犬は肩や首がこりやすい「イヌなで」で心も体もリラックス!
null私たち人間は、疲れたときにマッサージしてもらったり体調が悪いときになでてもらったりすると、心地よくなりますよね。それは犬も同じ。特に犬は、飼い主を見上げる姿勢が多いため肩や首がこりやすく、さらに鎖骨がなくて前足に体重の約6割がかかっている体形も肩こりの要因になっているようです。
そこで、人の手の使った温もりを感じられるマッサージで、人も犬も幸せになれる「イヌなで」を提案するドッグセラピストのaziさんにお話をうかがいました。
「イヌなでの手法は、なでなで・くるくる・ひっぱりの3つ。あなたの体温と愛情を感じられる“手”は、愛犬を幸せにしてあげる最高のツールです。コツさえ覚えれば簡単にできますよ」。というわけで、さっそくやり方を教えていただきました。
■基本ワザ1:なでなで
自分もゆーっくり呼吸をしながら、優しくなでましょう。
手のひら全体を犬の体に密着させ、反対の手は犬の体勢に合わせて軽く添えます。体のカーブに沿うように、そっと触れる感じで全身をくまなくなでなで。
■基本ワザ2:くるくる
指の腹でゆっくり丸を描くようにして、筋肉を優しくほぐしてあげます。
犬の大きさや体の部位に合わせ、使う指の本数を決めます(例えば太ももなら…小型犬2本、中型犬3本、大型犬4本など。基本は親指以外を使う)。くるくるする指を安定させるため、手のひらか親指の付け根を支点にします。指をやや丸め、爪を立てないようにしながら指先を犬の体に当てて、少し圧をかけながら丸を何回か描きます。
▼こちらはNG! 指がまっすぐ伸びている、爪を立てている、支点が決まっていない
■基本ワザ3:ひっぱり
手のひら全体で、犬の皮膚を優しくひっぱり上げます。
優しすぎてもひっぱれないので、ほどよく力を入れて。おなか以外は、頭を含めた全身に使えます。
毛のある部分の皮膚を全体につかんで……
そのまま上にひっぱり上げる
皮膚と一緒に手を下へ戻す
aziさんの「イヌなで」を実際に受けると、こんなにうっとりしちゃう犬もいるようです。きっと、とろけるくらい心地いいのでしょうね。こんな愛犬の表情を見ていたら、こちらまで幸せな気持ちになること間違いなし! 家族に犬がいる方はぜひ実践してみてくださいね。
超初心者向けドッグマッサージの方法をかわいい写真とともに紹介している『イヌなで aziさんの幸せになる犬マッサージ』(小学館)では、これ以外にもマッサージの方法をたくさん紹介しています。家族(犬)との生活に取り入れて、ますます絆を深めましょう。
『イヌなで aziさんの幸せになる犬マッサージ』azi 著 1,296円 (小学館)
azi
2008年に犬のセラピーサロン「makana(まかな)」を開業、2015年より神奈川県横浜市内で主宰。ドッグマッサージの施術および指導を行なう、プロフェッショナルドッグセラピスト。一般社団法人日本ペットマッサージ協会(一社)主事認定資格「ペットマッサージセラピスト」、一般財団法人日本フラワーレメディセンター認定講師、米国NLP協会認定NLPトレーナー資格を取得。
愛犬が病気になったら…「ペット保険」入ってますか?
nullペット=大切な家族。もしも病気やケガにあったときには、最善の治療をしてあげたい。さらにペットも人間同様に高齢化が進んでいて、医療費の負担が高くなっているという実態も……。人間と違ってペットには公的な保険制度がないため、治療費は全額飼い主の負担……! 治療によってはかなり高額になることもあるのです。
ペットの治療費の負担を少しでも軽くするためにあるのがペット保険。入りたいけれど、仕組みがいまいちわからず加入をためらっているという方は少なくないはず。そこでペット保険を扱う「SBIいきいき少額短期保険株式会社」の山内ななえさんに、詳しく教えていただきました。
「最近は『ペット』と呼ぶこと自体に抵抗がある方も多くて、例えばご自身の子どものような関係性に変わってきているように感じます。年々、飼われているペットの頭数は増えているのですが、保険の加入率はまだ8%ほど。ペットを家族の一員と考える文化が長い欧米諸国に比べ、日本人の意識が高まってきたのはここ数年なので、これから保険の加入率が高まってくるのではないかと思います」
ペット保険は現在15社から販売されており、共通していることは、ペット保険は損害保険に区分されるということ。あとはニーズに応じて、さまざまな形態や価格になっています。ペット保険についてわからないことだらけの方も多いと思うので、質問形式で山内さんにお答えいただきました。
■どんなときに補償されて、その補償割合はどのくらいですか?
「一般的に、通院・入院・手術にかかった費用を補償する『総合補償型』と、手術だけの費用などポイントで補償する『特化型』があります。各社で大きく違うのは、かかった費用の何割を補償するかという補償割合です。あとは保険金の支払回数や金額に限度が定められていることもあります」
(※ちなみにSBIいきいき少額短期保険は総合補償型で、70%補償と50%補償の2コースを展開)
■保険料は高くないですか?
「総合補償型と特化型の違いや、補償割合の違いで各社の保険料はさまざまです。全方位カバーして補償割合が高ければ保険料もそれなりになりますし、ピンポイントの補償で補償割合が低い、リーズナブルなものもあります」
■加入手続きが面倒ではないですか? 資料を取り寄せたりとか加入時に診断書が必要とか…
「動物病院で加入できたり、webから申し込みできたりと、手続きが簡単なところもあります。診断書は、加入時は不要のところもありますが、支払いの際は診断書が必要になります。査定に関しては各社で基準が異なるため、一概には言えません」
■加入できる犬(猫)の年齢は決まっていますか?
「0歳から加入できるところがほとんどですが、8歳以上になると加入できないところもあります。あとは、年齢によって保険料が変わってきます。弊社では、飼い始めたタイミングの0歳~2歳くらい、年齢的にそろそろ保険を考えようかという8歳~11歳で加入される方が比較的多いですね」
(※SBIいきいき少額短期保険は生後2か月から11歳11か月までが加入できる)
■「多頭飼い割引」はありますか?
「会社によってはあります。親子やきょうだいを飼われている方や、保護活動をされている方にはいいかもしれませんね」
■既往症があると加入できませんか?
「ペットに既往症がある場合は加入時に申告すれば、その病気の範囲は補償されませんが他はOKというものもあります。病気の種類などによって各社で違いがあるので、加入時に確認するといいかもしれません。加入時に過少申告すると、いざ補償を受けるときに告知義務違反で支払われないこともありますので注意が必要です」
「保険料、補償の範囲、多頭割引、どのタイミングで入ったり辞めたりできるのかなど、今はネットでいろいろな情報が調べられるので、気になるペット保険を比較して、合うものを選ぶのがいいと思います」と山内さん。
家族(ペット)とよりよい時間を過ごすために、できることはしておきたいですね。
【ペット保険 取材協力】
SBIいきいき少額短期保険株式会社
執行役員/コミュニケーションデザイン部長
山内ななえさん
取材・文/斎藤裕子