「カセットテープ」「MD」「VHS」のいずれかを持っている人の割合は?
nullまず、カセットテープ、MD、VHS、およびそれらを再生する機器を所持している人の割合を調べました。結果は以下のとおり。
「カセットテープ」「MD」「VHS」のいずれかも、プレーヤーも持っている…180票(36.0%)
「カセットテープ」「MD」「VHS」のいずれかは持っているが、プレーヤーは持っていない …72票(14.4%)
「カセットテープ」「MD」「VHS」をかつて持っていたが、今は全て処分してしまい持っていない…185票(37.0%)
「カセットテープ」「MD」「VHS」を持っていたことがない…63票(12.6%)
カセットテープ等もプレーヤーも処分してしまった人が最多ですが、いまだに両方とも持っている派も大健闘! また、再生する機器は既にないのに、なぜかカセットテープ等のソフトだけは残している人も意外と存在するというなかなか興味深いデータが得られました。
大半の人は後悔なし!カセットテープ等を処分してよかった理由は?
null「かつては持っていたけれど全て処分してしまった」と回答した人たちに、後悔していることはないか尋ねてみたところ、ほとんどの人が「特に後悔していない」とのこと。その理由として以下の傾向が見られました。
他の手段で音楽や映像は楽しめるから
「動画配信サイトや音楽配信サービス等が充分にあり、それらで見られないものも宅配でやりとりするレンタルビデオサービスでカバー出来るので、処分しても困らないから」(36歳男性/その他)
「後悔していません。時代とともに流行する物も変化してくるので。MDやカセットがなくてもネットなどで好きなものを聴けたりするので」(45歳女性/主婦)
「今は歌もYouTubeで聴けるから。カセットテープより音も良い」(50歳女性/その他)
「業者に頼んで大切な家族のビデオはCD-ROMにして、何時でも見られるようにした」(61歳女性/主婦)
今回のアンケートでまず多かったのは、わざわざ旧式のメディアで視聴しなくても、いくらでもデジタルで音楽も映像も楽しめるから、との声。
なかには、カセットテープ等を処分する際に、デジタル媒体にバックアップをとるなど、昔の思い出は残しつつ時代の流れにうまく乗った人もいるようです。
家の中が片付いたから
「今は、一人暮らしで部屋も狭く収納スペースがないため、なくて良かったと思います」(57歳男性/その他)
「引っ越しで処分できたので全く後悔はしていない」(56歳女性/コンピュータ関連技術職)
「後悔するかと思ってずっと持っていたけど、捨てたらすごいスッキリして良かったと思っている」(49歳女性/公務員)
カセットテープもMDもVHSも、ひとつひとつはさほどかさばりませんが、コレクションすると収納スペースを圧迫する原因に。また、前述のように今は音楽も映像もスマホやパソコンがあればいくらでも視聴できるので、強いこだわりでもない限り、カセットテープ等をためこむのは実益に乏しいかもしれません。
持っていても再生できないから
「好きな映画のVHSを捨てずに持っていたけれどカビが生えてしまって見られなくなったので。カセットテープも劣化して飛び飛びで聴けなくなったのを処分したのでこちらも後悔は薄いです」(42歳女性/その他)
「後悔していないです。場所をとるし経年劣化で音質や画質が低下して使えなくなるので」(44歳女性/その他)
「カセットテープやVHSは本体が先に壊れて利用できなくなり、持っていても仕方がないので処分した事は後悔していません」(42歳女性/主婦)
「テレビ自体が対応していないので後悔はなし」(44歳男性/金融関係)
デジタルデータと違って、カセットテープ等のソフトは長期間、保管しているうちに品質が劣化してうまく再生できなくなってしまうことも。また、プレーヤーのほうが先に故障してしまい、ソフトだけあっても意味がない……と処分に踏み切るケースもあるようです。
カセットテープ等を処分して後悔した理由は?
null他方、少数ながら処分して後悔してしまった理由として、以下のような声が寄せられています。
「昔録画した番組や小学校からもらった行事のビデオを見返したい時見られない」(35歳女性/主婦)
「MDとカセットテープに録音してある楽曲の大半はレアな曲ばかり。YouTubeで検索しても出てこなかったのもあった」(59歳女性/その他)
「昔、自分がどんな音楽を聴いていたのか、メジャーどころは覚えているけど、それ以外は記憶が薄れてきているので、昔を振り返るのに残しておいてもよかったかなとは思っている」(48歳男性/コンピュータ関連技術職)
「昔の彼女が録画してくれた思い出のテレビ番組がもう見られないのが寂しい」(56歳男性/営業・販売)
「後悔している。子どもに昔の作品を見せてやりたかった」(43歳女性/主婦)
「貴重な子どもたちの成長記録などもありましたが、見られなくなってすごく後悔」(62歳男性/総務・人事・事務)
「一生懸命集めたプレイリストを手放してしまい悲しい」(47歳男性/営業・販売)
「テープに入っていた曲でアーティスト名も曲名も忘れてしまって聴けなくなってしまった曲もあるから、ちょっと後悔しています」(50歳女性/総務・人事・事務)
パソコンやスマホから映像や音楽を自由に楽しめる時代とはいえ、あまりにもマイナーだったりローカルだったりするものは、いくらオンラインで探しても発見できない可能性が……。また、そもそも家族や内輪で撮影した映像などは替えが効かず、処分してしまったのを後悔する声も寄せられています。
プレーヤーは捨ててソフトだけ残している理由は?
null再生機器はないのに、ソフトだけは持っているというちょっと不思議な現象についても、該当者の声を集めました。
「学生の時にダビングしたMDが捨てられないです。プレイヤーがないから聞けないのですが、青春の思い出の為、なかなか断捨離できません」(44歳男性/営業・販売)
「学生時代に好きだった人と聞いていたMDだからプレイヤーはなくても捨てられない」(41歳女性/その他)
「カセットテープとVHSを持っているが、どちらも懐かしく残しておきたい記憶だから。デジタルに記録しなおそうと考えているが機会がなかなかない」(57歳男性/その他)
「VHSテープに妻や子どもの昔の画像が記録されているので保存している。プレーヤーは壊れてから買い換えていないが、機会があれば買いたいと考えている」(54歳男性/総務・人事・事務)
再生はできなくても思い出が詰まっているから捨てるに捨てられなかったり、いつかデジタルに変換しようと思いつつそのままになっていたり……。カセットテープ等に限ったことではありませんが、引っ越しなど大きな環境の変化がなければ、必要じゃないものの捨て時って難しいですよね。
筆者自身、10代の頃、お気に入りの楽曲だけを集めたオリジナルテープの編集に夢中になっていたのを懐かしく思い出してしまいました。もうずいぶん昔に全て処分してしまったし、仮に現存していたとしても劣化で再生は叶わないと思いますが……。みなさんは、今回のアンケート結果やコメントについて、どんな感慨を抱かれたでしょうか!?
成人までの人生を受験勉強にささげた結果、東京大学文学部卒業。その後なぜか弁護士になりたくて司法試験に挑戦するも、合格に至らないまま撤退。紆余曲折の末、2010年よりフリーライターの看板を掲げています。