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ママ友のおめでた。祝福する心の奥にある、泣きたい気持ち「ママトモ同志 #14」

コミック連載『ママトモ同志』第14話!

「2人目不妊」という言葉が存在するように、2人目をなかなか授からない悩みを抱えるママも少なくありません。

祝福する気持ちは本物

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ただ優しさがあればいい

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山田シャルロッテです。

令和44月以降、国の制度として不妊治療が保険適用されました(……と言っても、年齢制限など、保険の適用条件もいろいろデリケートなため、制度を良く調べて理解してからでないと、話題にのせること自体が難しい、要注意テーマです)。

妊活はかなりプライベートな話ですので、周囲に打ち明けずに水面下で不妊治療を受けている人も少なくないと思います。

すでに子持ちの人々には関係ない話、とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそうでもありません。第2子以降が欲しくて不妊治療をする方もいらっしゃるので、ママトモ同士ともなると、逆に、その問題に直面していることを「平素から意識しやすい環境」にあります。なので、お互い、妊活関係の話題にはとても気をつかい合っています。

妊活や不妊治療には、メンタル的にも体調的にも経済的にも大きな負荷がかかりがちです。負荷を抱えている場合、ストレス解消法としてひとつ有効なのが「信用できる相手に話を聞いてもらう」ですが、話題の性質上、信頼し合える相手ほど、聞いた側の心の負担も出てくる問題なので、これも簡単にはできません。

筆者の周囲で実際に、今回の漫画のようなケースがありました。誰かのおめでたい話の時に、誰かの悲しかった経験談がこぼれ出てしまうのです。そういう時は、重い話だからこそ、お互いを尊重しあう思いやりや、個々の大人同士としてお互いを意識するまっとうな感覚が、本当に大切だな、と痛感しました。

「妊活」「不妊治療」の話題は、実は、以下のような重たいテーマを含んでいます。

1:そう感じないタイプの人にとっては「受精卵」「胎児」「人間以前のもろい存在」という意識でも、人によっては「わが子の生死と関わる問題」である。

2:その人の「家族計画」は人生を通した生き方に関わる重大な問題なので、その入口にある「妊活」「不妊治療」に同等程度の重みを感じてあたっている人もいる。

考え方や人生観、生き方は、それぞれ違って当たり前。自分とは違う生き方の人と、大人同士として尊重し合うためにも、一般的に「デリケート」「アンタッチャブル」と言われがちなテーマに関しては、なぜそうなのか?を意識しておくことが重要だと思います。

山田シャルロッテ
山田シャルロッテ

ライター&イラストレーター・漫画家。1児を高齢出産後、都内で子育て中。
仕事をしながら子どものお稽古事やスポーツ活動の委員、PTA活動などもけっこう参加するので、ママ友多数。

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