肯定も否定もしない曖昧な「相槌」が便利!
null「相槌」とは、相手の会話の間に挟んでいく短い言葉やフレーズ。うまく「相槌」を打つことによって、会話をスムーズに進めることができたり、相手との距離を縮めることができます。「相槌」の種類としては、相手の話を聞いていることを示すタイプや、話の内容を肯定や否定するタイプなど様々ありますが、みんながよく使っている「相槌」を見ていくと、上位に入った言葉は、話を肯定も否定もせずに、共感を示すタイプが多いことが判明。あなたが使うフレーズは「よく使う相槌ランキング」TOP5に入っていますか?
1位 「そうなんだ」「そうなんですね」など……152人
今回、最も多かった受け答えフレーズは、「そうなんだ」「そうですね」「そうなんですね」など「そう」が入ったフレーズ。約3割の人がこれらのフレーズを選んでいました。中でも最も多かったのは「そうなんだ」で65人。そのほか「そう」「そうか」などの相槌もあがりました。
・「そうなんですね」…自分は違う意見を持っていると言うと機嫌が悪くなりそうな人に対して使っている。言い方次第で相手を機嫌良くさせられるし、決して自分も同じ意見とは言っていないところも便利。(30歳女性/学生・フリーター)
・「そうなんだ」…相手が知らない事を教えてくれた気持ちになる。(40歳女性/その他)
・「そうですね」…相手の言葉を尊重して、自分の話をするとお互い気持ちがよいと思うから。(65歳女性/その他)など
2位 「なるほど」……60人
相槌の定番ともいえる「なるほど」は、相手を肯定も否定もしない便利な言葉。そのうえ、きちんと相手のことを聞いて、内容を納得している雰囲気が伝わるため、熱心に聞いている姿勢が伝わる相槌と言えそうです。ただし目上の人に使うと少し生意気な印象を持たれる場合もあるので、使う相手は見極めた方がいいかもしれません。
そういえば、朝ドラ『虎に翼』で岡田将生さんが演じた星航一さんの口癖は「なるほど」でしたね。
・「そうか、なるほど」…相手の意見も受け入れて自分の考えも言えたりする。(41歳女性/その他)
・「なるほど」…相手の話がためになったと思うから。(53歳男性/その他)など
3位 「うん」「うんうん」……41人
友達や知人など、特に身近な人に対して使いやすい相槌の一つ「うん」。話を聞いていることを相手に知らせる最も簡単な言葉とも言えるでしょう。しかし、この言葉も目上の人に使うと失礼になる場合があるので注意。上司や年上の人に対しては「うん」より「はい」の方が適切かもしれません。また、「うん」と一緒にうなずくなどのしぐさを加えると、より効果的に印象もよく見えるでしょう。
・「うんうん。そうなん!?」…ちょっとずつリアクションを派手にしていくと相手が喜ぶ気がする。(43歳女性/主婦)
・「うんうん」…当たり障りのない言葉だけど相槌をうっている感じになる。(60歳男性/コンピュータ関連技術職)など
4位 「へえー」「へぇ」……31人
相手の話がどういったものであれ、とりあえず聞いている感が出る「へえー」や「へぇ」。相手の話に驚いた時や納得した時にも使える便利なフレーズです。顔の表情を変えるなどのしぐさを合わせると、相槌にさらなる深みが出てくるかも。「へぇーなるほど」とか「へぇーそうなんだ」など、2つの相槌を組み合わせて使う人も多いようです。
・「へぇー」…興味がありそうに聞こえるから。(40歳女性/主婦)
・「へえ~」…やっぱりこの言葉はよく使う。興味があることが伝わるし、キチンと聞いてる感もある。(59歳女性/主婦)など
5位 「はい」「はいはい」……20人
相手の話や質問に対して納得したことを表す「はい」。「うん」よりていねいで、目上の人に使うことができるところもポイント。「はいはい」と「はい」を2回以上続けて言う人も多いようですが、言い方によっては、少し面倒くさい印象を与えてしまったり、聞き流す雰囲気があるので注意が必要かもしれません。
・「はい」…相手が何か言う度に使っているが、「自分を下に置いてます」「ちゃんと話し聞いてます」と言う気持ちは伝わると思います。ただし心の中でどう思っているかは別の話。(36歳男性/デザイン関係)
・「はいはい」…話を聞いてる風になるから。(44歳男性/コンピュータ関連技術職)など
みんな使っている!? 実は便利な相槌フレーズ
nullランキングTOP5までの相槌は誰もがよく使うフレーズだったのではないでしょうか? ここからは、ランキングには入らなかったけど、ベストテン圏内に入った相槌をセレクトしてご紹介します。
意外と多かったのが、共感と同調に便利な「わかるー」というフレーズ。また、とりあえず納得していると思われる「たしかに」という相槌を挙げる人もいました。そのほか、「すごい!」「さすが!」「マジで!?」と感激や驚き、相手への尊敬の意がこもった相槌を使うという人も少なくないことがわかりました。以下は少数派でしたが、こんな意見も……
・「知らんけど」…確信を持てないことへの返事。言ったよね!?って言われて責められることを避ける方法。(45歳女性/その他)
・「ほうほう」…否定も肯定もせず話は聞いているから。(50歳女性/主婦)
・「さようですか」…コールセンターでのオペレーター業務が長く、「なるほど」「へえ」は使ってはならないと教えられた経験があるから。(59歳男性/営業・販売)
・「それで」…次が聞きたいと興味を持っていると思ってもらえるから。(60歳男性/営業・販売)
・「ですよね」…とりあえず、わかっているような雰囲気を作り出せるので。(60歳女性/その他)
・「いいんじゃない」…賛成の意思が素直に伝わるので。(69歳男性/総務・人事・事務)
「相槌」で使われるフレーズは、言葉自体は短いものが多いですが、実は声のトーン、言い方、しぐさなどによって、言葉以上の意味を含む場合があります。
「はい?」や「それで?」など、語尾を上げると、相手によっては少し生意気に聞こえてしまったり、「はいはい」や「なるほどなるほど」など2回言葉を繰り返すのも良くない印象を与えてしまうことがあるので注意。上司や先輩、年上の人には失礼に当たることもあるので、気を付ける必要がありそうです。
とはいえ、会話をしていても無反応なのが一番よくないので、自然に「相槌」が出てくれば、それがベストでしょう。考えすぎると会話がぎこちなく、嘘っぽくなることをお忘れなく。昨今では相手の話をきちんと寄り添って聞く、「傾聴」力が注目されています。「相槌」上手になって、「傾聴」していれば、あなたもコミュ力アップ間違いなし!?