雨の日、空からふってきたのは…!?『だるまちゃんとかみなりちゃん』
『だるまちゃんとかみなりちゃん』(福音館書店) 作・絵/加古 里子
雨の日。だるまちゃんが外に遊びに行こうとしたら、何かへんなものが…
「ぴかぴか ごろごろ がらがら どしん」
空から落ちてきたのは、かみなりちゃんと浮き輪!
泣いているかみなりちゃんのために、だるまちゃんは木に引っかかっている浮き輪を取ってあげようとします。ところが、だるまちゃんとかみなりちゃんの背じゃ届かないのです。困っていると、そこへやって来たのはかみなりどん。大きなくもに乗って、かみなりちゃんを迎えにきたのです。
かみなりどんは、お礼にと、だるまちゃんをくもに乗せて「かみなりの国」に招待してくれたのですが、そこは驚く様な素敵な世界で…!?
だるまちゃんと、そのお友だちが繰り広げる様々な「遊び」の世界。それを愛らしい物語にしたかこさとしさんの大人気「だるまちゃん」シリーズ。「かみなりちゃん」が登場する本作はシリーズ2冊目です。
主人公が日本の伝統玩具の「だるま」をモチーフにしていることでも驚きますが、今回登場するお友だちは、かみなりの男の子。二人の組み合わせが最高に個性的でユニークですよね。困った顔をしていたかと思えば、迫力のある真剣に考える顔になったり、楽しそうに笑っていたり。二人を見ているだけでもこの絵本は飽きることがありません。でも、何より魅力的なのは、想像していたよりずっと先進的な「かみなりの国」。発売から50年が経った今見たって、立派な未来都市です。そして、登場するもの全てに二本の「つの」が付いている遊びゴコロも、かこさんは忘れてはいません。
シリーズの中でもずっと人気のあるこの絵本。ママやパパが子どもの頃に読んで覚えているくらい、名場面がたくさん! 今でも小さな子どもたちの心を捉えて離さないのは、読んで納得の1冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
※『絵本ナビ』より引用
【読者の声(『絵本ナビ』より)】
子どものころ一番好きだった本
私が幼少期に一番好きだった本です。
それはもう繰り返し繰り返し読みました。
ふと思いだして、実家からボロボロになった本を持ってきて、
息子に読みました。
だるまちゃんは、空から落ちてきたかみなりちゃんに親切にしてあげます。泣いているかみなりちゃんのために必死になるだるまちゃん。
優しい子です。
そこへかみなりちゃんのお父さんが空からやってきて、
親切にしてくれただるまちゃんをかみなりの国に連れていってくれます。
プールや公園で遊んで、かみなりちゃんの自宅へ。
近未来的な乗り物や家電があって、ごちそうはどれもおいしそう。
プールや公園の遊具、テレビや家電、家具、何もかもにツノがついていて、ツノ探しして遊ぶのもまた楽しいんです。
楽しい本は世代を超えて読み継がれていくんだなあと実感した作品です。
(Tamiさん 40代・ママ 男の子5歳)
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ちいさなモモちゃんが雨の日を待ちきれないのは、真っ赤な傘と真っ赤な長靴を買ってもらったから! まだ雨も降っていないのに、モモちゃんったらお庭で傘をさしてお散歩です。
【読者の声(『絵本ナビ』より)】
傘も長靴も好き
子どもって傘と長靴好きですよね!息子も晴れてるのに傘さす!とか長靴履くとかよく言います。 今日はお風呂で桶を頭にかぶって、シャワーしてというのでかけていたら、ふとこのセリフを思いつき… 「雨ふってるもん。うそっこだけどふってるもん」 と言ったら大喜びでした。 (たみのかさん 30代 ・ママ 男の子2歳)
雨の日は、ちょっと特別なことが起こるかも? そんな風に考えるだけで、途端にワクワクしてきちゃいますね。もちろんお家で絵本をじっくり読むのもおすすめです。
【参考】
『新装版 ちいさいモモちゃんえほん あめこんこん』― 絵本ナビ