水道代には地域差が?どうやって金額が決まっているの?
Q1.水道代は地域によって異なるのはなぜですか?
A1.人が密集している地域か、そうでないかで決まります。
「水道代は地域によってとても差があります。どうやって決めているかというと、住民がその地域の水質や人口、水道管などの設備費をどれくらい負担しているかによって決まります。
つまり人が密集している地域は、設備費を負担する人口も多いので料金が安くなり、水質が悪い地域は高度な浄水設備が必要なため料金が高くなる、といった具合です。
東京でも23区は一律料金ですが、東京都下は値段が違いますね。水道代の各自治体の単価については、ホームページで見ることができます」
Q2.キッチンやお風呂など、生活の中で多く水を使っている場所はどこでしょうか?
A2.一番はお風呂。次はトイレですが、節水は難しいです。
「トイレは機種によって使う水の量がかなり違います。一般的な家に普及しているようなタンク式のものだと、トイレ1回に流す水の量は、平均で12リットル、旧式ものだと20リットルとも言われています。また、最新のタンクレスタイプだと5リットルくらいと、機種によってかなり違いがあります。
でも、トイレの水を節水しようと思っても、つまりや故障の原因にもなるので、なかなか節水しにくいものです。
1回に流れる水の量は、その機種ごとに計算された必要な量です。節約したいからと自己判断でいつもの半分にしたりすると危険です。ある日突然詰まってしまうこともあり、業者を呼ぶととても高くついてしまいます。
ですので、家を立て替える、トイレをリフォームするというタイミングがあれば、節水性能が高いものに変えたほうがお得ですね」
働き主婦におすすめする水道代の節約テクとは?
Q3.水をたくさん使う洗濯機。ドラム式と縦置きタイプのものはどちらが節水できますか?
A3.圧倒的にドラム式のほうが節水できます。
「今、主流の洗濯機としては、縦置きタイプのものとドラム式がありますが、節水を考えると、ドラム式の方が圧倒的に節水になります。それは洗い方に差があるからです。
ドラム式は、水を含ませた洗濯物を叩いて洗っている状態ですが、縦置きタイプは、水の中で洗濯物を回して洗っている状態です。どちらがたくさん水を使うかというと、水の中で洗う縦置きタイプになりますね。
我が家は、以前から残り湯を洗濯機に再利用していますが、縦型からドラム式に変えたときに、あまりに浴槽の水が減っていなくて驚きました。縦型のときは2回くらい洗濯をするとほとんど水が空っぽになりましたが、今は気持ち程度にしか減っていません。
どちらもメリット、デメリットがありますが、何を重視するかによって洗濯機選びも変わってくるかもしれませんね」
Q4.お風呂の残り湯は洗濯全てに使ってもいいですか?
A4.すすぎのときは必ず真水を使ってください!
「残り湯を使ったとしても、すすぎは必ず真水でする必要があります。普通の洗濯機はすすぎを2回するのですが、これは1回目も2回目もすすぎは真水でする設定にしなくてはいけません。
ほとんどの洗濯洗剤の中には、再付着防止剤が一緒に入っています。1回目のすすぎを洗濯の残り湯にしてしまうと、せっかく洗濯をしてきれいになったものに、すすぎの際の残り湯のニオイや汚れが付着してしまうんですね。
なので、すすぎは2回とも必ず真水にしてください。一番ベストな方法は、すすぎ1回タイプの洗剤を使うことです」
以上、水道の節約テクでしたが、いかがでしょうか? 残り湯を使う際は上記に加えて、ため置いたお湯ではなく、できるだけ早めのタイミングで使用してください。これらの節約テクニック、ぜひ参考にしてみてくださいね。
まとめ
- 水道代の地域差は人口密度や水道設備によって決まる
- トイレはたくさん水を使っているが、自己判断での節水は危険
- 水をあまり使わない洗濯機はドラム式
- 残り湯で洗濯するときのすすぎは、必ず真水を使おう
(※情報は2017年10月現在のものです)
【取材協力】
節約アドバイザー
和田由貴(わだ ゆうき)
日本女子大学家政学部卒業。消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、暮らしや家事の専門家として多方面で活動。2007年環境大臣より「3R推進マイスター」委嘱。著書に『和田由貴のシンプル節約術』(あさ出版)ほか。2子の母で現役の節約主婦。