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どっさり届いた秋の山菜は、出汁を効かせたこんなレシピで【お米農家のヨメごはん#61】

こんにちは! 富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。
旦那とココ(娘・12歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らす。そんな私たちの、食卓周りの日常を皆さんにお伝えする連載61回目。

今回は、この時期でも山菜!? づくしの食卓と、例年より遅く始まった稲刈りについてお伝えしたいと思います。

秋なのに!山菜がどっさり届きました

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9月に入ったら、外がどんなに暑くても(今年は涼しかったけれど)気分は秋だ。

稲刈りもあるし、梨に葡萄に無花果にと果物は秋の様相だし、海ではアオリイカが釣れるし。 そろそろサンマにシャケ、栗に銀杏、キノコにサツマイモ等など、一寸たりとも気を緩められないくらい美味しい食べ物が次から次へと出てくる。

そんな味覚の秋・食欲の秋に、どっさりと届いたのが!なんと、山菜!

この辺りでは「ヨシナ」と呼ばれる山菜で、正式名称は「ウワバミソウ」というらしい。 ヨシナはとっても一般的な山菜で人気もある。 もちろん、この春もたくさん食べた。

そのヨシナが、この秋も深まる時期にまだまだあるとは驚いた。

もう15年もこの土地に暮らしているから、それまで全く知らなかったこの土地の美味しい恵みは、もう大体は食べつくしたと思っていた。 それなのに、この時期にまだ山菜とは……。 まだまだ知らない事が他にもたくさんあるのかもしれない。

ヨシナは少し下処理が面倒で、葉っぱをむしりながらスジをスーッと引きながら取っていく。

ラジオを聴きながら作業していると、ゆったりした時間が流れる。 下処理は確かに手間がかかるけれど、こんな時間は普段の生活でなかなかないから、これはこれで贅沢な時間なのかもしれない。

沸騰したお湯でサッと湯がくと、鮮やかな緑色に変わった。

しばしこの美しさに見惚れる。 さて、秋のヨシナをどうやっていただこうか。

秋ものだからか、根本はかなりしっかりしていたので炊き合わせにしてみた。 鶏団子とカボチャとヨシナ。 ホッとするような優しい味わいなのに、それぞれの旨味が合わさって最高に美味しい。

味付けはお出汁に酒・みりん・お醤油で。 こういう滋味深い一品が大好きな娘もパクパク食べる。

そこそこの硬さの真ん中部分はキンピラ風に。

少し濃い目の味付けにしたからか、白いご飯が進む。 油揚げと合わせたので食べ応えもしっかり。

先っぽの柔らかい部分は、ヨシナの定番料理、塩昆布和え。 ヨシナと塩昆布をさっと合わせるだけなのに、ヨシナの食感も楽しめてしみじみ美味しい。

今回は彩を考えて塩もみした人参も加えて、ちょっと“よそいき”にしてみた。

秋の山菜は、思いがけない自然からのご褒美のようだった。 山菜は春先のものと勝手に決めつけてしまっていた自分を反省。

きっとまだまだ知らないものが世の中にあふれているのかと思うと、 この先の食生活が楽しみでならない。 次はどんな驚きが待っているのだろうか。

稲刈り真っ最中です!

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さて、田んぼは今が稲刈りの真っ最中!

お盆辺りから涼しい日が続いたからだろうか、なかなか色づかず例年より遅いスタートとなったが、 今はフル稼働で刈り取りの日々が続いている。

去年から導入した新しいコンバインは、やっぱり動きが違うようだ。 ストレスなくどんどん刈り取っていく。

刈り取りスピードが速いせいだろうか、 刈り取った籾を運搬する軽トラックは、ひたすら田んぼと乾燥機がある作業所を往復して、休む間もなく大変そうだ。

刈り取った籾は、そのままではお米として食べられない。 乾燥させて籾殻を取り除き各種選別機を通して、はじめてお米となる。 そのお米は、農産物検査を受検してやっと皆様へお届けできる。

稲刈りをしても、まだまだ新米お届けまでの道のりは長い。

新米を心待ちにしていただいているお客様のプレッシャーを感じつつ(笑)、 1つひとつ確実に工程をこなしています。

もう少々お待ちくださいませ!


濱田律子

愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにもかかわらず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。

濱田ファームのHPはこちらから。

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