1:お金の流れを体感させる
セミナーでお話をされたのは、株式会社マネーフォワード取締役の瀧俊雄さん。
瀧さんによると、子どもにお金の感覚を身につけてもらうためには、お金を使うことだけではなく、“お金を得る”ことを知ってもらう必要があるそうです。
瀧「お金が無限にあるわけではないことは、大人ならば誰でも知っています。しかしそれをまだ理解できていない子どもは、物欲のままにお金を使ってしまったり、人にあげたり。小さい間は問題ないかもしれませんが、そのまま成長してしまうと大きなトラブルになりかねません」
今回のイベントでは、“おはじき”をお金に見立て、子どもたちはそのおはじきで物を買うこと、与えられた課題をこなしておはじきがもらえることを体験しました。
疑似体験ではありますが、ご家庭でもお金と向き合う機会として、こういった“ごっこ遊び”をしてみてはいかがでしょうか? 年齢が大きいお子さんには、実際に家庭内の労働に対してお金を渡すのもいいかもしれません。
2:お小遣い帳をつけさせる
使うことと得ることを理解できたら、次にお小遣い帳をつける習慣を覚えたいところ。
瀧「収支がわかれば、“これが買いたかったのに、今のお金では足りない”、“あのおもちゃが欲しいから、今は使わないでおこう”といった金銭感覚が養われます。
また、“何のために使ったか”といった使途を書くことで、無駄遣いを減らしたり、物を大切にする心を育てることができます」
はじめは1人で記入するのが難しいと思いますので、親が一緒になって根気強く付き合ってください。まだ計算ができる年齢でなければ、親が計算してあげるといいでしょう。
3:電子マネーもお金も同じということを認識させる
イベントで子どもたちは、持っているおはじきを好きな分だけ電子マネーに交換し、そのあとの買い物で“おはじきを使って買う”か、“電子マネーを使って買う”かを選び、電子マネーもお金も同じだということを体験しました。
実際に子どもが電子マネーを使う上で注意したいのは、“お金を使っている感覚が薄くなってしまう”ということ。お金の感覚がしっかりと身についていない子どもが電子マネーを使う際は、親が立ち会ったり、こまめにチェックするなどして見守る必要があります。
筆者の知人で、お金に対しての知識が正しくつくまで、電車に乗るときに『Suica』などは子どもに持たせず、毎回切符を買っているご家庭もあります。
電子マネーとうまく付き合うことを覚えるには、このご家庭のように、まず現金で流れを体感させることも1つの手段かもしれませんね。
いかがでしたか? 子どもにお金について言葉で説明しても、わからないことが多いもの。お金の流れを知ってもらうためには、“使う”と“得る”を実践しながら、親子で話し合って時間をかけて理解させていきたいですね。
【参考】
※ マネーフォワード
2017/6/19 WooRis掲載