今回『kufura』では、30代~70代の男女482人に「ちょっとした違和感」についてアンケートを実施。その結果、半数以上の人が「自分の体に違和感を覚えたことがある(50.4%)」と答え、次いで「人間関係(37.9%)」「食べ物(23.3%)」「メール(17.4%)」「心霊スポット(7.9%)」と、さまざまな場面で違和感を経験していることがわかりました。
一方で、「違和感を感じたことはない」という人も22.3%おり、感じ方や受け取り方には個人差があることもうかがえます。
そこで今回は、皆さんのエピソードを通して、「あれ?」と思った瞬間が、どんなサインだったのかをのぞいてみたいと思います。
なんだか体が変? それ気のせいじゃないかも
null「自分の体」に感じた違和感(50.4%)
「仕事中、なんだかやたら眠たいと思いながら仕事を続けていたら、その後急に気分が悪くなり倒れて病院に運ばれた。後で考えると眠たくなったのは体からのSOSのサインなのかと思う」(48歳男性/その他)
「左足太もも裏がしびれた感じが続いたため、病院にいったら椎間板ヘルニアだった」(54歳男性/研究・開発)
「夜中にトイレに起きたらまっすぐ歩けなくて脳梗塞だった」(60歳女性/主婦)
「胸にしこりがあるような、ないような、違和感があり、病院に行ったら、乳ガンが見つかり、早めの治療で完治した」(57歳女性/その他)
「肩こりが酷くて放置していたら、手が痺れてきて病院へ行ったら軽い脳梗塞だった」(59歳女性/主婦)
体の違和感は、最も多くの人が経験していました。体調の変化やちょっとした不調は、病気の前兆であることも少なくありません。眠気やしびれ、痛みなど「よくあること」と思って見逃しがちなサインこそ、自分の体が発しているSOSかもしれないのです。早期発見につながったという声もあり、「おかしい」と感じたらすぐに対応することの大切さがうかがえます。

あの人いつもと違う…? 小さな違和感に気づいたとき
null「人間関係」で感じた違和感(37.9%)
「いつもの夫の受け答えが突き放したものだったのでおかしいなと思ったら隠し事があった」(59歳女性/主婦)
「学生の頃の部活でクラスに入った瞬間の空気の違和感を感じ、その日1日無視されたり嫌がらせされた」(44歳女性/主婦)
「気の合う人とそうでない人とは会ってすぐに話してちょっとした違和感でわかります。話がスムーズに進まないなどです」(63歳女性/主婦)
「職場の人間関係で話しかけられても、波長というか波動というかどうしても良く思えない人がいたが、最近ついに関係にヒビが入った。やっぱり合わなかったのだと思う」(50歳女性/学生・フリーター)
「いつも明るい友達が急に静かになったり、LINEの返信がそっけなくなっていて“どうしたんだろう?”と少し気になりました。声をかけてみたら悩みを抱えていたことが分かり、相談に乗ることができました」(25歳女性/学生・フリーター)
他人とのやりとりの中に潜む小さなズレにも、意味があるかもしれません。無意識に感じる人の態度や空気感の変化は、相手の感情や状況のサインである可能性もあります。違和感を放置すると、信頼関係に亀裂が入ったり、トラブルが表面化することも。逆に、小さな変化に気づいて声をかけたことで、相手を救うきっかけになったという経験談もありました。

いつもと違う味わいに気づいたらストップ!
null「食べ物」に感じた違和感(23.3%)
「夏場にお弁当に入れたサラダの味にちょっと酸味を感じて食べるのをやめたことがある」(54歳女性/金融関係)
「口にしたら違和感を感じ、商品を確認したら消費期限が切れていた」(56歳男性/コンピューター関連技術職)
「ちょっと甘味を感じるけど、こういう料理なのかなと思って食べていたら、案の定砂糖と塩を間違えたというベタな展開があったこと」(49歳男性/コンピューター関連技術職)
「いつもとなんが違う味がするなと思ったら腐っていました」(37歳女性/主婦)
口にするものへの違和感は、健康と直結する場合もあるようです。味やにおい、見た目のちょっとした違いを察知する感覚は、食中毒やアレルギーなどの危険から身を守るための本能なのかもしれません。目では判断できなくても「なんか変」と感じた直感は大切にしましょう。

メールのちょっとした違和感がトラブル回避に
null「メール」に感じた違和感(17.4%)
「普通に銀行からのメールを開こうとしたら、送付元に違和感があり、よくよく見ると迷惑メールだった。クリックしなくてよかったと思った」(51歳男性/企画・マーケティング)
「文面がちょっとおかしいと思い見直したら迷惑メールだった」(68歳男性/その他)
「今までに絵文字のあったメールに絵文字がなくなった時」(49歳男性/その他)
最近は詐欺メールが巧妙になってきており、一見すると本物と見分けがつきにくいものも増えています。しかし、送信元のアドレスや文面の言い回しに少しでも「おかしいな」と感じたら要注意。その小さな違和感がトラブルを防ぐきっかけになる場合も。また、メールから絵文字がなくなるなどの変化は、人間関係や気持ちの変化を表していることもあるようです。

理由はないけどゾワッ…不思議な感覚
null「心霊スポット」で感じた違和感(7.9%)
「なんとなく誰かに見られてる」(38歳男性/その他)
「友人の車の助手席に乗って走っていた時に違和感を感じて、それを伝えると友人が“ここは死亡事故のあった場所だ。そこにお地蔵さんがある”と言った」(61歳男性/総務・人事・事務)
「霊感は無いけど、市内でいちばん死亡事故数多い場所を車で通る際、一瞬だけ電信柱に黒く細長い影が毎日見え続けたこと。なんか怖くてルートを変えた」(45歳女性/主婦)
「心霊スポットで、理由なく涙が止まらなかった」(52歳男性/公務員)
科学では説明できない“場の空気”に敏感な人もいました。いわゆる心霊スポットや事故現場など、「何かいるような」「見られている気がする」といった違和感……このような不思議な感覚は、時に理屈を超えて心に影響を与えるのかもしれません。

「違和感を感じたことがない」(22.3%)という人も
null今回のアンケートでは、違和感を感じたことがないと答えた人も2割以上いました。常に忙しくしていたり、大らかな性格で気にしないという人もいるでしょう。“鈍感力”という言葉もあるように「気にしすぎずに快適に生きている」ことの現れなのかもしれません。

「なんとなく変だな」「ちょっと気になるな」と思ったことが、実は大切なサインだった――。そのようなエピソードがたくさん寄せられました。
些細な違和感を無視せず、自分の直感や身体の声に耳を傾けることで、より安心・安全な暮らしにつながるかもしれません。

エディター/ライター。大学在学時からライターとして活動、気付けばもうすぐフリーライター歴20年。webサイトや書籍の編集・ライティングなどを担当。料理と暮らしまわりの手仕事が趣味。根っからのインドア派だが、3児の母となりアウトドアの楽しさにも目覚めたところ。