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新生活開始前は誰だってドキドキ…SNSで人脈作りが当たり前の人も!? イマドキの「ネットワーキング」事情

新入園、新入学、新入社など、多くの人が新しい生活をスタートさせる春。新環境に入る準備として、オンライン上などで人間関係の構築をし、あらかじめ関係性を作っておく「ネットワーキング」をする人が増えていると言われています。そこで今回は、20~50代の男女376名に「ネットワーキング」についてのアンケートを実施。さらに転職や異動時の新環境での賢い立ち居振る舞い方についてもみんなの意見をまとめてみました。さっそくその実態をチェックしてみましょう。

新生活のための「ネットワーキング」経験者は1割弱

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まずは「ネットワーキング」について、どれくらいの人が実施しているのかを調べてみましょう。ネットワーキング経験の有無について尋ねたところ、「ある」と答えた人はわずか7%程度。9割以上の人が「ない」と答えていることから、話題にはなっていますが、まだあまり世間には浸透していないことがわかりました。

■あなたは事前にネットワーキングをしたことはありますか?
「ある」……7.2%(27人)
「ない」……92.8%(349人)

内定式で繋がっておくというのは昔からのスタンダード。

SNSで事前に友達を作る「ネットワーキング」が人気

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では「ネットワーキング」経験者は、実際にどのようなことをしているのでしょう。具体的な方法を尋ねたところ、最も多かった回答は、「SNSを使って事前に友達を作っておく」「実際に会うより前に連絡先を交換しておく」などで、利用しているSNSは、「X(Twitter)」「mixi」「Instagram」等が多く見られました。また、オンライン上だけでなく、実際に入社前や入学前の説明会等で出会って連絡先を交換し、事前に連絡を取り合っているという人も少なくないようです。

「Xで同じ学科の人を探して友達を作った」(26歳女性/研究・開発)

「Xで連れを作った」(31歳女性/医師)

「大学入学前にmixiのグループで同じ大学に入る人たちと繋がった。入学する前に会ったこともあり、絆を深められたことは良かったと思う」(34歳女性/出版・マスコミ関係)

「Discordで同じ趣味の人とつながることができた」(40歳男性/その他)

「仕事に就く前にXで繋がった」(44歳男性/出版・マスコミ関係)

「子どもを幼稚園に入れる前に育児サークルに参加して、同じ幼稚園に入れる予定の親子の知り合いをたくさん作った」(52歳女性/その他)

「新しい仕事を始める前に仕事がスムーズに進むようにそれに関わる人と顔合わせ(挨拶など)を行う」(54歳男性/その他)

「ネットワーキング」を行っている人の多くは、新しい環境に入る前に顔見知りを作っておくことで、安心して新生活をスタートできると考える人が多いようです。

入社や入園前にネットワーキングで繋がっておくという文化は、デジタルネイティブやアーリーアダプターに見受けられます。

新環境では「無理せず自分のペースで慣れる!」がベスト

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新入学、新社会人など、周りの人と同じ時期に新生活が始まる場合は、まだ環境に馴染みやすいかもしれません。しかし、転職、移住など、既に確立しているコミュニティに新たに入ることは、とても心もとないものですよね。そんな時はどうしたらいいのでしょう?

アンケート結果によると、多くの人が「無理に仲良くしない」「自分らしくいる」など、自然体で様子を見るという意見でした。時間が経てば、自然と仲良くなれると信じて、時が来るのを待つ派が多いようです。

「流れに身を任せる」(29歳男性/その他)

「コミュ症なので、無理せず、話しかけてくれるまで待つ」(29歳女性/学生・フリーター)

「積極的に出ない。様子を伺う」(35歳男性/その他)

「ニコニコ愛想笑いをし、状況を見る」(36歳女性/主婦)

「長いものに巻かれるというスタンスで自分からは何かアクションするということはない」(45歳女性/営業・販売)

「無理に仲良くなろうとはしない、縁のある人とは自然に仲良くなれる気がする」(53歳男性/コンピュータ関連以外の技術職)

一方で、積極的に何か行動を起こすというタイプの人も。特に多かったのが、「必ず挨拶をする」「できるだけ話しかける」などでした。中には誰と仲良くすると有利かをしっかり見極めて、戦略的に人間関係を築くという上級者もいました。

「仲良くなれそうな人を見極めて話しかける」(23歳女性/総務・人事・事務)

「挨拶はしっかり、目があった人に声をかける」(39歳女性/その他)

「誰が裏ボスなのかを把握する」(42歳男性/総務・人事・事務)

「なるべく下っ端の人と仲良くなってその数を増やしていく」(47歳男性/営業・販売)

「酒の席を利用して仲良くなるのが多い」(48歳男性/総務・人事・事務)

「近くの人や少しでも知り合いの伝手を使い、少しずつ関係を作ろうとする」(59歳男性/総務・人事・事務)

また少数ではありましたが、あえて人間関係を求めず、その場に馴染まない立場を貫くという人も。

「目立たず地味に過ごすこと」(31歳女性/主婦)

「仕事に集中する」(40歳男性/その他)

「動くことに疲れるから人間関係は作らない」(40歳女性/その他)

「コミュニティには寄り付かない」(52歳男性/コンピュータ関連以外の技術職)

「こちらから進んで入らない」(57歳女性/総務・人事・事務)

最後に、気持ちの持ち方で参考になる意見を二つ。

「“大丈夫”と言い聞かせる」(31歳女性/学生・フリーター)

「そこで勇気を出せなければどこに行っても勇気を出せないと思う」(33歳男性/その他)

無理せず仲間ができることが、一番幸せですよね。

その人の性格や立場によって、みんなそれぞれの方法で新生活の不安や試練を乗り越えているようですね。大切なのは、自分らしく、無理をせず、新しい環境に適応していくということでしょう。新生活が始まるという人はもちろん、自分は既存環境で受け入れる側という人も、ぜひ今回の調査を参考にしてみてくださいね。

ちえ
ちえ

エディター・ライター歴20年以上。女性誌やアウトドア雑誌、情報誌、スポーツ誌(自転車雑誌、水泳雑誌)などで執筆。2017年から主人の仕事に帯同しアメリカに移住。小学生の男児、中学生の女児とともに、異国の地での生活に奮闘しながら、執筆活動も継続中。現在はニュースや海外生活情報などを担当。アウトドアと旅行が大好き。趣味はパン作り。

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