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そら豆もアスパラも!「春巻き」って実は素材も自由で手軽な料理でした【お米農家のヨメごはん#105】

こんにちは! 富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・15歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らす。そんな私たちの、食卓周りの日常を皆さんにお伝えする連載105回目。

今回は、どんな食材でも優しく包み込んでくれる(?)春巻きと、やっと終わった春作業について、お伝えしたいと思います。

春巻きは実は簡単、お手軽!

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大好きなのに、これまであまり春巻きを作る事はなかった。何となく面倒くさい、手間がかかりそう。何より巻くという作業が、想像するだけで大変そう。

そう頭の中で考えていたからだ。

ところが、実際にやってみると簡単、お手軽。 何より、具材に決まりがなく自由。揚げれば火が通るから、具材を炒めたりしなくてもいい(と思う)し、最後に醤油や甘酢で食べるから味付けは適当でOK。

何より、揚げたては最高に美味しい!

という事に気づいてから、家でよく春巻きを揚げるようになった。

春巻きの皮は、日持ちもするから冷蔵庫にストックしておける。今日は何を作ろう?とメニューに困ったら、まずは冷蔵庫を探る。そしてその時の気分で、あるもので巻いていくだけ。

この日は。この時期ならではのそら豆と新玉ねぎと桜エビ。 王道の組み合わせで、食べる前から美味しさが約束されているも同然。

そら豆だけは、電子レンジで軽くチンして薄皮を剥いておく。あとはスライスした玉ねぎと桜エビを混ぜて、味付けは軽く塩と胡椒のみ。空気が入らないよう、ギュッときつめに巻いていく。

巻き終わりの糊付けはしなくてもいい、巻き目を下にすれば何の問題もない。

この写真では油たっぷりで揚げてあるけれど、少ない油で揚げ焼きにしてもいい。中火でじっくり中に火を通して、最後はカラッと揚がるようにすればバッチリ。

揚げたては最高だし、とにかくビールに合う! 暑くなるこれからの時期にぴったりだ。

そういえば、京都で一度だけ食べた事がある春巻きが、とっても美味しかった記憶がある。

タケノコがふんだんに入っていて、普通の皮ではなく薄焼きの卵で包むらしい。皮から自分で用意するのは私にはハードルが高いから、市販の春巻きの皮を使用して作ってみた。

具材だけは、京都の春巻きに近いもので、タケノコ・干し椎茸・長ネギ・豚肉を用意。 長く細めにそれぞれ切りそろえる。ほんの少しの砂糖でまろやかさを出して、 あとは塩胡椒、醤油とお酒で、しっかりめに味付け。 豚肉をほぐすように、素手でしっかり混ぜ合わせる。

どうしても欲張って、具材を多めにおいてしまうのはご愛敬。 破裂しないよう、巻き終わった側からすぐに揚げていく。

普段は春巻きを切りそろえる事はないけれど、 写真に撮りたくて断面も楽しむ。

具材に味がしっかりついているので、辛子だけ、またはさっぱりお酢も相性がよさそう。 お供はやっぱりビール! 明るいうちからこの組み合わせはたまらない。

最後にもう1種類。皮を半分に切って、アスパラ1本をクルクル巻いていく。アスパラだけでもいいし、あればベーコンや生ハムを一緒に巻くと、お酒のアテに最高。

これは味付け無し、最後に塩をパラリと振っただけ。レモンを添えたかったけれど、冷蔵庫にレモンはなし。シンプルにアスパラを味わえる春巻き、最高に美味しかった。

これまで身構えていた春巻きだったけれど、その時の旬の素材を中心に何を巻いてもいい自由さと手軽さに虜になった。

これからの季節はヤングコーンやキュウリもいいかもしれない。 クミンシードで変化を出したり、フルーツを加えてデザート風にしたり。 組み合わせは無限大かと思うとワクワクする。

娘も早速いろいろリクエストを出してきたし、生春巻きの皮で揚げるとモチモチになるらしいよという情報もくれた。 これからも春巻きを揚げる人生を送ろう。

田植えが終了しました!

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さてこちらは、田植え直後の田んぼ。

移植された直後の苗は、葉先も黄色く少し元気がない。でも心配はご無用、この後すぐに土に根が活着してぐんぐん成長していく。田んぼの水管理をしていると、そんな稲の逞しさを実感する日々が続く。

補植と呼ばれる手で苗を植える作業は、田植え機で植えきれなかった部分だけで程々に。熱中しすぎるとキリがないからだ。

耳元にはワイヤレスイヤホン。好きなポッドキャスト番組を聴きながら作業すると、こういう大変な作業も頑張れる。

少し前まで鮮やかな緑色の苗が並んでいたビニールハウスは、すべての苗が田んぼに旅立ちガランとしている。少し落ち着いたら、このハウスの中も片付けなくてはいけない。追われる作業ではないので、のんびり少しづつやっていこう。

約2カ月に渡って休みなく続いた春作業も、やっと一段落です!

濱田さん一家の『濱田ファーム』ホームページはこちらから。

濱田律子
濱田律子

愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにも係わらず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。黒部の専業米農家『濱田ファーム』はこちら。

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