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貯金はいくらあれば安心?実際の貯金額は!? 40代に「マネーの理想と現実」を聞きました

40代といえばまさしく働き盛りですが、急な怪我や病気といった万が一の事態、あるいはあと20年ほどして仕事をリタイヤしたときに備えて、コツコツと貯金に励みたいもの。とはいえ、なかなか思うように貯まらず、将来に不安を感じている人は多いのではないでしょうか。また、こうしたお金の悩みは、ごく身近な人にもなかなか相談しにくいものですよね。

そこで、『kufura』では、40代の男女98人を対象に、“40代時点での貯金の理想と現実”をテーマにアンケート調査を実施しました。

「40代でいくら貯金があれば安心?」

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まず、40代の現時点で、いくらくらい貯金があれば安心だと思うか、「100万円未満」から「1億円以上」まで16種の選択肢から1つを選んでもらいました。その結果は以下の通り。

第1位:1,000万円 ・・・20票(20.4%)

第2位:1億円以上・・・15票(15.3%)

第3位:3,000万円 ・・・13票(13.3%)

第4位:5,000万円 ・・・11票(11.2%)

第5位:2,000万円・・・10票(10.2%)

第6位:1,500万円 ・・・8票(8.2%)

第7位:500万円・・・6票(6.1%)

第8位:700万円・・・4票(4.1%)

第9位(同率):100万円未満・・・3票(3.1%)

第9位(同率):300万円・・・3票(3.1%)

第9位(同率):4,000万円・・・3票(3.1%)

第12位(同率):6,000万円・・・1票(1.0%)

第12位(同率):7,000万円・・・1票(1.0%)

1,000万円以上」「1億円以上」と、キリのいい金額がワン・ツーフィニッシュ。あくまで、“40代の現時点で”という条件付きですが、1,000万円未満で大丈夫と考えている人は少数派です。

続いて、40代の現時点での実際の貯金額についても回答してもらいました。

第1位:100万円未満・・・27票(27.6%)

第2位:300万円・・・21票(21.4%)

第3位:1,000万円 ・・・14票(14.3%)

第4位:500万円・・・9票(9.2%)

第5位:5,000万円・・・6票(6.1%)

第6位(同率):700万円・・・4票(4.1%)

第6位(同率):2,000万円・・・4票(4.1%)

第6位(同率):3,000万円・・・4票(4.1%)

第9位:100万円・・・3票(3.1%)

第10位(同率):1,500万円・・・2票(2.0%)

第10位(同率):4,000万円・・・2票(2.0%)

第12位(同率):7,000万円・・・1票(1.0%)

第12位(同率):8,000万円・・・1票(1.0%)

なんと「100万円未満」が最多! ちなみに、“安心できる額”と“実際の額”を比較したところ、現時点で安心ラインをクリアしている人は、98人中20人(20.4%)でした。母集団が小さいので、必ずしも実態を反映しているとはいいきれませんが、多くの人が現在の貯金額に安心していないことがうかがえます。

続いて、“安心できる貯金額”について、なぜその金額で安心できるのか理由についても答えてもらいました。皆さんのコメントをご紹介します。

その金額で安心できる理由は?

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第1位:1,000万円

「なんとなくイメージで」(47歳男性/その他/現在300万円)

「キリもいいし、それだけあれば何かあっても数年はもつ」(40歳男性/その他/現在500万円)

「病気で働けなくなっても、しばらくは安心できると思うから」(40歳女性/その他/現在300万円)

最大派閥の“1,000万円”グループからは、“とりあえず”というキーワードが続出しました。老後に悠々自適の生活を送るには足りない額だけれど、もしも収入が途絶えるような事態に陥っても、1,000万円あれば、何年かは食うに困らないと捉えている人が多いようです。

第2位:1億円以上

「多ければ多いほどよい。できれば日本円以外。北欧に移住して国籍取得までできれば安泰」(48歳男性/デザイン関係/現在1,000万円)

「1億あれば、あとは資産運用だけで生きていけそうだから」(41歳男性/コンピュータ関連技術職/現在100万円)

「人は助けてくれないけど、お金があれば何とでもなるからあればあるだけ安心する」(43歳女性/その他/現在100万円未満)

とにかく貯えはたくさんあるに越したことはない! 止まらない物価高など経済の先行きも不透明ですし、いくらあっても安心できないという点は共感できますよね。

第3位:3,000万円

「当面の生活費ともしもの入院で1,000万円と老後2,000万円」(41歳女性/総務・人事・事務/現在100万円未満)

「節約して年間300万円を10年で消費すると考えたら、何かあったとしても当面は乗り切れると思うので」(47歳男性/その他/現在1,000万円)

「フリーランスなので、老後の資金を普通のサラリーマンよりも多めに、早くから貯めておかないといけないので」(46歳男性/その他/現在1,000万円)

少し前に、老後の30年間を公的年金だけで暮らそうとすると、2,000万円が不足するという“老後2,000万円問題”が話題になりました。2,000万円というのは、あくまで1人あたりの目安ですが、それに1,000万円を上乗せした3,000万円を貯めることができれば、40代時点ではひとまず安心できるかもしれませんね。

第4位:5,000万円

「老後に年金が貰えなくても暮らしていけそう」(49歳男性/その他/現在2,000万円)

「生活費が5,000万円ぐらいあれば人生の最後の日までお金に困ることは無さそうだから」(47歳男性/その他/現在100万円未満)

「なんとなくそれぐらいあれば当面なんとかなりそうという漠然とした気持ちから」(49歳男性/その他/現在500万円)

1億円というと途方もない金額で全く現実味がないけれど、その半分の5,000万円くらいあればなあ……という願望でしょうか。20年後の物価水準が現在と同じだと仮定すると、5,000万円はかなり心強い金額ですよね。

第5位:2,000万円

「老後に必要な資金が2,000万円くらいと聞いたため」(49歳男性/その他/現在500万円)       

「あと20年働くとしてこのくらいこの歳であるとちょっと安心」(42歳女性/コンピュータ関連以外の技術職/現在700万円)

「子どもの教育費がとりあえずキープ出来てたら安心」(44歳女性/主婦/現在1,500万円)

“老後2,000万円問題”のニュースはかなりインパクトがあり、この金額を意識してしまう人は少なくないようです。もちろん2,000万円あれば万事OKというわけでなく、これはあくまで通過点。元気で働けるうちにこのラインに到達して、さらに上乗せを狙っていきたいところですね。

その他、こんな意見も…

「100万円未満。自給自足の生活だからカネはいらん」(49歳男性/その他/現在100万円未満)

「300万円。公的扶助が充実している国なので、貯えがなくても生きていくのに困らないと思います」(46歳男性/金融関係/現在1,000万円)

「500万円。2年ぐらいは無収入でも食いつなげそうだから」(49歳男性/営業・販売/現在1,500万円)

「1,500万円。何かあったときの生活費を1,000万円と教育費500万円があったらとりあえずは、生きていけそうだから」(47歳女性/主婦/現在1,000万円)

「4,000万円。なんとなく。家賃はかからないけど、他にどのくらいかかるか分からない」(49歳女性/その他/現在300万円)

「6,000万円。夫婦2人でなんとかなりそう」(46歳女性/その他/現在3,000万円)

「7,000万円。突発事故とかが起こったときのために、これくらいは必要だろうなと」(46歳男性/営業・販売/現在3,000万円)

 

40代時点でいくらあれば安心かは、家族構成やライフスタイルによっても異なるので、明確な線引きはできません。ただ、(お恥ずかしながら)計画性がなく貯金についても見て見ぬフリをしてきた筆者としては、今回のアンケートを通じてさまざまな金銭感覚に触れることができ、いろいろ考えさせられました。皆さんもぜひご参考にしてみてはいかがでしょうか?

中田綾美
中田綾美

成人までの人生を受験勉強にささげた結果、東京大学文学部卒業。その後なぜか弁護士になりたくて司法試験に挑戦するも、合格に至らないまま撤退。紆余曲折の末、2010年よりフリーライターの看板を掲げています。

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