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パートナーに対して「素直に謝れない」のはどんな時?その原因を探ってみると、後悔の声も…

いつも一緒にいる相手だからこそ、すねたり反抗したり……。ちょっともめたりする場面で、なぜか素直になれないときもありますよね。夫婦という間柄において、そんなシーンは、なぜ生まれるのでしょうか?

『kufura』では、20代から50代の既婚男女142名(男性77人、女性65人)に、「パートナーに素直に謝れなかったことの有無」をアンケートで聞いてみました。謝れなかったのはなぜなのか……振り返っていただいたみなさんの回答から見えてきたのは?

「素直に謝れなかったことがある」人は64.8%

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まず「パートナーともめたとき、素直に謝れなかったことはありますか?」と聞いてみました。その結果は次のとおりです。

  • 素直に謝れなかったことがある・・・64.8%(92人)
  • 素直に謝れなかったことはない・・・35.2%(50人)

「素直に謝れなかったことがある」と答えた人は64.8%と、6割以上にのぼる結果となりました。「素直になればいいのに……」と頭ではわかっていても、そう実行できないことの方が多いということの表れなのかもしれません。

素直になれなかった理由はなに?

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では「素直に謝れなかったことがある」と答えた人に、具体的なシーンと、素直になれなかった理由について聞いてみました。

強く責められたばっかりに……

「押し入れにしまっていたスーツにカビが生えてしまっていたとき。家事育児を任せっきりで、何もしないのに口出しばかりする夫に、すごく責められたのでつい反論してしまった」(34歳/女性/主婦)

「娘の落書きを私のせいにされて注意されたとか。いつもなんでも、私のせいにされて積もりに積もってカチンとしてしまった」(35歳/女性/主婦)

「子どものしつけに対して。相手の強すぎる口調に腹が立って」(46歳/男性/その他)

「自分が言い間違えたことを指摘されたとき。いつも相手の言葉選びの方が良くないと思うので」(39歳/女性/主婦)

相手から強い口調で責められたり、強く指摘されたりすると、普段からの不満もひきがねとなって、反抗的な心が芽生えやすくなるのかもしれません。

意地になった・引っ込みがつかなくなった

「探し物について妻がしまい込んだと主張していたが、実際は自分がしまい込んでいたことがわかったとき。完全に妻だと思い込んでいて、強い口調で発言していたため引っ込みがつかなくなった」(59歳/男性/研究・開発)

「自分の勘違いで喧嘩になってしまったことに後で気づいたものの、自信満々で言ってしまっていたために引っ込みがつかなくなってしまったから」(53歳/女性/主婦)

「口喧嘩で、必要以上に責めてしまって相手が本気で怒って無口になったとき、内容的には正しいことを言っているからと意固地になって謝れなかった。言い過ぎたことは悪いと思ったが、そもそも相手の物言いでそうなってしまったので、引くに引けず謝るタイミングを逃してしまった」(55歳/女性/総務・人事・事務)

「相手に指摘したことと同じミスをした。意地を張ってしまった」(48歳/女性/研究・開発)

「間違いを指摘され、認めたくなく意地になっていた。若かったせいか、自分自身の間違いを認めたくなくなかった」(42歳/男性/その他)

もっとも多かった回答が「意地になった」「引っ込みがつかなくなった」というもの。自分の勘違いだったと分かったときや、言い過ぎて引っ込みがつかなくなったときに、なかなか「ごめん」の一言が言い出しづらい……というのも分かる気がします。

プライドが邪魔をして

「相手の言葉足らずが原因のとき。プライドが邪魔した」(32歳/男性/その他)

「どうでもいいことで喧嘩したあと。くだらないプライドが原因」(51歳/男性/その他)

「自分が注意したことを自分もできてなかったとき。プライドが邪魔してしまった」(27歳/女性/その他)

「本気で喧嘩したときほど、なぜか謝りづらい。つまらないプライドが原因ではないかと思う」(55歳/男性/その他)

「なくなったものを探していて、主人のせいにしてたら、自分のせいだったとき。いつも注意する側なので、プライドが邪魔をした」(47歳/女性/その他)

「家事をしないと咎められたとき。プライドが邪魔をした」(47歳/男性/公務員)

また「プライドが邪魔をした」という回答も。揉め事の深刻度合いにかかわらず、自分の非を認めたくない、相手より先に折れたくない、といった思いが邪魔をしてしまうこともあるようです。

イライラして・余裕がなくて

「夫と喧嘩したときに、夫が謝ってくれたけど、かっとしていて私は謝れませんでした。いらいらした気分が抑えられなかったので」(39歳/女性/主婦)

「やろうとしてたことを先に指摘されたとき。虫の居所が悪かった」(50歳/男性/営業・販売)

「生理中にどうしてもイライラして、嫌な態度をとってしまったとき……。生理中は自分を抑えるのが難しいから……」(53歳/女性/主婦)

「余裕がないときに注意されたから」(35歳/男性/その他)

「私が子どもに横柄な態度をとってしまっていたとき。イライラしていて素直になれなかった」(40歳/女性/主婦)

「仕事のストレスから些細なことでカッとなって怒ってしまったとき。相手を思いやる気持ちが足らなかった」(49歳/男性/営業・販売)

「ゴミ出しを忘れていて注意されたとき。イライラしていたので」(45歳/男性/その他)

心に余裕がなかったり、単純にイライラしていたりすると、すぐ“素直に謝る”という思考プロセスになりにくいのかもしれません。家族のことや仕事のことでイライラして、つい素直になれずに相手に歯向かってしまった方もいるようです。

その他

「黙って家のお金を使ったことのある夫だったので、通帳から予想以上の金額が引き落とされていたとき、不審に思って問い詰めると、半分勘違いだったとわかりました。日頃の行いが悪かったので謝れなかったです……」(28歳/女性/総務・人事・事務)

「やろうと思っていたことを注意されたとき。素直に謝っておけば良かったと死ぬほど後悔しています」(49歳/男性/コンピュータ関連技術職)

「見たいテレビが違ってもめたとき、自分から謝れず、いつまでもお互い記憶に残っている。そのときの感情が表に出てしまい、譲る気持ちが失われていた。もっと素直になればよかったと反省している」(46歳/男性/総務・人事・事務)

「友だちとの飲み会中、パートナーから連絡が来ていたが携帯の電源が切れていて気付かず、そのまま帰宅したら怒られたが、飲んでいたので反対に腹が立ち素直に謝れませんでした。お酒を飲んでいてつい気が大きくなった」(52歳/女性/その他)

その他には、「相手の日頃の行いがそうさせた」「お酒で気が大きくなったから」などの回答がありました。

 

後から振り返れば、「こうすればよかっただけなのに……」と思うことがあるかもしれません。実際に今回のアンケートでも、「後悔している」「反省している」という回答もちらほらありました。

相手を責めてばかりいるのではなく、結局は“相手を思いやる気持ち”が一番大切なんですよね。

 

文/佐藤まきこ

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