貯金や出費の中身、夫婦で共有してますか?
null突然ですが、あなたのご家庭では、家計を主に管理しているのは、夫婦のうち、どちらですか?
家計全体の貯金や、出費の管理について、妻が1人で行っている場合と、夫と一緒に行っている場合とでは、どちらがよりお金が貯まるのでしょうか。ちょっと気になりますよね。
「え? そんなことで貯金に差が出るの?」と思ったあなた。
出るんです! それも結構ハッキリと!
共働き280人に家計や生活行動について行ったアンケート(調査実施:カクワーズ 概要は下部参照)の調査結果から、とても面白い特徴が見えてきましたので、さっそくご紹介しましょう。
データ1:財布のひもはどちらが握る?7割は「妻」!
null家計管理の方法(働く主婦全体)
Q:あなたは、家計の貯蓄金額や貯蓄の方法を決めたり、やりくりを管理したりすることについて、どの程度関与していますか?
まず、共働きの家庭における、家計管理の方法から見ていきましょう。
調査結果では、「ほぼ自分1人で管理している」が全体の7割以上を占めました。夫からお金を預かって予算を配分したり、貯蓄をしたりと、多くの家庭で妻が財布のひもを握っている様子がうかがえます。
では、次に年間100万円以上貯めてる世帯(貯めてる共働き)と100万円未満の世帯(貯めてない共働き)では、どのような違いがあるか見てみましょう。
データ2:貯めてる共働きは、「夫と家計を共有」する傾向アリ!
null家計管理の方法(年間貯蓄額別)
年間100万円以上貯めてる共働きは、年間貯蓄額が100万円未満の共働きと比べ、「ほぼ自分1人で管理している」割合が低く、「夫と一緒に管理している」割合が高いという結果でした。
つまり、家計管理は1人で頑張るより、夫婦で協力したほうが上手くいきやすい、という傾向が見えてきます。
実際、取材でお会いする貯めてる家庭は、ほとんどと言っていいほど、夫婦で家計を共有しています。といっても、細かい数字ではなく、今の貯蓄額や、子どもの教育費は何才までにいくら貯めるのかといった大きな出費予定、あるいは、どのぐらいの生活費があれば暮らしていけるのかなど、ざっくりした家計の大枠を共有しているのです。
もともとは貯まらない家計だったのに、「夫婦で家計を共有するようになってから、お金が貯まりだした」という家庭も少なくありません。
データ3:貯めてる共働きは、夫が家計に協力的!
nullさらに、貯めてる共働きが「夫婦で家計を共有している」という傾向を裏付ける、こんなデータもあります。
夫の家計への協力度(年間貯蓄額別)
Q:夫は家計や生活費のやりくりに、どの程度協力的だと思いますか?
上記は、同じアンケートで、「夫の家計への協力度」を尋ねた調査結果です。
貯めてる共働きでは、「夫が非常に協力的」(25.8%)、「どちらかといえば協力的」(34.4%)を合わせて、「協力的」と回答した人が6割に上り、貯めていない共働きとの差がハッキリ!
そして、貯めていない共働きでは、「どちらかといえば協力的ではない」(28.4%)、「全く協力的ではない」(23.5%)と、「協力的ではない」と回答した人が過半数です。
「全く協力的ではない」だけを比較してみると、貯めてる共働きでは8.6%なのに対し、貯めていない共働きでは23.5%とほぼ4人に1人。夫婦間の協力体制の温度差が感じられます。
夫婦で家計を共有すると貯蓄は加速!
nullなぜ、夫婦で家計を共有し、協力しあったほうが貯蓄は上手くいくのでしょうか。そこには、数多くの理由がありますが、主だったものをあげてみます。
不安やストレスがなくなり、より良い家計を作れる!
今年の旅行予定から、次の車検、子どもの教育費など、将来何にいくら必要かを共有しておけば、夫婦で力を合わせ、そこに向かって計画的に貯めていけます。
貯蓄の効率が良くなるだけでなく、「私だけ苦労しているのでは?」「向こうはちゃんと貯めているのかしら?」と疑心暗鬼になることがなくなり、お互いに安心。貯蓄へのやる気も高まり、仕事にも集中できます。
お互いの無駄遣いが減る
必要な貯蓄、毎月の生活費、年間でかかる経費などを共有することで、お互いに「貯めるべきお金」や「使えるお金」の範囲を理解。自然と無駄遣いに気をつけるようになり、勝手に趣味やギャンブルに走ったり、「このぐらいはいいよね」と、ズルズルお金を使いすぎたりすることがなくなります。
勘違いやミスに気づけ、視野が広がる
2人で情報収集をしたり、一緒に将来について考えることで不安を払拭でき、負担も減ります。思い込みや勘違いからくるムダを防げ、見落としているムダに気づける余裕も生まれます。
夫婦別財布なら、今すぐ家計の共有を
null共働きでよく見かけるのは「食費は妻、住居費は夫」というような費目分担制のやりくり。もちろん、これで貯蓄がうまくいっていれば何も問題ないのですが、気をつけたいのは、自分の担当している費目の責任さえ果たせばあとは自由、という感覚になってしまうこと。
家計の全体像をお互いが理解していないと、貯蓄を最適化できないだけでなく、急にどちらかが仕事を辞める、あるいは転職などで減収した場合、対応しきれず家計が赤字に転落するリスクがあります。
共働きは、使えるお金が大きく、生活に余裕があることが危機感を薄れさせる落とし穴。
先々で「こんなはずじゃなかった!」と後悔しないためにも、今度の休日は、夫と家計の話をしてみませんか?
調査概要:20代から40代の既婚主婦556人に対し、インターネット調査を実施(2017年6月、全国対象)。調査対象者の中から有職主婦(うち会社員46.1%、パートアルバイト44.6%、他9.3%)280人を抜粋して分析。
調査企画・分析・データ提供:株式会社カクワーズ