クリちゃんがね、とってもはりきった顔をして言いますよ。
「わたし おべんきょうするの」
すると、いぬのムムも、ぬいぐるみのブタコさんもいいますよ。
「ぼくもするよ」「わたしもする」
クリちゃんの「おべんきょう」はとっても難しくて、独創的。
えんぴつと紙を持ってきて、書いたのは大きな字。
「おひさまの、お」…お、かな?
ムムもブタコさんも、キョトン。
でも、クリちゃんはとってもいいお顔。
だったらぼくだって。だったらわたしだって。
ふたりも知っている字を書きますよ。
「あし」「はな」。
ねこのママチョもやってきて
「ガリガリ」。
ああ、なんてオリジナリティあふれる書き方なんでしょう、最高です。
(その様子は絵本で見てみてくださいね)
みんなで並べて眺めている顔も満足そう。いい「おべんきょう」しているね、クリちゃん。
お外に出ても続きますよ。すずめさんやお庭のお花も一緒に「おべんきょう」。英語だってできちゃうんだって。すごいね、クリちゃん。
「お勉強」、漢字で書くと構えてしまいます。だけど、こんなに愛らしくて、ワクワクするお話にしちゃうなんて、さすが角野栄子さんなのです。上手に真似っこ遊びしていると、なんだかとっても楽しいものみたい。一番のポイントは「一緒にやってみたくなってくる」っていうところかもしれませんね。そして、クリちゃんもムムもブタコさんも本当にチャーミング!どの場面の表情も動きも、うしろ姿まで。これ以上ないくらいぴったり。絵を描かれている吉田尚令さんの新たな魅力にハマってしまいそうです。
さあさあ、お勉強のあとはみんなでお外遊びへ!いってらっしゃーい。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
※『絵本ナビ』より引用
【こちらも合わせておすすめ!】
字を読み始めた子にぴったり!『わたしほんがよめるの』
『わたしほんがよめるの』(福音館書店) 文・絵/ディック・ブルーナ 訳/松岡享子
「これは、わたしのはな」「これは、わたしのくち」……。字を読みはじめたばかりの子どもが自分で楽しく読める絵本。
【読者の声(『絵本ナビ』)より】
わたしもほんがよめる!
おそらく、うさこちゃんの絵本だと勘違いして、 図書館から借りて来たらしい2歳の娘。 でも、娘も一人で絵本を読むのがとっても上手。 これは、私のはな。 て。おかあさん、おとうさん。 と、身近なところからはじまって、 おにいちゃんやおばあちゃんも出てきます。 そのたびに、自分のはなや手をさわり、 自分のおかあさん、おとうさん、お兄ちゃんの名前を言う娘。 これが実は女の子が読んでいた絵本だと分かるのは、 一番最後まで読んだあと。 なーんだそういうことか。 リヤも一人でご本読めるもんね?と聞くと、 うん!と元気なおへんじ。 わたしもほんがよめる!と、思ったに違いない! 2歳にとってもぴったりな一冊でした。 (ムスカンさん 30代・ママ 男の子7歳、女の子2歳)