲載