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行事が満載!「二十四節気」で知る1月の上手な暮らしの工夫【谷口令の暦歳時記1月】

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日本の暦には、日本の四季に合わせた二十四節気があります。二十四節気は小さな季節の移り変わりを知らせるサイン。実は、この“サイン”は、暮らしを楽しむための大切なヒントといえます。

毎月1回、国際日本文化協会理事で、風水心理カウンセラーでもある谷口令さんに、暦を意識した暮らしについて教えてもらうこの連載。1年の始まりである1月はどんな月なのでしょうか?

1月…「祝月」の異称もある、お祝いごとの多い月

1月は「睦月」とも言われ、お正月に家族や親類などと集まり、お酒やお節料理を囲みながら仲睦まじく過ごすことから「睦月」になったと言われています(諸説あります)。

そのほか「祝月」「年始月」などの異称があり、文字を見るだけで新しい年が始まる月の意味が込められているのがわかります。

また、年を越えると2月あたりまで冷え込みが厳しくなるため、二十四節気も寒さを表すものになります。

1月の行事…お正月にまつわる行事あれこれ

以下、読んでいくとわかるのですが、お正月にまつわる行事の多いこと、多いこと! 日本人にとって、新しい年を迎える1月が昔からいかに特別なものだったかがわかります。

<年神さま>

●門松

通年緑でいる松とまっすぐ上に上に伸びる竹。縁起のいい2つを合わせてできた門松を、年神さまがいらした際、目印になるように家の門に飾ります。

●鏡餅・お年玉・鏡開き

年神さまへのお供えもの。昔から鏡には神が宿ると考えられており、その鏡に自分を写して自分を「鏡みる(かんがみる)」こと・丸い形の餅が銅鏡に似ていることから“鏡餅”は生まれたといわれています。

昔はこの鏡餅を、家長が家族に分け与えたことが「お年玉」の始まりだったんですよ。

そして1月11日にこの鏡餅を食べる行事が「鏡開き」。鏡餅は神さまが宿っている縁起物なので、包丁で切るのではなく、めん棒などで叩いて開きます(“切る”“割る”“砕く”という言葉も使いません)。鏡餅はひとかけらも残さず、しっかりいただくことが大切です。

●初詣

その年、初めて神社やお寺にお参りに行くこと。これもその年の運を司る年神さまがいる「松の内」に行くのがいいとされています。

<お正月料理>

●お屠蘇

年末になるとスーパーや薬局で売られる「屠蘇散(とそさん)」。山椒や桔梗、肉桂など生薬を調合したもので、これを日本酒やみりんに漬け込んだものがお屠蘇になります。「蘇」は鬼、「屠」は退治するという意味があり、年の初めにお屠蘇を飲むと1年の邪気が祓われると信じられています。

●雑煮

年神さまにお供えしたお餅を、元旦の朝いちばんに汲んだ水で煮た“縁起物”の料理です。

●おせち料理

おせち料理は、平安時代の宮中行事であった「お節供」に由来しています。「お節供」とは元日と五節句(1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日)に神さまを奉って宴を開く行事のことで、そのときに食べた料理をおせち料理といいました。この行事が江戸時代になって庶民が生活に取り入れ始めたことから、おせち料理は広まったといわれています。そしていつしか、お正月に食べる特別な料理のみがおせち料理と言われるようになりました。

重箱を使うのは、“おめでたいことを重ねる”という意味が込められています。

1月…七草粥、小正月、左義長

そしてまだまだお正月らしい行事や風習はあります。

●1月7日七草粥

人日の節句と言う中国の古い行事が基となった七草粥の習慣。せり、なずな、ごぎょう、ほとけのざ、はこべら、すずな、スズシロ、春の七草が入ったおかゆを、今年1年の無病息災を願いながらいただきます。

七草粥にはお正月の宴で疲れた胃を休ませ、冬に不足しがちなビタミンを補う意味もあると言われています。

●1月15日小正月

豊作と家族の健康を祝う小正月は、年末年始に忙しくしていた主婦が休んだり、実家に帰ったりすることから「女正月」とも言われています。世の中的にはそろそろお正月の空気も薄らいでくるころですね。

小正月の朝は、あずき粥を食べる習慣があり、関西地方の一部などでは現在も続いているそうです。

●左義長(さぎちょう)

元旦に迎えた年神さまを送る火祭り行事で「どんと焼き」として知られています。門松や注連縄、正月飾り、書初めなどを火にくべて、無病息災、五穀豊穣を祈ります。

<1月の二十四節気>

小寒(しょうかん)

二十四節気の23番目。

前年の冬至から15日目ごろ、1月5日あたりで「寒の入り」とも言われる節です。寒さが厳しさを増し、手先や足先にまで寒さを感じるころ。寒中見舞いは小寒から立春(2月4日ごろ)までに出します。

<旬の植物>

松、千両、万両、水仙、冬至梅

<旬の野菜、果物>

かぶ、せり、小松菜、水菜

<旬の魚介>

あんこう、たら

<季節の行事>

6日・7日 少林山七草大祭だるま市(群馬県)

7日 鷽替え神事・鬼すべ神事(福岡県・太宰府天満宮)

大寒(だいかん)

二十四節気の最後、24番目。二十四節気の最後です。

1月20日ごろのことで、寒さがいちばん厳しい時期のこと。この時期、寒中水泳や寒稽古などの行事が行われます。

またこの時期に取れた水は「寒の水」と言われ、雑菌が少なく長期保存に向いており、かつ味もまろやかであることから味噌や酒、しょうゆの仕込みに使われます。いわゆる“寒仕込み”と言われるものです。

<旬の植物>

白木蓮(つぼみ)、寒椿、ヒメツルソバ、猫柳

<旬の野菜、果物>

ふきのとう、百合根

<旬の魚介>

まぐろ、なまこ

<季節の行事>

1月25日~3月17日 層雲峡氷瀑まつり(北海道上川郡)

1月下旬 若草山山焼き(奈良市)

構成/児玉響子


【取材協力/監修】

谷口令

国際日本文化協会理事、風水心理カウンセラー。学習院短期大学卒業後、東京海上火災保険(現東京海上日動火災保険)、日本IBM、第一生命保険などに勤務。OLの傍ら、風水気学の大家・宮田武明氏に師事。風水心理カウンセラーとして40年以上のキャリアを持ち、カウンセリング数は1万件以上に及ぶ。暦や着物など日本独自の文化を世界に伝える「国際日本文化協会」の理事でもある。9月27日に新刊『シンクロですべての幸せが叶う』(KADOKAWA)を上梓。

谷口令の風水学 http://www.taniguchirei.com/

谷口令の風水ブログ https://ameblo.jp/taniguchirei/

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