人には聞けないお財布事情…共働きの平均貯蓄額は?
null2017年の総務省家計調査によれば、共働き世帯(世帯主平均年齢46.5歳、世帯人数3.41人)の月平均収入(可処分所得)は、49万7037円。支出は33万5859円で、引き算すると16万1178円の黒字です。つまり、平均16万円以上は貯蓄に回せていることになります。
貯蓄16万円。あくまでも平均なので参考程度ですが、実際に家計を取材している立場からすると、一般的な収入の共働き世帯の方でここまで貯められるのは、かなりの達人というのが率直な感想です。
お子さんが小さければ幼稚園や保育園代、車のローンや奨学金の返済などで、ムダ遣いが特に多いわけではないのに、貯蓄があまりできていない家庭も少なくありません。
データ1:年間100万円以上貯めている世帯は半数近い
null最近1年間に貯めた金額
では、共働き家庭は、リアルにどのぐらい貯めているのでしょうか?
インターネットを使ったアンケート(20〜40代の既婚・有職女性280人を対象)で、最近1年間に貯められた金額を聞いてみました。
その結果、「100万円以上」と回答した人は全体の47.7%(「答えたくない」85人を除いて集計)。「100万円未満」は52.3%。10人に1人は「200万円以上」も貯めていますが、約3人に1人は「20万円以下」と、かなりバラツキがあります。
家庭の状況や収入による個人差も大きいので、貯蓄額は違っていて当然です。ですが、お金は暮らし方、使い方によって変わるもの。収入が多ければ貯蓄も比例して多くなる訳ではなく、同じ収入で同じ生活条件なら貯蓄額も同額かといえば、決してそうではないのもまた事実です。
では、どのような違いが、貯蓄に差をつけていくのでしょうか?
データ2:1年間で貯蓄した期間はどのくらい?共働き家庭の貯蓄方法
null貯蓄した月数(全体)
まずは、共働き家庭がどのようにお金を貯めているかを見てみましょう。
「最近1年間に、何ヶ月貯蓄したか」を尋ねたところ、「毎月貯蓄した」は7割でした。多くの共働き家庭では、毎月コツコツ貯蓄を続けていることがわかります。
なお、「貯蓄した月はない(貯蓄はボーナスのみも含む)」は13.2%で、全体の3割は毎月は貯蓄ができていませんでした。
そして、この「毎月貯蓄した」割合を100万円貯められた世帯と、そうではなかった世帯とで比べてみると、面白いことがわかったのです。
データ3:貯めてる共働きは、毎月コツコツ貯めていた!
null「毎月貯蓄した」割合(年間貯蓄額別)
年間貯蓄額が100万円以上の人は、「毎月貯蓄した」が86%に上るのに対し、100万円未満では、55.9%。その差は30%以上と歴然。貯めてる共働きはコツコツ派が圧倒的に多いという実態が明らかになりました。
ちなみに、質問では毎月の貯蓄額は不問。「一定」でも、「バラバラ」でも、とにかく毎月欠かさずに貯めていく姿勢が、貯蓄に差をつけていることがわかります。
取材でも、毎月必ず貯蓄ができている人は、最初は少額でも、徐々に金額を伸ばし、やがては年間100万、200万を貯める実力をつけていきます。
まさに、「継続は力なり」ですね!
「毎月貯蓄する」仕組み作りこそ、二馬力を生かす大原則!
null毎月、貯蓄し続ける。一見簡単そうですが、できていない人も調査結果では3割にのぼります。
貯蓄で何よりも大切なのは、継続することで、そのためには、収入の中で暮らすことが必須です。でも、日々の忙しさに追われて出費のコントロールができなかったり、やりくりをする時間がなかったりで、収入が多くても支出が上回ってしまう月が出てしまう。貯めては崩すの繰り返しで、いつも不安になる…という人も、決して少なくありません。
せっかく、夫婦で頑張って働いているのに、それでは勿体無いですよね。
たかがコツコツ。されどコツコツ。
もし、この1年で貯蓄ができなかった月があるのなら、今より貯蓄を伸ばせる余地があります。まずは毎月確実に貯蓄できる金額を決め、何があっても手をつけない貯蓄の仕組みづくりを見直してみませんか?
調査概要:20代から40代の既婚主婦605人に対し、インターネット調査を実施(2017年6月、全国対象)。調査対象者の中から有職主婦(うち会社員46.1%、パートアルバイト44.6%、他9.3%)280人を抜粋して分析。
調査企画・分析:株式会社カクワーズ