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「小4の壁」「9歳の壁」はどんなときに感じた?どう対応した?中には切実な声も…

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子どもが成長していくまでには、親にも子にもいくつかの節目や踏ん張りどころがありますよね。小学校の6年間の中には、親子の前に“壁”が出現しやすい時期があるようです。そのうちの1つが“小4の壁”といわれているものです。

小4の壁とは?

近年、しばしば聞かれるようになった“小4の壁”という言葉。

検索エンジンでは2000年代前半から”9歳の壁”という言葉の検索頻度があがり、2010年代に入って“小4の壁”というワードもコンスタントに検索されるようになっています。

最近では2つの言葉の解釈があいまいになっていますが、文部科学省のホームページでは“9歳の壁”について以下のように記述があります。

9歳以降の小学校高学年の時期には、幼児期を離れ、物事をある程度対象化して認識することができるようになる。対象との間に距離をおいた分析ができるようになり、知的な活動においてもより分化した追求が可能となる。自分のことも客観的にとらえられるようになるが、一方、発達の個人差も顕著になる(いわゆる「9歳の壁」 ) 。身体も大きく成長し、自己肯定感を持ちはじめる時期であるが、反面、発達の個人差も大きく見られることから、自己に対する肯定的な意識を持てず、劣等感を持ちやすくなる時期でもある。

出典:子どもの徳育に関する懇談会 3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題 – 文部科学省

発達の個人差や自己肯定感について言及された“9歳の壁“ですが、”小4の壁”は、子どもの学習面でのつまづき、学校生活での困難に加え、共働き家庭での放課後の子どもの居場所確保、仕事と家庭の両立なども含めた言葉として使われています。

『kufura』編集部が小学校4年生~中学校3年生の子どもがいる女性92人に“小4の壁”についてのアンケートをとったところ、以下のような結果となりました。

【「小4の壁」を感じたことがあるか?(小4~中3の母親92人に調査)】

「小4の壁」をとても感じた・・・9.8%

「小4の壁」を少し感じた・・・26.1%

「小4の壁」を感じなかった・・・58.7%

わからない・・・5.4%

35.9%の親子が、子どもが小3から小4に進級する9~10歳頃になんらかの困難を感じています。

続いて、皆さんが感じた“壁”の具体的な内容についてうかがいました。

学童退所後、悩ましい放課後の過ごし方

今回のアンケートで最も多く集まったのが、放課後の過ごし方に関するものです。

「学童での生活が嫌になっていたこともあり、留守番を慣れさせて学童を辞めました。友達と下校できるのが嬉しかったようで、その後も一緒に遊ぶことができた」(38歳・その他/子小学1年生・小学4年生)

「小4から塾に通う生徒も多く、そのための出費や送迎など今までかからなかった費用が増えた」(46歳・主婦/子・小学5年生)

「中学受験の塾に通っていたのが、だんだんと学校のお友達と放課後過ごす方が楽しく、本人が葛藤していらいらしていた」(37歳・主婦/子・ 小学1年生・小学4年生)

「鍵を渡して1人で家の出入りができるかが不安だった。鍵をなくしたことも。持って行くのを忘れたり」(50歳・主婦/子・中学生)

小学校4年の進級時にそれまで通っていた学童を退所する子が多いのですが、親にとって悩ましいのが放課後の過ごし方です。共働き家庭では、鍵の管理に慣れさせて留守番させたり、自由に遊ばせたり、塾に通わせるなどして、親の帰宅時間までの時間の過ごし方を工夫していました。

勉強の難易度があがり、サポートが必要に

4年生になって学習の難易度があがったり、宿題を終わらせるのに時間がかかるようになったといった声も聞かれます。

「4年生になり勉強が特に難しくなったので寄り添うことにした」(38歳・営業・販売/子・小学3年生・小学5年生)

「勉強の始めるタイミングが分からなかったり、時間の取り方が慣れなかった。寝る時間から逆算して、やることを決めていったり、ひとつひとつ一緒に進めて行った」(39歳・その他/子・中学生)

教室の中には、特定の科目が得意な子、既に塾で一通り先取り学習をしている子、苦手な子が混在していますが、一定のスピードで授業が進んでいきます。少しずつ難易度があがり、科目によっては理解が難しくなる子は少なくありません。このような“学習の壁”に直面した家庭では、親のきめ細やかなサポートや、学習塾のフォローで乗り切っていました。

子どもが不安やイライラを抱えているときには……

小学校4年生頃、子どもが不安やイライラを抱えやすくなったというケースも見られます。

「反抗期を徹底的にさせて、受け止めてあげるようにした。娘が暴れて家具が壊れることが多かったです」(47歳・主婦/子・ 中学生)

「わがままや自分の主張を聞いてあげて、でもその家庭ごとの決まり事ややる事があることを少しづつ教えていった」(50歳・主婦/子・小学4年生)

「反抗期を迎えたので、夫に任せた」(40歳・総務・人事・事務/子・小学4年生)

「対話を心がけ、学校でのできごとを話せるようにした。目配り心配りをして本人の様子に合わせて話しかけた」(39歳・デザイン関係/子・小学2年生・小学4年生・高校生以上)

「甘えたいけど、素直に甘えられない感じがあった。中2まで苦労した」(42歳・公務員/子・小学6年生・高校生以上)

子どもの話をよく聞いて寄り添うことに加え、場合によっては学校との連携や先生の理解も必要となりそうです。

「学校に行きたくない」と言い出した子も…

今回のアンケートでは、小4に進級後、子どもが学校へのネガティブな気持ちを抱えるようになってしまったという声も複数ありました。

「乗り越えられず、不登校になりました」(46歳・主婦/子・小学4年生・高校生以上)

「イライラしたり学校に行きたくなくなったり」(51歳・技術職/子・中学生・高校生以上)

「学校が嫌になったと言っていたが、学校に行かないと自分の夢がかなわないよと言い聞かせた」(50歳・主婦/子・小学5年生・高校生以上)

令和元年度の文部科学省のデータでは、4年生の不登校の数値は3年生のときの1.47倍に上がっています。また、平成29年度の数字と比較すると、他の学年でも大幅に不登校児童が増加していますが、4年生は2年間で1.5倍に増加しています。

教室の空気、放課後の居場所、学習、友達との折り合いなど、現在の学校には乗り越えることを拒みたくなるような“何か”がある可能性も考えられます。

まとめ

今回は“小4の壁”の体験談についてうかがいました。

今回のアンケートでは3人に1人という高い割合で母親が何らかの“小4の壁”を実感しており、各々が家庭の力で壁を変えようと、放課後の安全な居場所を確保したり、塾に通わせたり、受け止めて寄り添ったり、と奔走していることがわかります。さらに、まだ公的な統計には表れていませんが、新型コロナウイルスが子どもたちのライフスタイルに与える影響は甚大で、家庭でできることには限界があります。

子どもたちの居場所確保、苦手科目のフォロー、不安感やストレスとの向き合い方については各家庭の雰囲気にも直結する切実な問題です。自治体や学校、場合によっては専門機関による、よりきめ細やかなサポートが必要となるケースもあるのではないでしょうか。

【参考】

子どもの徳育に関する懇談会 3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題 – 文部科学省

令和元年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要 -文部科学省

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