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「一口ちょうだい」はありorなし?嫌な相手とそうでない相手の違いを男女500人に調査!

家族や友人など親しい人とテーブルを囲んだり、食べ歩きをしているときに、「一口ちょうだい」と言ったり言われたりした経験は、誰しも心あたりがあるのではないでしょうか。

大皿などシェアするのが前提となっている料理はさておき、ひとり用のメニューを巡っての「一口ちょうだい」をどのように感じるのかは、各人の価値観や相手との関係性によってかなり異なるようです。今回は、男女500人を対象「その“一口ちょうだい”はありorなし?」をテーマにアンケート調査を実施しました。

「一口ちょうだい」と言われるのは嫌?

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まず「一口ちょうだい」と言われて嫌だと感じることがあるかどうか尋ねたところ、回答は以下のように分かれました。

「嫌だとよく思う」・・・108票(21.6%)

「嫌だとたまに思う」・・・184票(36.8%)

「嫌だと思わない」・・・208票(41.6%)

“よく思う”と“たまに思う”を合わせて、6割近くの人が「一口ちょうだい」に対してネガティブな印象を抱いているもよう。

続いて、相手との関係性によって、この感じ方がどう変わるのか具体的に見ていきましょう。“夫や妻”、“子ども”、“兄弟姉妹”、“友人”、“職場の人”から「一口ちょうだい」を言われたらどう感じるのかをリサーチしました。

子どもの「一口ちょうだい」はあるorなし?(n=子どものいる男女347人)

「嫌だと思わないので、あげる」・・・284票(81.8%)

「嫌だと思うが、あげる」・・・50票(14.4%)

「嫌だと思うので、あげない」・・・13票(3.7%) 

今回のアンケートで「嫌だと思わないので、あげる」と回答した割合が最も高かったのは、子どもからの「一口ちょうだい」でした。なかにはこんな声も……。

「子どもだけは嫌だと思わない。いっぱい食べてほしいから」(54歳女性/主婦)

「子どもにならいくらでもあげる」(39歳女性/コンピュータ関連以外の技術職)

“一口ちょうだい”は原則NGだけれど、子どものリクエストに限っては例外的にOKと捉える人もいるようです。

夫や妻の「一口ちょうだい」はありorなし?(n=配偶者のいる男女384人)

「嫌だと思わないので、あげる」・・・250票(65.1%)

「嫌だと思うが、あげる」・・・107票(27.9%)

「嫌だと思うので、あげない」・・・27票(7.0%)

兄弟姉妹の「一口ちょうだい」はありorなし?(n=兄弟姉妹のいる男女446人)

「嫌だと思わないので、あげる」・・・263票(59.0%)

「嫌だと思うが、あげる」・・・114票(25.6%)

「嫌だと思うので、あげない」・・・69票(15.5%)

子どもに次いで「嫌だと思わないので、あげる」の割合が高かったのは“夫や妻”。血のつながっている兄弟姉妹よりも、配偶者のほうが「一口ちょうだい」への抵抗度が低いことが明らかになりました。

友人の「一口ちょうだい」はありorなし?(n=友人がいる男女463人)

「嫌だと思わないので、あげる」・・・230票(49.7%)

「嫌だと思うが、あげる」・・・156票(33.7%)

「嫌だと思うので、あげない」・・・77票(16.6%)

友人に関しては、「嫌だと思う」が「嫌だと思わない」をわずかながら上回る結果に。また、およそ3人に1人は、友人からの「一口ちょうだい」に対し、内心は嫌々ながら応じるというのも、注目ポイントです。

職場の人の「一口ちょうだい」はありorなし?(n=有識男女436人)

「嫌だと思わないので、あげる」・・・155票(35.6%)

「嫌だと思うが、あげる」・・・157票(36.0%)

「嫌だと思うので、あげない」・・・124票(28.4%)

職場の人の「一口ちょうだい」に対しては、「嫌だと思う」が6割強。のちほどご紹介するように、「一口ちょうだい」をどう感じるかは、相手との親密度がかなり影響しており、情というよりビジネス上のつながりである職場の人と食べ物をシェアすることには、抵抗感がある人が少なくないようです。

「一口ちょうだい」が嫌な相手とそうでない相手…その違いは?

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「一口ちょうだい」と言われて嫌だと思う相手と思わない相手の分かれ目についても尋ねたところ、次のような傾向がみられました。

家族であるかどうか

「家族なら気にならないが、家族以外の人間には、心理的に抵抗感がある」(33歳男性/コンピュータ関連技術職)

「妻、子どもなら嫌だとは思わない。それ以外の人なら嫌だと思う。関係の深さで決まると思う」(56歳男性/その他)

「家族はよく知ってるが、他人はどこで何をしてるか把握してないなら汚く感じる」(36歳女性/主婦)

「家族の“一口ちょうだい”はむしろ嬉しく感じるくらい。なぜか友人は厚かましく感じて少し嫌な気がする」(67歳女性/主婦)

今回のアンケートでまず多かったのは、家族であればOKとの声。ひとつ屋根の下で暮らし、日頃から寝食をともにしている家族ならさておき、それ以外の他人の「一口ちょうだい」は、どこか自分のパーソナルな領域を侵害されるような不快感を抱く人が少なくないようです。

親密であるかどうか

「血縁とか他人とかよりも、その人との人間関係の濃さだと思います」(58歳男性/その他)

「家族や親しい友人ならいいが、そんなに親しい関係でない人とは、生理的にムリ」(57歳女性/その他)

「同じものを食べて美味しいという思いを共感してくれる人かどうか」(42歳女性/その他)

「親しい人。自分も一口ちょうだいと言える人か言えない人かの違い」(53歳女性/金融関係)

「キスをしてもいい相手だとOK」(54歳男性/その他)

たとえば、「疎遠にしている兄弟姉妹はNGだけれど、気心の知れた友人であればOK」というように、血のつながりよりも心のつながりを重視する声も。筆者としては、“自分も一口ちょうだいと言えるかどうか”というのが、かなり明快な基準だと共感しました。

相手の態度しだい

「嫌だと思う相手は一口以上にとることが多く、嫌だと思わない相手は遠慮がちに少しとって、嬉しそうに“ありがとう”と言う」(66歳男性/その他)

「交換の“一口ちょうだい”ならいいけれど、なにも頼まないで一口ちょうだいと言う人に腹が立つ」(56歳女性/主婦)

「何も食事メニューを頼んでいない相手。飲み物だけでずるいと思うから」(53歳女性/その他)

「人と言うより頻度かな。毎回言われるとちょっと嫌になる」(57歳女性/総務・人事・事務)

相手が誰であるかというより、「一口ちょうだい」の態度に着目する声も。ギブ・アンド・テイクの関係ではなく、ちゃっかり自分だけおいしいものにありつこうとする性根が見え透いていると、たしかにモヤモヤしてしまうかも……。

誰であっても気にならない

「誰にでもあげる。むしろそれを嫌だという人が苦手」(45歳男性/その他)

「おいしいものは他の人にも味わってもらいたいので、嫌だと思う相手は特にいない」(62歳男性/総務・人事・事務)

「別に嫌だと思わないし、自分も欲しいときがある」(65歳男性/その他)

「嫌だと思う相手とは、そもそも一緒に食事をしない」(47歳女性/主婦)

誰であっても嫌

「誰から言われても嫌です。だったらあんたも買いなさいよ!って言いたいです」(52歳女性/その他)

「誰にでもあげない。常識のある人はそんな事をしない」(66歳女性/総務・人事・事務)

「コロナ禍以後、親しい人でもそうでない人でも、“一口ちょうだい”と言われること自体が嫌になった。そこまでして他人のものを食べたがるのかと思ってしまう。自分も他人に“ひとくちちょうだい”と言うことはない」(48歳女性/その他)

基本的に食べ物をシェアすることに抵抗はないという人もいれば、逆に、コロナ禍の影響もあり、「一口ちょうだい」は誰であっても絶対に嫌だという人もいます。どちらが正解というわけではなく、ここは各人の価値観によりけりだといえそうです。

その他、こんな基準も…

「食べ物による。たくさんあるものなら構わない」(49歳女性/その他)

「オーラルケアができていそうな人とそうでない感じの人。後者は絶対無理」(41歳男性/その他)

「“一口ちょうだい”は子どもっぽくて嫌なので、成人かそうでないか」(54歳男性/その他)

言われてみれば、相手の清潔感や年齢によっても、「一口ちょうだい」の印象は随分と変わる気がしますよね。

 

今後、誰かとの会食で「一口ちょうだい」に遭遇する機会があるかもしれません。どのようにリアクションするかについて、今回のアンケート調査結果もぜひご参考にしてみてはいかがでしょうか。

中田綾美
中田綾美

成人までの人生を受験勉強にささげた結果、東京大学文学部卒業。その後なぜか弁護士になりたくて司法試験に挑戦するも、合格に至らないまま撤退。紆余曲折の末、2010年よりフリーライターの看板を掲げています。

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