子どもも!大人も!何時間でも過ごせちゃう
null今回のこの「オバケ?」展。史上初の“オバケ万博”と称して、絵本、漫画、落語、アニメーション、音楽、写真などで楽しむ、オバケの不思議が大集合!とのこと。
メインビジュアルには「みる・かんじる・しる・なる」とありますが、いつも体感型の展示がとっても面白い「PLAY! MUSEUM」の十八番(おはこ)な展示なのでは?と、小学生の娘と共に期待に胸を膨らませ現地へ向かいました。
実際に行った感想として……やっぱり期待通り!
「PLAY! MUSEUM」の展示はいつもあちこちに親子で楽しめる工夫がされているのですが、特に今回の「オバケ?」展は、子ども目線でも大人目線でも、それぞれしっかり満足できる見どころがいっぱい。通常の美術展だと、子どもが飽きて「ねぇ〜、もう出ようよぉ〜」と言われてしまうこともしばしば……ですが、「オバケ?」展ではその心配はまったくありません。
子どもが気に入ったスポットで没頭している間に、大人の私も見たいゾーンをゆっくりと鑑賞できました。
9歳娘も大喜び!体験できる展示がたくさん
nullということで今日は、子ども目線と大人目線とで、それぞれ感想をお伝えしようと思います。まずは9歳の娘を観察しながら感じた、子ども目線での見どころからご紹介!
とにかく展示が盛りだくさんなので、ご紹介するのは一部だけですが、「ネタバレを避けたい!」という人はご注意くださいね。
自分もオバケに変身!子ども限定「オバケ工場」
まず私たちを迎えてくれたのは、大人は入っちゃダメ!の「オバケ工場」。いったい何があるの? こういう時ふつうに羨ましくなっちゃう、コドモ大人の原です。中を覗くのはぐっと我慢で娘を待つと…ジャーン!オバケに変身した娘が出てきました。か、かわいい!
「ねぇ、中には何があるの?」と聞くと「大人には話しちゃダメって書いてあったからナイショ」とのこと。くぅ〜! こういう子ども目線を大切にしたしかけが大好きなんですよぉ、PLAY! MUSEUMさん!
ふつうにこわ〜い「オバケ屋敷」
さぁ、かわいいオバケっ娘と一緒に展覧会へ入ります。なんか、奥から怪しい音が聞こえてくる。恐る恐るカーテンをめくるとそこはオバケ屋敷っ!? 薄暗い中、チカチカする電灯や古井戸などの合間をぬって進みます。
色々な怪しい音はするものの、確かここには実際のオバケの展示はなかったと思うけど……あれ?いたような気も? まさにオバケを“感じる”空間です。娘は怖いというより、興味津々な感じでした。
オバケ専用銭湯「オバケ湯」でおおはしゃぎ!
今回の展覧会であちこちに登場する、梱包材として使われる「ミナフォームマルマル(R)」という素材。(なんてかわいいネーミング!)うどんのような長―い棒状の素材なんですが、それを小さくカットしたものが「オバケ湯」のもとなんです。
オバケたちはどうやら「水」が苦手なよう。“カワキミズ”と名付けられたこの粒たち。どんな触り心地なのかは、ぜひ現地で確かめてください。
銭湯には、壁に描かれた富士山、湯桶やイスもあって雰囲気たっぷり。でも、書かれてる文字がなんかヘン? あちこちに面白い発見のある銭湯から、娘はなかなか動こうとしない(笑)
PLAY! MUSEUMの展示には、いつもこんな風に子どもが夢中になれるスポットがあって、そんな所も大好きなんです。今回も私は、娘がここでキャイキャイと遊んでいる間に、展示をじっくり見て回りました。(あ、小さなお子様からは目を離さないでくださいね!)
大人も頭を使って、じっくり見たい展示ばかり!時間が足りない…
null続きまして、大人視点でのおもしろポイントをご紹介します。
あれもこれもオバケ?かもしれない!「オバケ研究所」
「オバケ研究所」ゾーンでは、様々なジャンルのクリエイターが研究員となり、漫画や文章、写真、インスタレーションなど……それぞれの表現を使って、オバケに関する研究発表をしています。
特に思考を巡らせながら、何度もぐるぐると見入ってしまったのは、グラフィックデザイナー「Allright Graphics(オールライトグラフィックス)」の展示です。
日常にひそむ様々な“これもオバケかもしれない……”が収集されたという展示。普段使っているようなフェイスマスク、自立するように置かれたゴム手袋、無造作に脱がれた“抜け殻”のような洋服などなど。
見方によってはあれもこれもオバケ!? そんな研究成果が集められた展示がとてもおもしろい!
実は私も日頃から気になっていた「歩行者専用」の道路標識に描かれた親子も、オバケの疑いを受けていた! そうそうこの2人の絵、よくみるとなんかヌメっとしていておかしいなって思ってたんですよ。
この展示を見た後は、外に出ても娘と「ねぇ、これもオバケかもよ……」なーんて、オバケ探しが止まりませんでした。
この展示以外にも、オバケ研究員の皆さんの独特な視点を楽しめる、様々な研究成果が披露されています。大人にはぜひじっくりと味わってもらいたいゾーンです。
いろんなクリエーターの「オバケ」表現に感嘆!
今回すごい!と感じたのは、「オバケ」をテーマに制作された、多くの作家さんの“新作”が一気に見られること。
自分も一応、絵を描く人間として、自分だったら「オバケ」をテーマに何を描くだろうかと考えながら観てしまいました。表現方法は、本当に様々。うわぁ、オバケをそうとらえたかぁ……!と唸る作品もいくつかありました。
いつもは、ひとりの作家にフォーカスを当てた展覧会を見に行くことが多い私たち親子でしたが、人それぞれの受け取り方・表現の仕方があるんだということを楽しみながら体験できる、よい機会でした。
子どもにとっては、現代アート鑑賞の入門編とも言えるかも!?
圧巻の「オバケ?絵本500冊」
ここは、わたしも娘もどちらも長居してしまった場所! なんと「オバケ」をテーマに絵本家の広松由希子さんが選書された500冊もの絵本がズラーリと展示されています。下から3段目までは、実際に手にとってその場で読むことも可能。
知ってる!という有名なオバケ絵本から、え、これもオバケととらえますか!? という絵本、海外の貴重な絵本などなど、本当に幅広く選ばれた500冊が私たちを迎えてくれます。じっくり読みだしたら、ここだけで何時間でも遊べちゃう!という贅沢な空間でした。
こだわりのショップ&カフェも、もはや展示の一部!
null「オバケ研究所の倉庫」という設定の陳列にも注目!
私がPLAY! MUSUMに来るたびに毎度散財してしまうのが、このミュージアムショップ。今回も様々なオリジナルグッズがあり、大興奮でした。オバケ研究所の倉庫という設定だそうで、積まれている段ボールなどニクイ演出もたくさん。見逃さずにチェックしてくださいね。
ワクワクのグッズたちの一部をご紹介します!「オバケ?」展だけに、光るグッズが充実していましたよ。
おばけ研究所マークの「リフレクターキーホルダー」(990円・税込)
『ねないこだれだ』の「ライトキーホルダー」(1,210円・税込)
『ねないこだれだ』のTシャツは暗い所で目が光る!(3,850円・税込)
足裏におばけが隠れている靴下(1,980円・税込)
ちなみに、私も編集さんも気に入って思わず買ってしまったのはこの「おばけホイッスル」!
誰もが一度は聞いたことのある、ちょっとマヌケなあのおばけの音が奏でられる一品です。モヤモヤすることがあった日には、これを一吹き! なーんか、ま、いっか♪って思えます(笑)。
見た目も味も大満足の「コラボメニュー」
そして展覧会後に我が家も必ず寄るのが、出口近くにあるCAFE。ここでは、展覧会に関連したオリジナルフード、スイーツ、ドリンクメニューが楽しめます。
中でも今回注目なのは「オバケ?製造機」!
綿菓子……いや、“オバケ”を自分で作ることができます!娘はストロベリーのピンクをチョイス。苦戦しながらも、いちごの香りでかわいらしい、いびつなおばけが完成! おばけを自分で作って食べるという発想が素晴らしい!
オバケを食べるのは店内ではなく、お持ち帰りで……というルールなので、屋外のMUSEUM前の広場でいただきました。
頭と感性を使って楽しんだあとは、PARKで動き回ろう!
nullこんな遊び場どこにもない!それが「PLAY! PARK」
今回7度目の訪問の私たちですが、MUSEUMで展覧会を観たあとは、必ず上の階にあるPARKに寄るのが定番コースです。
中央にある「大きなお皿」と呼ばれるスペースには、半年ごとくらいで入れ替わる、オリジナル遊具が登場します。娘はここで転げ回るのが大好き! 今回の遊具は「ヌードルおばけ」。展覧会にもたくさん登場した、ミナフォームマルマル(R)が大量投入〜。(なんとその数約3500本!)
ゴムでぶらさげられたヌードルおばけを思いっきり引っ張って手を離すと……!? 日常では味わえない、ダイナミックな遊びをぜひ楽しんでくださいね。
ちなみに私たち一家は、朝イチでMUSEUMに入り、ちょっと遅めのお昼ご飯をCAFEでいただき、午後から3時間券を使ってPARKで遊ぶ……というのが定番です。休日の3時間券は、税込みで大人1,300円、子ども(3歳~12歳)2,300円、子ども(1歳~2歳)1,800円。
ちなみにPARK内では今回の「オバケ?」展との連動企画も盛り沢山なので、MUSEUMだけで帰る……なんてもったいないことはせず、隅々までとことん遊び尽くして帰りましょう!
オバケパレード
ビニール袋を切ったり飾りつけをして大変身! オバケになりきって、楽しくて奇妙な!? 音を奏でながらパレードに参加するワークショップです。参加費は無料(※PARK入場料は別途)、定員あり。場所はPARK内のファクトリーにて。参加方法はWEBをチェック!
オバケのめだま
PARK内に用意されているめだまシールを自分の体に貼って、めだまを増やしちゃおう! 8月からは期間限定で、せなけいこさんの絵本『ねないこだれだ』バージョンの目玉が登場しています。いつでも体験できて、こちらも参加費は無料です。
娘が5歳の頃から通い続けている、「PLAY! MUSEUM」通の私たち親子ですが、今回の展示も大大大満足!! でした。
特に今回は嬉しいことに、小学生以下は無料(※PLAY! PARKは有料)ですし、変身用のオバケ衣装も色々なタイプがあるみたいなので、期間中何度か訪れてもよいかもしれません(近所に住みたい!)
オバケを愛でて、オバケを感じ、オバケについて考える、五感をフル回転させた、まさに“オバケ万博”な展覧会でした。夏休みのおでかけの候補の一つに「オバケ?」展、いかがですか?
【開催情報】「オバケ?」展
期間:開催中~2024年9月29日(日)
※開催期間中無休
※全国巡回予定あり(詳細未定)
会場:PLAY! MUSEUM(東京・立川)
〒190-0014 東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3棟2階
時間:10:00~18:00 ※最終入場は17:30まで
料金:一般1,800円、大学生1,200円、高校生1,000円、中学生600円(すべて税込)
※小学生・未就学児は入場無料
※立川市在住・在学者割引、障害者割引あり
※当日券で入場できます。休日および混雑が予想される日は日付指定券(オンラインチケット)がおすすめです
チケットの購入や、「PLAY! MUSEUM」「PLAY! PARK」それぞれの詳細については、公式サイトをご確認ください。
難しいことをわかりやすく漫画やイラストで伝えることが得意なイラストレーター。夫と娘と都内在住。著書に、「おにのこにこちゃん」(ポプラ社)、「私の生理のしまい方」(KADOKAWA)、「うんぴー」(PIE International)、「ほっこり みんなの 育児ワザ大全」(講談社)などがある。
アメーバ公式トップブロガーで、子育て日記を更新中。音声プラットホーム「Voicy」では“ママ”ではなく“自分”のことをほぼ毎日配信している。
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