さあ、はだしになって、いろいろな感覚を楽しもう!『はだしになっちゃえ』
『はだしになっちゃえ』(福音館書店)文/小長谷 清実 絵/サイトウ マサミツ
「はだしに なっちゃえ」
そう言って、背景には砂の上にはだしで立っている子どもの足。
もう、表紙をひと目見ただけで、真夏の海を思い出しワクワクします。
そうです、子どもたちは裸足になっちゃえばいいのです!
水着を着込んで、浮き輪は肩にかけ、ビーチサンダルをはいて、
思いっきり駆けていく先に待っているのは…広い海!
波しぶきが見えるところまで来たら、ビーチサンダルは「えいっ」。
脱ぎすてたら、ここから裸足で走ります。
「あっちっち」「あっちっちい」
海の水を含んだ砂までくれば、ひんやり。
あ、大きな波がきたーー!
波と一緒にひいていく砂がずずうー。なんだかくすぐったい。
期待どおり、この絵本には、言葉の響きと躍動感あふれる絵によって、海水浴の楽しさがたっくさん詰まっています。そして、なにより嬉しいのは、足の裏で直接かんじたあの感覚、砂や水、貝殻を踏んだ時などの感触がよみがえってくること。子どもの頃に感じたあの新鮮な驚きは、今になったって忘れることはありません。
だからね。
子どもたちは、どんどん裸足になっちゃえばいいのです。
海に行けない年は、この絵本で。
今年の夏も楽しんでくださいね!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
※『絵本ナビ』より引用
【読者の声(『絵本ナビ』より)】
夏らしい一冊
タイトルに惹かれて読みました。
これ、海の絵本ですね。まさに夏の絵本。
波の中の様子がとてもよくわかります。
臨場感にあふれています。
私自身は海でたくさん遊んだ経験があるので懐かしく思い出しました。
娘にはその経験がないので、絵本が先になりました。
海に連れて行ってあげたいなと思いました。
(りおらんらんさん 30代・ママ 女の子3歳)
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最初はじょうろを使ってささやかに始まったこぐまちゃんの水遊びですが、だんだん面白くなっていき、しろくまちゃんがホースを持ってきたら……!? やっぱり思いっきりの良い遊びが子どもたちは大好きなんですよね。
【読者の声(『絵本ナビ』より)】
子どもが笑顔になる絵本です
こぐまちゃんと一緒にみずあそびをしている気持ちになれます。 夏の間、しょっちゅうみずあそびをしていましたが、娘もじょうろで「おはなに水あげてるの~」と言ったり、はっぱのふねを浮かべるのが大好きです。子どもが好きなツボをよくわかっているな、と思います。 ありさんに水をかけたり、ホースを振り回したり…、大人の私がみると「ああ~っ!」と言って止めてしまいそうなこともしていますが、これがまた子どもを楽しませているのでしょう。 こぐまちゃんとしろくまちゃん。大人が「やめなさい」と割り込んでこない世界で、自分たちのやりたいように水遊びをする姿に、 子どもたちも満面の笑みで、「おもしろい おもしろい つめたい つめたい」と声をあげ、一緒に楽しんでいます。 巻末に「ねらい」があり、いたずらをとりあげられている今の子ども、「いたずら」の大切さについて書かれています。 自分の子どもへの接し方を、振り返る良い機会になりました。 (solicaさん 30代・ママ 女の子5歳、女の子2歳)
からだで直接感じた「夏の記憶」は、きっと大人になるまで覚えているはず。読み終わったらすぐにでも外に飛び出したくなりますね。
【参考】