そんな私が手に取ったのが『ずぼら瞬食スープダイエット』という一冊。こちら、2022年に大ヒットした『ずぼら瞬食ダイエット』の続編とのこと。私はタイトルの“ずぼら”というワードに、“私にもできるかも!?”と気持ちが奪われました。しかも、“瞬食”とは? 履いただけで足が速くなるというキッズご用達のスニーカーのように、スープを飲むだけで痩せちゃうってコトですか?
著者の保健師でダイエット講師でもある松田リエさんのメソッドを紹介しつつ、我が家でもさっそく試してみた様子をお伝えします。
運動するよりも食べた方が痩せる⁉ そのワケは…
null看護師から保健師に転職したのを機に、栄養学と体のメカニズムを徹底的に勉強した松田さん。
自分を実験台に食事制限ではなく食事改善によって得たダイエット論は“脂肪を落としたいなら、運動よりまずしっかり食べて基礎代謝を上げる”というもの。
このメソッドで20代後半に1年で-12kg、体脂肪-10%のダイエットに成功し、37歳の今もその体重と体型をキープ。第2子出産後もたった20日間で元の体重&ぺったんこのお腹に戻したそうです。
松田さんによれば、
「脂肪を落とすためにハードな運動や筋トレは必要ありません。それは、女性が男性の20分の1程度しか筋肉がつかないこと、そもそも運動によって消費するカロリーは驚くほど少ないためです。とはいえ、食事制限も必要ありません。“食べないダイエット”はリバウンドの原因となり、筋肉が落ちて脂肪だけ上乗せされてしまいます」
食事制限して結局リバウンド、幾度となく経験あります! でも……食事制限もせず運動もせず、どうして痩せられるのでしょうか?
「それは、運動による代謝は代謝全体の25%ほどであるのに対し、基礎代謝量(※1)は、代謝の60%を占めており(※2)、基礎代謝量は食事を整えるだけで簡単にアップできるからです。食べて代謝を上げるコツには
・体を温める
・栄養のバランスをとる
・たんぱく質や食物繊維をしっかりとる
・糖質と脂質は適量
などがあります。“瞬食スープ”なら、それらのすべてが1杯で叶えられるんです」
運動して筋肉をつけるよりも、食事改善をする方が女性の体には効率がいいというダイエット論に、超納得! 「ジムに行け」という夫の圧もかわせそう(笑)。さらに、その食事改善のハードルもぐっと下げてくれるのが松田さんの超簡単に作れて、栄養バランスもばっちりなスープレシピです。
※注1:生きているだけで消費されるエネルギー
※注2)厚生労働省e-ヘルスネット「身体活動とエネルギー代謝」(2019年6月5日情報)
脂肪が落ちる要素が詰まった「ずぼら」スープ!
null“即席&煮るだけ。すぐに作れてストレスなし”という『瞬食スープ』の数あるレシピの中で、「ずぼらさんにおススメ!」と紹介されているのが、作り置きスープ。
こちら、1日2杯飲むのを目標に、たんぱく質たっぷりのスープを作っておいて、2杯目からは野菜など好みの食材を加えたり、調味料で味を変えていくだけ。
手軽に作れるうえ、味や食感を変えながら飽きることなく食べられるから、ラクに代謝を上げてやせられるというのです!
我が家で試したのはこれ!「鶏もも肉の中華スープ」
【材料】(4食分)
鶏もも肉(皮なし)・・・150g
にんじん・・・1/3本
玉ねぎ・・・1/2個
水・・・4カップ
鶏ガラスープの素・・・大さじ1
塩・・・ひとつまみ
こしょう・・・少々
【作り方】
(1) にんじんは短冊切り、玉ねぎは薄切り、鶏もも肉はひと口大に切る。
(2)水、にんじん、玉ねぎ、鶏もも肉を入れたらふたをして15分ほど煮る。肉に火が通り、野菜がクタクタになったら、塩、こしょう、鶏ガラスープの素を入れて味を調える。
「基本のスープ」はお肉入りで子どもたちに大好評
松田さんの4食分のレシピを、材料を2倍にして基本のスープを作ったところ……。「今日のスープ、お肉がはいってる!」と息子たちが大喜び。
ふだんの私の献立は、主菜にお肉を使っていれば汁物は野菜オンリー。せっかく野菜たっぷりに作っても子どもたちがしょっちゅう残すのが残念だったのですが、お肉につられて完食してくれました!
鶏もも肉の皮を外すのがちょっと手間でしたが、材料を全部投入して煮るだけという手軽さなのに、お肉の出汁と脂で味わい深い一品に。
アレンジ1発目は千切りのキャベツを加えて
こちらは前日の晩御飯用に作った基本のスープに、翌朝は千切りのキャベツを足して煮るだけの「鶏キャベツスープ」。スープにたんぱく質と野菜がはいっているので、パンを焼いて炭水化物をプラスするだけでバランスのいい献立に。
ふだんは、ブロッコリーを茹でたりベーコンエッグを焼いたりちょこちょこ用意している忙しい朝に、ラクできて助かりました!
アレンジ2&3は、冷凍食材と炭水化物、調味料で味変してフィニッシュ!
アレンジ2は、残ったスープに冷凍きのこミックス(しめじ、えのきたけ、エリンギ、しいたけなど好みのきのこを切って冷凍しておいたもの)としょうゆを加えて煮る「鶏きのこスープ」。
アレンジ3は、しらたき、酢、水溶き片栗粉、溶き卵を加えた「しらたき酸辣湯麺」。
基本のスープが大好評だった我が家は、スープの量が足りなくなってしまったので、アレンジ2と3を同時にして家族4人分の晩御飯の汁物にしました。
こちらは、しらたき好きの次男にウケがよく、「また作って!」とリクエストも。
感想!手に入りやすい材料ですぐに作れるから続けやすい
null作りやすかったポイントは、レシピがいつも冷蔵庫にある材料&手に入りやすい食材だったこと。食材を買いそろえるところから始めるのは腰が重いずぼら体質なもので(笑)。
あとは、子どもが喜んで食べてくれたこと。作り手としては、体にいいコトしてる!と気合いを入れても、食べる方のテンションが低いとやる気が続かないんですよね。
たんぱく質は、ふだんの献立のメインで取れば十分かなと思っていましたが、筋肉量を増やして基礎代謝を上げるにはスープにも投入すべし!と教わったので、この冬の温活も兼ねて健康的なダイエットに励みたいと思います。
「私もできるかも!」とピンときたずぼら同志の方がいたら、松田さんの“食べて代謝を上げるコツ”とスープだけで80種類のレシピがつまった『ずぼら瞬食スープダイエット』を参考にしてみてくださいね。
「1日2杯!脂肪燃焼! ずぼら瞬食スープダイエット」
松田リエ著
定価1,540円(税込)
小学館
【取材協力】
松田リエ
看護師・保健師・ダイエット講師 Belle Lus株式会社代表取締役。Belle Life Style協会代表理事。1986年生まれ。二児のママ。看護師としてがん患者のケアを担当後、保健師として従事。成人の健康教育、メタボリックシンドロームや糖尿病患者への保健指導を行う。自身が食生活で自然に12kgやせた経験を生かし、食べやせダイエット専門講師として起業。ダイエット相談に来る人の多くが面倒くさがりやであることに着目した『ずぼら瞬食ダイエット』(2022年 小学館)が大ヒット。ダイエット界に「#瞬食」ブームを巻き起こし、受講生2500人以上をダイエット成功に導く。Instagram @matsuda_rie8、X @rie_matsuda、youtube「松田 リエ llおうちで食べ美 」等、SNSの総フォロワー数は46万人。
大学卒業後は銀行に就職するも、大好きな雑誌の世界に飛び込む。