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貯金が苦手な人こそ! FPが指南「お金を貯められる仕組みづくり」とは

なかなか貯蓄ができないというお悩みをお持ちの方、貯まらないことを収入の少なさのせいにしていませんか? 収入の多い少ないにかかわらず、“貯められる仕組みづくり”をしっかりしていれば貯蓄はできるものなのです。今回は、ファイナンシャルプランナーの筆者が、これまで苦手だった方でもお金を貯められるようになる貯蓄方法をお伝えします。

貯める王道“先取り貯蓄”で!

「お給料を1ヶ月使ってみて、残った分を貯金しよう」とお考えの方もいると思いますが、この方法は意志が強くないと難しいもの。すぐに引き出せる給与振込の普通口座に余分にお金があれば、つい使ってしまう人も多いはず。この方法は、結局お金が残らず貯まりにくいのです。

しっかり貯めたいなら、お給料から先に貯金する分を引いてしまい、残った額でやりくりする“先取り貯蓄”をおすすめします。毎月のお給料から一定額を先に引いて定期預金を作るなど、簡単に引き出せないようにするのです。こうして“貯めることを優先”すれば、確実に貯蓄は増えていきます。

たとえば、毎月の給与から2万円を、年2回のボーナスからは各13万円を先に引いて貯めていくと、1年間で元本だけで50万円になります。この仕組みをつくってしまえば、いつの間にかお金が貯まっているというわけです。

こうして、貯蓄の実績ができるとちょっと嬉しくなるもの。さらに「先取りの額を増やしてみよう」とか、「余った額を投資に充ててみよう」など、考えの幅が広がるのではないでしょうか。少額でも構わないので、まずは先取り貯蓄を1年経験してみることをおすすめします!

財形貯蓄制度に加入すればラク!

先取り貯蓄でまずおすすめしたいのは、勤務先の財形貯蓄制度。いったん加入すれば、毎月の給与から自分で決めた額が天引きされ、預貯金や保険商品などで貯めることができます。

また、勤務先によっては、加入者が“奨励金”という、いわゆるご褒美を受けられる場合もあります。まずは勤務先に財形貯蓄制度があるかどうか、確認してみてはいかがでしょうか。

財形貯蓄には、“財形住宅貯蓄”、“財形年金貯蓄”、“一般財形貯蓄”の3種類があり、“住宅”と“年金”の場合は、目的通りの用途に使えば元本の合算550万円までは利息が非課税、というメリットもあります。

勤務先に制度がある場合は、担当者に相談してみることをおすすめします。

金融機関の自動積立式商品も検討

勤務先に財形貯蓄の制度がない方もいると思いますが、その場合は、金融機関で扱う自動積立式の商品の利用を検討してみましょう。給与振込口座から、毎月一定の額を引き落として、積立口座の方へ移していくということです。

最低何円から積み立てできるのか、何円単位の積立額を指定できるのか、といった条件は金融機関ごとに異なります。ネット銀行も含め、複数の金融機関の商品を検討し、自分に合う商品を選ぶのがいいでしょう。

ただし、給与振込口座と積立口座の金融機関が別の場合、自動で積み立てようとすれば、通常、振込手数料がかかってしまいますので、給与振込口座と積立口座は同じ金融機関で揃えたほうがいいでしょう。

初心者の場合は、慣れるまでは“元本保証”(全ての運用期間にわたって元本割れしないことを保証するもの)の商品に預入れするのがおすすめです。また、長期にわたって貯めたいのであれば、積み立てた金額を簡単に引き出せない商品を選ぶのがコツといえるでしょう。

 

いかがでしたか? 一度の手続きだけで、放っておいてもたまっていく“仕組み”を作ってしまえば、数年後には「おやっ?」と思うくらいに貯まっていることを実感できると思います。

こうして、ある程度の蓄えができれば、投資など、次のステップにも進みやすくなるでしょう。

ボーナスが入って、お金のことをちょっと立ち止まって考えられる時期は、貯蓄開始のチャンス。まずは、勤務先の制度や金融機関の商品を調べるところから始めてみてくださいね。

2017/6/22 WooRis掲載

執筆/川口沙織

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