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だから「子持ち様」って言われるんだ…子育て世代の苦悩と葛藤「ママトモ同志 #58」

コミック連載『ママトモ同志』第58話!

子育て中、いろんなことがあります。特に子どもが小さいうちは、泣いたり、はしゃいだり、わがまま言ったりと、親がコントロールできるものではありません。誰もがそんな時代を経て大人になっているわけですが、世間の目はなかなか厳しい……そして中には「そんな態度とるから……!」という親御さんもいたりするんです。

なんとも言えないモヤモヤ

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ひそかなサポート

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山田シャルロッテです。

ネットで誰でも意見を発信できてしまう時代。自分に関連したキーワードを見つけると、人からどう見えているか、つい気になって見てしまいませんか?

筆者は、ネガティブキーワードとしての「子持ち様」とか、「子あり・子なし論争」的なものを、ついチェックしてしまいます。ネットで見かけた意見は一部の人のものであり、社会の全部がそう思っているわけではない……というのは大前提ですが。自分の属するカテゴリに関しての意見は「面と向かって言わないけど、そう思う人もいる」程度には気にしますよね。

という上で「子持ち様」というキーワードに関して。これは、子持ちかどうか、という問題より「意見を言う人の周囲にいる、育児中の人の人間性」が、社会全体の印象を左右している気がします。たとえば、子どもの急な発熱で仕事を抜けなければならない、など、親が気を付けたところでどうにもならない事象であっても、当事者から周囲に対し「ご協力に感謝します」という感謝や配慮があるかないか?が、「育児中の人」の印象を大きく左右してしまう。で、近くに「ちょっとな……」という人がいると、たとえ属人的な不快感であっても「子持ち様って…」という意見となって表出してしまうのです。

その際に、ネットならではの問題となるのが、その意見を発信した本人が「とはいえ、人による」という前提に立っていたとしても、「あ!こういう事、言ってもいいんだ」と倣う人が出て来たり、ネガティブな言葉の印象が強かったりで、悪い面ばかりが次々とクローズアップされる……という負のサイクルです。

たとえば、子どもがいる・いないに関係なく、「飲食店の使い方が非常識な人」は存在します。カップルや大人の友人同士でも、手ごろな価格帯のお店なのに回転率を考慮せず、長時間おしゃべりで占拠するような人は、もし子どもを持っても、やはり配慮のない使い方をするでしょう。その逆も然りです。

あと「誤解」が溝を作るパターンもあります。たとえば、今回の漫画に描いた「しつけが可能な年齢」の認識。これに関しては、本当に、子どもによって成長速度に差があり、親がいくらがんばってお行儀を教えても「きけないほど幼い子」は、わりとゴロゴロいます。性格やしつけの問題ではなく、本当に成長速度の問題です。外からちょっと見ただけでは、その子どもの「幼さ度合い」は、わかりません。

「その状態の子どもを連れ歩く親は配慮せよ」という意見もあるでしょうが、「幼い子どもは一切外出させない」というわけにはいきません。そもそも、保護者が見ていないと危ない年齢ですし。ですので、子どもの幼さに関してだけは「子ども連れ禁止のお店に無理矢理入った」などのマナー違反以外は、寛容になってあげて欲しいと思います。誰しもが、その「幼さ」を通過してきたはずなので。

山田シャルロッテ
山田シャルロッテ

ライター&イラストレーター・漫画家。1児を高齢出産後、都内で子育て中。
仕事をしながら子どものお稽古事やスポーツ活動の委員、PTA活動などもけっこう参加するので、ママ友多数。

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