化粧下地は顔全体に塗らない
null久保さんによると、今春のメイクのポイントは全体的に“肌の質感”を残すこと。化粧下地のプライマーを顔の中心だけに塗ることによって、顔をより立体的に見せて抜け感を演出します。
久保さんが使用したのは、『リファイニングプライマー』。オレンジパール×レッドパール×ホワイトパールの組み合わせがユニークなプライマーは、オレンジの光彩が肌の上で色ムラを飛ばします。さらに、レッドパール×ホワイトパールからなるカラーブライトパールが、内側からにじみ出るような血色感を作り出し、キメや毛穴など気になる肌の凹凸をフラットに整えてワントーン明るい肌へ導きます。
パウダーファンデのパフの持ち方を変えてみよう
null「リキッドやクッションファンデのほうがパウダーファンデよりも透明感があるように思いがちですが、今季のパウダーファンデには透明感がキチンと出るものが多いです」と話す久保さん。
パウダーファンデはカバー力が高くツキもよいので、パフでしっかりと塗り込んでしまうと素肌感が出ません。久保さんが見せてくれたのせ方は、パフの持ち方を変えること。パフの端を持ってトントンとパウダーファンデを重ねるように軽くのせると、肌の質感が隠れずに透明感あふれるベースメイクが完成するそうです。
チークを入れる前にピンクカラーファンデーションを
nullベースメイクの仕上げに久保さんが使用したのはピンクカラーのパウダーファンデーションの『ラスターカラーファンデーション』。普段のパウダーファンデの上に仕上げてしてさっとのせると、ふわっと血色のよい華やかな肌印象に。チークを入れる前に使うことでナチュラルな血色感を実現します。肌のくすみが気になる人は、同製品のグリーンをチョイス。ピンクは血色感、グリーンは透明感を叶えるので、好みの肌ニュアンスによって選ぶとよいでしょう。
ポイントメイクはアイ、リップ、チークの順番が自然な仕上がりに
nullポイントメイクの順番にもこだわりがある久保さん。アイ、リップ、チークの順に色を重ねるとバランスよく仕上がるのだとか。
柔らかなブラウンカラーで囲む目元
今年の春のアイメイクは、落ち着きのある肌なじみのよい柔らかな色で囲むのがトレンド。
カネボウ新製品『モノアイシャドウ』は、パウダーアイシャドウとクリームタイプのアイシャドウの特性をひとつにした新処方。パウダーに油剤を取り込んだ斬新なテクスチャーは、触るとぷにっとした感触でクリームアイシャドウにパウダーアイシャドウを重ねたようつややかな仕上がりになります。
久保さんが使ったのは『モノアイシャドウ』の02ウォームブラウン。『モノアイシャドウ』を手の甲にとり、アイホールの真ん中から左右に指を滑らせ、アイホール全体になじませるだけ。2回くらいなじませるとキチンと感が、1回でもさりげない発色が美しい!
その上に、チークの『モノブラッシュ』01ピーチピンクを重ねると、ピンクブラウンが目元に自然に溶け込んで洗練された印象を与え、淡くにじむようなツヤ感と発色がシックです。
リップは様々な塗り方を楽しもう
マットなリップが流行っていましたが、春のクボメイクは唇にも質感を残すのが大切。『モイスチャールージュ』はつややかで潤いのあるヴェールが唇をふっくらと美しく彩ります。久保さんが使ったのは鮮やかな発色の08バーンレッド。マットな赤ではなく、明るく透明感のある自然な血色カラーです。
口紅にも様々な塗り方があり、TPOや気分によって塗り方を楽しむことを提案する久保さん。久保さんに以下の塗り方を教えていただきました。
(1)口紅を指に取り唇にトントンと重ねると、自然な血色唇に
(2)口紅を直接唇にトントンとのせると発色がさらに強くなりながらも、輪郭はラフでカジュアルに
(3)リップブラシで口紅を塗ると輪郭がはっきりと、キチンとした唇の印象に
チークは横側を重視
クリームチークのような質感の『モノブラッシュ』の02ガーネットレッドを指に取り、ほほ骨の横側から頬の内側へトントンと軽く叩き込むようにのせていきます。ほほ骨の横側からのせることで、横側が濃くなり、顔の中心に向かって薄く色づき、ふわっとした仕上がりを叶えます。頬骨を高く見せるので、小顔効果もアリ!
また、今季のチークの特徴は、広い範囲に薄くのせること。チークの色が少し出るくらいに留めておくと上品にキマります。
春の#クボメイクでは、透明感と血色感が重要。肌を作り込まず肌の質感を残すことで若々しいメイクが完成します。春メイクの参考にしたいですね。
【取材協力】
久保雄司・・・表参道美容室SIX代表。ヘアメイク。美容師としてサロンワークをするなか、ヘアメイクとして雑誌や広告などの撮影や全国でイベントを行う。
Instagram:@six_kuboyuji