「外出中に傘を盗まれたことはありますか?」
男女500人に傘を盗まれた経験の有無を尋ねたところ、結果は以下のように分かれました。
・ある・・・209人(41.8%)
・ない・・・291人(58.2%)
なんと4割が、傘を盗まれた経験アリとのこと。
なかには、盗難ではなく、誰かが間違って持って行ったというケースも含まれると思います。それでも、“治安がいい”とされる日本において、この数字は決して少なくないと言えるでしょう。
「どんなシチュエーションで盗まれましたか?」
傘を盗まれたことがあると回答した209人に、そのときの状況について教えてもらったところ、次の場所で被害に遭いやすいことが明らかになりました。
・コンビニ
・居酒屋
・学校、職場
・病院
・自転車置き場(自転車に傘を取り付けた状態)
なかでも群を抜いて多かったのは、冒頭で挙げた筆者の経験同様、“コンビニでちょっと買い物をしている間に、傘立てから消えていた”という声です。
なぜコンビニで傘の盗難が起こりやすいのか?
筆者の知人で、“コンビニで傘泥棒を捕まえたことがある”という男性N氏はこのように話します。
「コンビニの傘立ては危ない、危ない! コンビニって雑誌コーナーが窓際にあるじゃないですか。傘泥棒が獲物を物色するのにもってこいなんです。
雑誌コーナーで立ち読みしながら、傘をさしたお客さんが入店してこないかさりげなくチェックできますからね。お客さんが入店時に傘立てに傘を置くのが見えたら、傘泥棒はそのお客さんとほぼ入れかわりで店を出て、その傘を持って行っちゃうんです。
あとは店の軒先で雨宿りしながら、同じ手口を使う奴もいると思います」
コンビニでちょっと買い物するだけといっても、何分かはかかりますから、この手口だと傘泥棒が誰にも見咎められずに、まんまと傘を持ち去れる可能性が高いですよね。
また、狙い定めて……というわけではなく、雨宿りにちょっとコンビニに立ち寄ったものの、なかなか雨が上がらないので出来心で傘を盗む人。自分の傘が盗られたので、かわりに他の人の傘を持ち去る人などもいるかもしれません。
盗難被害にあいたくなければ、コンビニの傘立ては利用せず、店内に傘を持ち込むほうがいいでしょう。ただ、多くの人が濡れた傘をそのまま持ち込めば、店内の床は常に水で濡れた状態になり、滑りやすくなってしまうはず。コンビニでは傘袋などが設置されていないことが多いので、自分用の傘カバーやケースを持ち歩きたいですね。
「傘を盗まれないための工夫はありますか?」
傘を盗まれたことがないという291人に、“盗まれないための工夫”について尋ねました。
「必ず鍵付の傘立てに置く」
「なるべく傘立てに置かないで、持ち歩く」
「カラーのガムテープを取っ手に巻いたり、名前も書いてあります」
「ど派手な傘にします」
「ほかの傘に隠れるように、傘立てに入れる」
もっとも確実な方法は、やはり“傘立ては利用せず肌身離さず持ち歩くこと”。これなら引ったくりにあうようなよほどレアなケースでない限り、盗まれることはないでしょう。
ただ、上述したように濡れた傘を屋内に持ち込めば、床に落ちた水滴で利用者が滑ってしまう危険性もあり、場所や状況によっては建物内に傘を持ち込めないこともありますよね。
そのような場合に備えて、どうしても盗られたくない傘は、取っ手などに目立つ印をつけておくことをオススメします。
特に小さいお子さんの場合は、“盗む”つもりはなくても、取り違えが発生しがち。トラブル防止のためにぱっと見で自他の傘を区別できるようにしておきたいものですね。
いかがでしたか? 傘の盗難にあうと新たに傘を買わなければならないだけでなく、何よりみじめで気分が悪いという精神的ダメージがありますよね。
外出時に傘を持参する機会が多いこの時期、「やられた!」ということがないように、しっかり自衛するようにしましょう。
2017/7/2 WooRis掲載
執筆/中田綾美