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LINEの「AIトークサジェスト」機能は、私をほんのちょっと「いい人」にしてくれる…⁉上手に使ってコミュつよ人間に

日常生活のやりとりで欠かせないツールが「LINE」です。使わない派の方もいらっしゃいますが、筆者のコミュニケーションにはかなりウエイトを占めています。メールや電話のやりとりより気軽でスピーディーなところ、多様なスタンプなどがその利点でしょうか。でも、やりとりの本数が多くて返事が遅くなったり、内容によっては返事の文章を考えてしまうこともあります。そんな時に、便利なのが今年実装されたAI機能 「LINE AIトークサジェスト」です。

「LINE AIトークサジェスト」とは?

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以前はLINE公式アカウントを友だち追加することで「LINE AIアシスタント」が利用できました。下書きメッセ―ジテキストを任意の語調に変換できる機能はこの頃からありましたが、あまり活用していなかった筆者。現在は新サービス開始と共にクローズしたようです。

新たな「LINE AI」は、友だちと話すように質問や、情報収集、画像生成が無料でできるサービスです。「LINE AIトークサジェスト」はユーザーが忙しい時や返信に悩んでしまう時、生成AIがメッセージ作成などをサポートするサービス。当初は「AIが返事するなんて、トーク相手に失礼だよ……」と思っていたのですが、これが意外と便利だったのでご紹介します。

「LINE AIトークサジェスト」の設定方法

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設定を開く。
「LINE AI トークサジェスト」をONに。

設定方法は簡単です。

LINEの「設定」を開いて、「LINE AI トークサジェスト」をONにするだけでAI機能が使えるようになります。

このような表示が出ます。
心強いぞ!
テキストボックス内に「AI」表示が出ます。ここを押せば、AIで返事やスタンプを提案してくれるというわけ。

実際に使ってみた

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返事の提案が出てきます。

まずは通常のトーク時に使ってみました。

「ランチに行こう」というお誘い文に対して、AIはとても好感度の高い返事を提案してきました。実際にこのお誘いには乗りたいと思っていたので、いくつかの候補を見ながら選択。

AIの提案した返事はどれも最初に「いいね!」「ランチいいね!」「ぜひ行こう」などの積極的な姿勢が見られました。いつもだと「いいね~」くらいで済みそうな筆者、AIのおかげでなんだか丁寧な人間になった気がします。

丁寧な返事を送ってみました。

いつもだったら「いいねー、どこに行く?」とかで済みそうな文章が「ランチの計画、いいね!新しいカフェを試してみるのも楽しそう。何かリクエストがあれば教えてね」と、とても気立ての良い子な感じがします。

今回は友人でしたが、これはマッチングアプリで出会った人やまだ距離の遠い関係の人、仕事がらみの人などに返すときに、その丁寧さが活かせるのでは?と思いました。

お断りバージョンもあります

お断りバージョンも選択肢にありました。

なお、OKだけじゃなく、NGバージョンの返信例もありました。どれも丁寧で、断られても「ああ、今回は仕方ないね。また誘うね」と思えるような返信ばかりです。いつもだったら「あー、この日はダメだー」というようにNGしか送れない筆者。AIに学ばせていただきました。

文体はカジュアルからねこまで幅広い

文体は全部で6種類。

AIの作る文章はかしこまったものが多いのかと思っていましたが、カジュアルにも丁寧にも「口語に変換」のところで変えられます。「敬語」「タメ語」「ねこ語」「侍言葉」が選べ、「誤字修正」もできるます。これで、やらかしがちな誤字ミステイクも起きません。「ねこ語」は語尾が「にゃ」になるので、なんともかわいらしいですが、親しい人にしか使えない。

 

ねこ語にゃん。
侍言葉でござる。
タメ口だよ。
敬語です。

著作権の関係で塗りつぶしていますが、スタンプも提案してくれます。

返事の文章だけでなく、スタンプも提案してくれます。

が、実際に試したところ、文章より気分を伝えるスタンプの選択のほうがちょっと「え?これ?」というチョイスが多かった気がします。

スタンプに関しては、自分で選んだほうがいいかな?

感情的になりそうな時こそ、AIの力を借りるといい!

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何回か使ってみて、日常的には自分の言葉でいいやと思っていたのですが、ちょっとムカッときたときの対応にこの「LINE AIトークサジェスト」がいい働きをしてくれました。

友達と他愛のないトークをしていた時に、ウケるだろうと思ったネタに対し「へぇ~」という気合のない返事が来たときのこと。

なんとなく自分自身はおもしろくない、「へぇ~」って既読スルーよりはマシレベルだけどくっそつまんない返事だなあ……とムカムカした筆者。そこで、どう返そうかと考えたときにAIの力を借りてみました。

AIの出してきた返事例は……

なんか健気さも感じる答え。

AIが出してきたのは、

「だよね、びっくりした!幸せになってほしいよね。」
「そうそう、なんか嬉しいニュースだよね!」
「私も聞いて驚いたよ~おめでたい話だね。」
「あんまり実感わかないよね…なんか寂しい気もする」

AI……いいやつだなあ……。筆者ひとりだったらもう無言になっていたと思います。またはスタンプ押して終了に持っていく。

また、別のケースでもAIは役に立ちました。よくある家族への「~~買ってきて」LINEにて、あっさり「むり」と返事が来た時のこと。通常だとリアクションで涙顔を付けるのがいいところで、下手をすると何も返信をしないこともあります。

そんな時もAIは健気。

健気……。

「そっか、無理しないでね。また頼む時はよろしく~(ニコニコマーク)」
「全然大丈夫だよ!また今度お願いするね~」
「わかった!今日はゆっくり休んでね。お疲れ様~」
「そっかぁ…頼めなくてちょっと残念だけど、また今度よろしくね!」

このお返事、性格良すぎませんか? 筆者の心が狭いだけかもしれませんが、本当に健気。こんなLINEがかえってきたら、筆者なら「ああ、申し訳ないな」とか「次に頼まれたらちゃんと聞かなきゃ」とか思っちゃいます。

時と場合によっては「AIトークサジェスト」は良い働きをする

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ビジネスシーンや恋愛中にも、この「AIトークサジェスト」はうまく活用すれば、ユーザーをすごくいい人にしてくれる……そんな感想を抱きました。

chatGPTなどにも見られますが、昨今のAIって本当に聞き上手。何を聞いても「いい質問ですね!」とか、間違いを指摘してもむくれずに「大変失礼いたしました!」と返してくる。ムカムカポイントが無いんです。なので、悩み相談にAIを活用するという人の気持ちもちょっと理解できます。

自分の人間性の小ささを思い、もっと懐の大きなAIになりたい……じゃなくて人間になりたいとそう思いました。

ただ、2つだけ注意点があります。あなたのトーク情報はすべてAIの監視下にあるということ。機密情報や個人情報などは取り扱いを気を付けたほうがよいでしょう。

もうひとつは、マッチングアプリでつながる会ったことのない人がもしこのAI機能を使って返事をあなたにしていたら、それは真実の姿ではない可能性があります。LINEのチャットではすごくいい人だったのに、リアルで会ったら全然違っていた……なんてこともありそう。

これらを踏まえたうえで、上手に活用してください。

編集部・ウツノミヤ
編集部・ウツノミヤ

神保町で働く編集者。少女漫画からファッション、テレビ、トレンド情報、堅実女子、アウトドアなどの専門メディアを経て、kufuraへ。音楽と旅とアートと山とゴルフとサウナが好きです。一度ハマると長めです。2024年現在、ビリヤニとキャロットケーキを追いながら、あんことおはぎにも熱視線を送っています。

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