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貯金1,000万円以上の人に聞く!やって効果のなかった節約術&本当にうまくいった方法は?

貯金を増やすためのシンプルなルールは、収入を増やして支出を減らすこと。このうち、収入を劇的に増やすことはあまり現実的ではないので、まずは無駄な支出を減らすことが、貯蓄の鉄則だといえます。

ただ、いろいろ節約術を試してはいるものの、一向に貯金が増えない……。そんなもどかしさを感じている人は多いのではないでしょうか。どうすれば失敗なく効果的に貯金ができるのか、ここは成功者の知恵を拝借しましょう! 『kufura』では、貯金が1,000万円以上ある男女83人を対象に“効果がなかった節約術と、かわりに実践したらうまくいったこと”をテーマにアンケート調査を実施しました。

NG節約術その1:家計簿をつけること

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「毎日家計簿をつけていましたが疲れるしざっくり把握してる方がストレスも減り上手く貯蓄ができた」(40歳女性/総務・人事・事務)

「使った金額の完璧な管理は時間と手間がかかるだけ。クレジットカードの利用明細を把握するだけで十分」(42歳女性/その他)

「家計簿をつけるのはストレスになるし、手間もかかるので私には向かなかった。無理にならない程度の金額を毎月積み立てるのがベストだと思う。余った分は、自由に趣味や投資に遣うとうまくいけば増えるので!」(48歳女性/総務・人事・事務)

「家計簿をつける。社会人になったばかりのころ、節約につながると思って家計簿をつけたが、面倒くさいだけで特に効果は感じられず、普段の支出時に節約を意識していれば家計簿を付けなくても同じだと分かり、以後家計簿はやめました」(46歳男性/その他)

効果がなかった節約術として、最も多く挙がったのは、“家計簿をつけること”。貯金に関するアドバイスでよく「まず家計簿をつけましょう」といわれるのに、これはかなり意外な結果……。

家計簿の目的はお金の動きを把握すること。なのに、家計簿を几帳面につけること自体が目的化してしまい、日々の細々とした出費もいちいち記録することなどがストレスになって長続きしないというのがうまくいかない要因のようです。

1カ月に何にどれくらいのお金を使うのかは、クレジットカードの明細などでざっくり把握できれば、家計簿にこだわる必要はありません。毎月一定額を貯金に回してしまい、あとは手元のお金でやりくりすることに全力を注ぐほうがお金が貯まりやすいといえそうです。

NG節約術その2:最安商品を求めてのスーパー巡り

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「少しでも安くと、安いお店を何軒かまわりましたが、目的の商品以外のものも購入してしまうことがあり、結局あまり意味はありませんでした」(47歳女性/その他)

「ちょっと遠いが安いお店に行くのは、結局ガソリン代がかかる」(47歳男性/総務・人事・事務)

「安いものを買うためにスーパーのハシゴをしていたが、余計な物を買ってしまうので近くの店でいる物だけ買うようにした。無駄遣いが減って、ちょっとお金が貯まった」(46歳女性/その他)

効果がなかった節約術のその2は、スーパーのハシゴ。チラシとにらめっこして、1円でも安くと複数のお店を巡るのは、労力の割には節約額が少なく、コスパがよくありません。

しかも、これは筆者自身も身に覚えのあることですが、最安商品を求めて普段あまり行かない店を訪れると、「何これおいしそう」と、見慣れない商品をついついカゴに入れてしまう弊害も。それはそれで買い物の楽しみはあるのですが、節約術としてははっきり言ってマイナスです。

日常的な買い物の出費を抑えるには、近くの馴染みの店で必要なものだけ購入し、それ以外は絶対についで買いしないほうが得策かもしれません。

NG節約術その3:食費の節約

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「お米を安い物を買って節約しようとしましたが、やはり時間が経つと美味しくなかった経験があります。お米はケチらず購入しています。夫のお弁当作りを安いお米を使用しなくなったら、夫が喜んでくれました」(39歳女性/主婦)

「食費を節約しても、あまり貯金が貯まらないと思った。あまり洋服を買わないようにしたら貯金が貯まった」(43歳女性/主婦)

「食費などを削るより固定費をまず削る」(32歳男性/公務員・団体職員)

他にも、“食費を切り詰めて体調を崩した”、“ストレスがたまってリバウンドした”などの声もありました。やはり食事は人間の生活の根幹となるもの。そこをケチケチするのは、百害あって一利なしかもしれません。

どれだけ貧弱な食卓にしても、減らせる額はたかがしれています。それよりも、高額な洋服を買わないようにしたり、あるいは、スマホプランの見直しなど固定費を抑えたりするほうが、大幅な節約効果が期待できるでしょう。

ちなみに、“お米はいいものを購入する”という点は、筆者も激しく同意します。かつて夫婦そろってお店のラーメン大好き人間で頻繁に食べ歩きしていたのですが、おうちで使うお米のグレードを上げたところ、「ご飯ってこんなにおいしかったんだね!」と外食の機会が激減。その結果、食費がダウンしました。

一見すると高い買い物でも、総合的に見て生活の満足度が上がると、他の部分での無駄な出費が下がり、節約につながることはあります。ご参考までに……。

NG節約術その4:光熱費の節約

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「電気の節約などを家族に押し付けること。ギスギスするだけでそんなに節約もできないのでいいことがなかった」(41歳女性/主婦)

「電気を小まめに消すとかの小さい節約。節約できるお金はわずかなのに制約が多くてストレスがすごかった。節電効率の高い家電に思い切って買い替える、家族おのおのがバラバラに過ごさず一つの部屋でまとまって団らんするをしたら光熱費も下がったし仲も良くなったのでよかった」(38歳女性/公務員・団体職員)

「節水はあまり金額的に大きくなかった。投資で資産を増やしました」(38歳男性/営業・販売)

光熱費の節約は、ストレスがかかる割に効果は低め。エコの観点から、なるべく無駄遣いしないことは大切ですが、あまり躍起になるのはおすすめできません。光熱費を抑えるには、コメントにもあるように省エネ仕様の家電に切り替えたり、あるいは月々のプランの見直しを行ったりするほうがよいかもしれません。

その他、こんな声も…

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「まとめ買いはあまり節約にならず本当に必要なものを買うようになってからお金が貯まるようになった」(35歳男性/総務・人事・事務)

「必要なものだけ都度買いに行くと、買い物の頻度が上がってかえって余計なものを買ってしまう。1週間のメニューを決めてまとめ買いすることで余計な出費が減った」(41歳女性/その他)

日常の買い物スタイルとしては、“必要最小限を都度買い”派と、“まとめ買い”派の両方からコメントが寄せられています。どちらが正解とは一概にはいえず、実際にやってみてその人に合う方法を採用するのがよいのかもしれません。

その他、貯金1,000万円以上ある人たちのさまざまな失敗談・成功例を見て、筆者としては「本当にいろんな方法を試しているなあ!」というのが正直な感想です。まずはやってみる。そして、ひとつの方法にとらわれず、うまくいかなければ別の方法を試してみるというトライアル・アンド・エラーの姿勢をぜひ見習いたいところです。

 

以上、貯金1,000万円以上の男女が実践した節約術についてコメントをご紹介しました。「節約しているつもりなのに、なぜか貯金が増えない!」とお悩みの人はぜひご参考にしてみてくださいね。

中田綾美
中田綾美

成人までの人生を受験勉強にささげた結果、東京大学文学部卒業。その後なぜか弁護士になりたくて司法試験に挑戦するも、合格に至らないまま撤退。紆余曲折の末、2010年よりフリーライターの看板を掲げています。

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