解約理由には、こんなものがありました
null「定額制の動画配信サービスに登録した決め手」を調査した前回の記事では、それぞれのサービスごとに個性やメリットがあることを再確認しました。ですが、「これだ!」と思って登録しても、いざ使ってみたら合わなかったということもしばしばある様子……。
そこで『kufura』では、20~50代の女性184人にアンケート調査を実施。「以前登録していたが、その後解約した定額制の動画配信サービス」について聞きました。
せっかく契約したサブスクを解約するに至ったのはなぜなのか、寄せられたコメントを理由別に詳しく見ていきましょう。
観たい番組を一通り見終わったから
「Amazon Prime Videoに登録していた。月額料金が安いことに惹かれたが、無料で観られるものが少なかったので、気になるものを一通り見終わったタイミングでやめてしまった」(58歳/主婦)
「まとまった時間があり、観たい作品が複数あるときのみ登録するようにしている。それで見終わったタイミングで解約」(44歳/その他)
「観たいドラマをdアニメストアで配信していたので契約したが、見終わって必要なくなった」(55歳/主婦)
今回のアンケートで、特に多かった理由が「観たい番組を見終わったから」というもの。観たい作品が具体的にあり、それが観られるから契約し、見終えたから解約する……という使い方をしている人も多いことがうかがえます。
いつも観ていたものがラインナップから外れたから
「好きなサッカー選手の試合が観たくてDAZN(ダゾーン)を契約したが、数カ月後に選手がチームを移籍。そのチームの試合は配信しなかったので」(59歳/その他)
「Lemino。観たいオリジナル配信があったから登録したが、その配信が終了したから」(27歳/営業・販売)
「FODプレミアムでスポーツの生配信を観たかったが、好きな選手が引退して必要なくなったため」(45歳/その他)
先ほどの「観たい番組を見終わった」に近い理由として、「追いかけていたコンテンツ自体が配信されなくなった」という声もありました。なかでもスポーツの場合、応援する競技や推しのチームが限られていることが多いよう。それだけに、観られなくなったら解約、ということに迷いがないのかもしれません。
自分が忙しくなってしまったから
「育児が始まり、動画を観る時間がなくなったから」(44歳/総務・人事・事務)
「忙しくて、なかなか観られなかった」(40歳/その他)
「コロナがあけて毎日忙しくなったから」(52歳/その他)
観たい作品はいくらでもあるし、観たい気持ちでいっぱいだけど、とにかく時間がない! 作品のラインナップや料金以前の問題で解約に至る人も多くいることがうかがえます。コロナ禍、自宅で過ごす時間に利用したものの、活動制限がなくなって観る時間が減ったから、という人も。
観ないのに入ったままになっていたから
「ドコモの契約の際に、割引キャンペーンの一環でdアニメストアに入ったが、結局使わなかった」(26歳/技術職)
「Huluで観たかったシリーズを見終わったあと、あまり観たいものが見つからず、数カ月放置したままでもったいなくて解約」(52歳/主婦)
「いつか観るかも」「時間ができたら」と考え、解約の手続きをしそこねたり先延ばしにしていた、というコメントもありました。それぞれ解約手続きの仕方が異なるため、その手間を面倒に思ってしまうのもわかりますよね。心当たりがある人は多いかもしれません。
無料お試し期間が終わったから
「Disney+。なにかのサービス特典で無料なので入っていたが、有料になるため解約した」(34歳/学生・フリーター)
「Amazon Prime Video。無料のお試し期間だけ利用したが、有料登録をするほど使わなかったから」(41歳/主婦)
各サービスの無料お試し期間や、携帯電話などのサービス特典といった形で「無料ならば」とお試しするも、意外と観る時間がなかったり、自分の好みのラインナップではないことがわかったりして、有料への切り替え時点で解約に至ったというケースも。
その他、こんな理由も!
「U-NEXTはサービスは良かったが、月額料金が高かったから」(55歳/主婦)
「Netflix。自分の興味あるジャンルのコンテンツが少ないと感じたから」(53歳/出版・マスコミ関係)
「dアニメストア。他の配信サービスでも観たかったものを観られることがわかったので」(36歳/金融関係)
「複数入っていたので、一番安かったAmazon Prime Videoを残して他を解約した」(45歳/その他)
「DAZN。大幅に値上げしたから」(31歳/主婦)
継続するかどうか決める際、料金を特に重視して決めている人もいれば、ラインナップに比重を置いている人も。あまり使わないものにいくつも入るよりは、多少高くても特に観たいものが多いサービスを選ぶ……という考え方もありますね。
また、なかには「Amazon Prime Videoともうひとつだけ契約すると決めていて、U-NEXT、Disney+、dアニメストア、DAZNとその都度、観たいものがあるものに契約する」(50歳/総務・人事・事務)のような回答も。
どれかひとつのサービスにこだわらず、その都度、観たい作品が観られるものを。無駄なく気軽にエンタメに触れられるのが動画配信サービスのよきところですね。
要注意!「解約に関する手痛い失敗」を経験した人も多数
null「インターネット契約をしたときについてきたサービスでひかりTVを契約していたが、サービス期間終了後もその契約があったことを忘れて利用していないのにお金だけ払い続けていた」(51歳/金融関係)
「登録しているのはU-NEXTのはずなのに、なぜHuluの作品が観られるんだろう?と不思議に思って確認したら、実は両方に入っていて、半年ほど前からどちらにも登録料を支払っていた」(31歳/主婦)
「U-NEXTで解約するタイミングに失敗して、1カ月分多く料金を払うことになってしまった」(34歳/営業・販売)
“うっかり”はどんなことにもつきもの。例えば契約時にサービス期間が終わる日を手帳にメモするなど、ちょっとした心掛けで無駄を省けそう。
「期待が外れて解約しようとしたら、解約方法がわかりづらい上、とても対応が悪かった。不快な思いをしたぶん、損をした気がする」(53歳/コンピュータ関連)
「解約の電話がなかなか繋がらなくて困った」(41歳/総務・人事・事務)
解約手続きのわかりにくさを指摘する声も多いです。契約する時点で、解約の手続きについても調べておくとよいかもしれませんね。
体験者ならではのリアルな声はいかがでしたか? 解約理由や失敗談を知った上でサービスを選ぶことで、より自分に合ったハッピーな“映画サブスク生活”が実現できそうです。
映画ライター。映画配給会社勤務を経て、フリーランスに。二児の母。
『ビーパル』(小学館)、『田舎暮らしの本』(宝島社)などの雑誌、「シネマトゥデイ」などのWEB媒体で映画レビュー、俳優&監督インタビューを執筆。
『バカ卒業 ~映画「釣りバカ日誌」のハマちゃん役を語ろう~』(小学館)、『芸能マネージャーが自分の半生をつぶやいてみたら』(ワニブックス)を担当。