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結婚して「こんなはずじゃなかった」と妻が感じることは?居場所のない夫、不機嫌な妻…夫婦が直面するかい離の原因とは

結婚してから相手が変わってしまったのは時間のせいか、備わった本性がむき出しになっただけなのか。夫婦であってもその答えを探るのは難しいものです。もしかしたら夫婦だからこそ「相手の態度が変わってしまったのは、自分のせいだ」と認めるのを拒み、相手の育ちや、性格のせいにしたくなることもあるかもしれません。

『kufura』が既婚男性365人に結婚生活にまつわるアンケートをとったところ、「妻がイライラするようになった」「怒りっぽくなった」という回答が非常に多く寄せられました。

前回に続く今回は、女性の声をご紹介。結婚してから「こんなはずじゃなかった」と感じたエピソードについて聞いてみました。

ご協力頂いたのは、236人の既婚女性です。結果をランキング形式でお届けします。

女性が感じている「結婚生活、こんなはずじゃなかった」6~10位は…

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それではまず、6位~10位の結果を駆け足でご紹介します。

10位・・・仕事と家庭の両立の難しさ

「家庭と仕事との両立がうまくいかない。もっと効率よくできるかと思っていた」(46歳・総務・人事・事務)

同率8位・・・夫の親族との関係

「夫の実家が非常に近く、思っていたよりも義両親の出る幕が多いということです」(40歳・主婦)

8位・・・夫婦の会話が少ない

「旦那は少しはコミュニケーションが取れる人だと思っていたのに、全くだめで、話しかけても聞いていない。家庭内別居婚状態」(44歳・主婦)

7位・・・夫が自由を謳歌する

「私は子どもの世話で家庭中心なのに、夫は自由な生活を送っている時には腹が立ちます」(33歳・主婦)

6位・・・夫の収入が少ない

「すぐに仕事をかえ、そのたびに給料が下がる」(53歳・主婦)

結婚や出産を機に、仕事、日常生活、人間関係に大きな変化を強いられて妻が強いストレスにさらされる一方で、そのストレスを夫との会話によって解消できなかったり、義実家によってさらなる心労が募ったりといった現状におかれている女性も少なくありませんでした。

また、40代以上の女性からは男性の収入額への不満の声も聞かれました。

続いて、女性が結婚してから「こんなはずじゃなかった」と感じたエピソードの上位5つの回答をご紹介します。

5位・・・夫からの愛情表現がなくなった(4.2%)

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「夫が結婚記念日を忘れてる。祝えるように休日(または休日の前日)になるようにしたのに、一度だって覚えてない。自分から言っといてひどい……」(39歳・主婦)

「いつのまにか女として見てもらえなくなった」(44歳・その他)

「旦那は釣った魚にはエサをやらないタイプだったみたいで、結婚した途端、尽くしてくれなくなった」(48歳・主婦)

自分の望む愛情表現を夫がしてくれないことに対する不満が聞かれました。ちなみに男性側からは“夫婦生活”という項目が5位にランキングしています。いずれも“会話以上”のコミュニケ―ションを望む男女間のすれ違いが目立ちます。

4位・・・結婚後に知った夫の一面を見て(5.9%)

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「同棲期間が無かったから、知らなかった生活習慣が見えてきた」(32歳・営業・販売)

「優しいのは単に優柔不断で自分で物事を決めることができないだけ。人から優しいと言われたいだけだった」(52歳・主婦)

「物静かな旦那だと思ったが結婚したら私以上におしゃべりさんだった。猫を被っていたみたい」(42歳・主婦)

「結婚するまで主人は鷹揚な感じだったが、結婚してこんなに細かいとは分からなかった」(30歳・総務・人事・事務)

「付き合っていた時はとてもポジティブで楽しい人だと思っていましたが、何を相談しても楽観的過ぎるし常識が無く、昭和の家庭のように奥さんは専業主婦で家事育児をするべきという意識が強い。モラハラ予備軍なことに気づけませんでした」(30歳・総務・人事・事務)

生活を共にすると相手の“素”が見えてきて幻滅したという声が聞かれました。

男性側からは「妻が変わってしまった」という声が多く聞かれたのに対し、妻側からは「夫は本当は〇〇な性格だった」という回答が多いのが印象的でした。

3位・・・夫の言動を見て(9.7%)

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「結婚して子どもが出来たら変わるかと思っていたけど、服は脱ぎっぱなし、何でも下に置く。食器は出しっぱなし、スマホゲームやり放題。自分優先」(39歳・主婦)

「『結論は?』と言い、話を最後まで聞かない」(40歳・主婦)

「夫の余計な一言が多いこと。結婚前までは無神経な発言がなかったから」(28歳・その他)

「夫は自分の思い通りにならないことがあると、暴力行為をしたり人権を否定するような暴言を吐いてくる。落ち着くだろうと思っていたが、どんどんエスカレートしていて恐怖心が強くなっている」(25歳・主婦)

「夫が出かけるのを億劫がる」(53歳・主婦)

夫の言動や癖、横柄な態度に対して不満を覚えている女性は少なくありませんでした。少数ではありますが、暴力や暴言など深刻な状況に置かれている女性も見受けられます。

2位・・・夫の金銭感覚を見て(10.2%)

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「(夫が)隠していた借金が膨れあがって私が払うことに。大金がなくなり最悪」(33歳・主婦)

「お金に関する嘘が多すぎて辛い」(40歳・主婦)

「夫の金遣いが荒く、将来のための貯蓄ができずに不安。こんな人だとは思わなかった」(45歳・主婦)

「2人とも浪費家なので、全然お金がたまりません。2人で生活するようになれば節約できると思ってたのに」(28歳・その他)

夫の金銭感覚に不安を覚えている女性の声です。特に夫が世帯の”主な稼ぎ手”となっている場合、長期的な家計管理の足並みがそろわないことへの不安感が高まる傾向にあるようです。

一方で、妻にガッチリと財布を握られている男性からは「金銭面の自由がない」という声が聞かれました。金銭感覚は夫婦仲に大きな影響を与えるポイントとなるようです。

1位・・・夫が家事・育児をしない(16.9%)

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結婚後に女性が「こんなはずじゃなかった」と思ったエピソードとして最も多かったのが夫の家事・育児との向き合い方でした。

「『手伝うと今後も家事をさせられるよ』と周りから言われたようで、夫が手伝ってくれない」(28歳・会社経営・役員)

「家事は分担すると思っていたが、基本全部自分がすること」(28歳・総務・人事・事務)

「夫は家事がまったくできず、ごろごろしていて、役にたたない。自分の負担がふえるだけ」(55歳・その他)

「家事も育児も全部一人でやった。現在はみんなでやっているが、一番大変な時に一人はキツかった」(37歳・主婦)

「子どもが嫌いではないと言っていたけど、子どもの面倒を全く見ない、子どもに興味がないのはがっかりした」(45歳・主婦)

「忙しい。家事分担が不公平だから」(30歳・総務・人事・事務)

「夫が子どもの面倒を見ない。自分本位で生きている」(30歳・主婦)

共働き家庭が増加する中、家庭の中の家事・育児の分担が女性に偏っていることで女性が疲弊しているケースが多く見られます。夫が家事・育児に携わらない場合は、女性側の負担感を増加させ、怒りや不満につながりやすくなっています。

「こんなはずじゃなかった」と感じたことのない女性は16.1%

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ちなみに、今回のアンケートで「こんなはずじゃなかった」と感じたことのない女性の割合は16.1%。男性の場合は25%で”のろけ”を含む回答も見られましたが、女性側はそっけない回答が目立ちます。

「特になし。結婚前と変わらず自由にさせてもらっている。それでもたまにいられるとめんどくさいと感じることはある」(30歳・主婦)

「結婚しても特に変わることはありませんでした」(34歳・主婦)

金・自由・労力を「奪われた」と感じるか、喜びと苦労を「分かち合う」か…

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さて、2回にわたってお届けしたアンケートを総括すると以下のようになります。

【夫が感じている「結婚生活、こんなはずじゃなかった」】

1位・・・妻が怒りっぽくなった

2位・・・妻の家事に対する姿勢を見て

3位・・・妻の言動を見て

4位・・・金銭的な自由がない

5位・・・夫婦の性生活に関すること

【妻が感じている「結婚生活、こんなはずじゃなかった」】

1位・・・夫が家事・育児をしない

2位・・・夫の金銭感覚を見て

3位・・・夫の言動を見て

4位・・・結婚後に知った夫の一面を見て

5位・・・夫が愛情表現をしない

男性からは妻の不機嫌な態度や言動、小遣いの少なさなどを嘆く声が多く寄せられています。一方、女性側からは、夫が家事・育児を見下して自分の仕事や趣味を優先すること、日々の話を聞いてほしくてもコミュニケーション不足に陥っていることへの不満が多く聞かれました。

今回のアンケートでは「金銭的な自由がない」と嘆く男性の声があれば「金遣いが荒い」と怒る女性がいて、「夫が家事をしない」と言う女性の声があれば「妻がイライラしている」という男性もいて、ランキングがお互いの“アンサーソング”のようになっています。

まとめ

「結婚して幸せになって」とは、結婚当初によく言われることですが、残念ながら、結婚はベルトコンベアのように次々と幸せを運んできてくれるわけではありません。ベルトコンベアを作り上げ、修理・補修し、幸せの成果物を1つ1つ並べるのは、その持ち主である夫婦。

サビついたベルトの「潤滑油」となるのは、お互いの声に耳を傾け、相手に寄り添うこと。男女の声を読んでみると、パートナーが抱えている不満の正体が少しだけ見えてくるかもしれません。

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