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すす払いに冬至、そして大晦日…「二十四節気」で知る12月の上手な暮らしの工夫【谷口令の暦歳時記12月】

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日本の暦には、日本の四季に合わせた二十四節気があります。二十四節気は小さな季節の移り変わりを知らせるサイン。実は、この“サイン”は、暮らしを楽しむための大切なヒントといえます。

毎月1回、国際日本文化協会理事で、風水心理カウンセラーでもある谷口令さんに、暦を意識した暮らしについて教えてもらうこの連載。12月はどんな月なのでしょうか?

12月…本格的な冬の始まり。2018年も今月でおしまい

1年最後の月である「師走」。僧侶が年末の仏事に追われ、走り回るほど忙しいことから「師走」となったと言われていますが、これは俗説で、「年果つ(としはつ。年が果てる・終わるの意)」と「四極(しはつ。四季が果てる・終わるの意)の2語が合わさり「しわす」と呼ぶようになり、後から「師走」という当て字をつけたとされています。

さすがに12月になると寒さも本格的になり、行事も年末年始の色が濃くなってくるためなんとなく気ぜわしい毎日になりますね。

「今年もやりきった!」という思いと来年への期待でいちばんわくわくする月でもあります。

12月の行事…事納めにすす払い。そして大晦日

事納め(事八日)

12月8日は、1年の農作業を締めくくる日「事納め」です。逆に農作業を始める2月8日は「事始め」といい、12月8日、2月8日の両日をあわせて「事八日(ことようか)」と言います。事八日は「針供養の日」ともされており、針仕事を休み、折れた針や古くなった針を豆腐やこんにゃくに刺して休ませ、神社に納めたりします。

またこの日は恵比寿さま、大黒さま、薬師如来に田の神、山の神が訪れると考えられ、お団子やお赤飯をお供えして迎えるところもあるようです。

事納めの日には、具沢山の「御事汁(おことじる)」を、無病息災を願って飲む習慣もあります。「御事汁」は別名「六質汁(むしつじる)」ともいわれ、大根、里芋、にんじん、ごぼう、小豆、こんにゃくの六種類の具を入れて作った味噌汁が起源なのだとか。

すす払い(正月事始め)

12月13日はすす払いの日。1年間にたまった家の汚れを払い、お正月には年神さまをきれいな状態で迎えられるよう、準備をし始める日のことです。今で言う大掃除のことですね。つまりこの日からお正月の準備をするため、「正月事始め」とも言われています。

この日になるとニュースでも全国の神社仏閣ですす払いが行われたニュースが見られます。

すす払いは古くからある日本の行事であり、江戸時代にはすす払いが終わると冬の滋養強壮と長寿祈願をかねて「くじら汁」を食べたと伝えられています。

大晦日

1年でいちばん最後の日。この日の夜は「年越し」「除夜」などとも言われます。

尚、お正月飾りは28日までに飾るのが良いとされ、31日の大晦日に飾るのは「一夜飾り」と言われるので避けましょう。ただし29日は「二重苦」「苦松」など苦に通ずるとされるため、28日を逃したときは30日に飾るといいですよ。

12月…お歳暮と忘年会

そして12月の恒例行事と言ったら、お歳暮と忘年会ですね。

お歳暮

12月上旬から20日ごろまでに、今年お世話になった方々に年末、贈る品物のことをお歳暮といいます。お正月に帰ってくるとされる先祖の霊へのお供えものを本家に贈ったことがお歳暮の始まりだったのだとか。

現在、贈る時期は12月上旬であればよしとされていますが、昔は正月事始めの日(12月13日。すす払いの日でもある)から贈る習わしだったようです。

忘年会

今年の成果を讃え、また苦労を労う宴会のこと。忘年会の起源は鎌倉時代から室町時代にかけて行われていた「年忘れ」という行事が始まりではないかと言われています。当時の年忘れの行事は、貴族や武士が集まり、歌を詠み続けるものでした。

また「忘年」とは今のように「1年を忘れること」の意ではなく、本来は年齢を忘れることを表した言葉だといわれています。

<12月の二十四節気>

大雪(たいせつ)

二十四節気の21番目。

12月7日頃のことで、立冬から1カ月目。雪が本格的に降り出す頃とされ、冬本番を迎える目安になる日です。

この頃になると「冬将軍」という言葉も耳にするようになりますね。

<旬の植物>

西洋桜草、蝋梅、富貴菊

<旬の野菜、果物>

大根、きんかん、くるみ

<旬の魚介>

はまち、鯉、かに

<季節の行事>

12月17~19日 浅草羽子板市(東京)

冬至(とうじ)

二十四節気の22番目。

12月22日ごろのことで、北半球においていちばん夜が長く、昼の時間が短い日です。旧暦において暦の始まりとされる大切な日でした。

そのため今でもその名残りがあり、伊勢神宮では「冬至祭」が開かれ、東京・早稲田の「穴八幡宮」などでは「一陽来復」のお守りが配られています。

また、冬至といえば、冬至粥(あずき粥のこと)や「ん」のつく食べ物を食べるのが古くからの習わし。「かぼちゃ(なんきん)」、「れんこん」「にんじん」「きんかん」「うどん」「かんてん」などをこの日に食べて、無病息災を願います。

また、冬至の日にゆず湯に入ると風邪をひかないとされています。

<旬の植物>

ジャノメエリカ、カランコエ、

<旬の野菜、果物>

ゆず、かぼちゃ、ねぎ、ほうれんそう

<旬の魚介>

ふぐ、ひらめ、わかさぎ

<季節の行事>

12月22日 「一陽来復」のお守り授与(東京・穴八幡宮)

12月22日 「一陽来福」のお札授与(東京・放生寺)

12月22日 冬至祭(三重県・伊勢神宮)

さぁ、2018年も終わりです。次は1月。新しい年の始まりにはどんなに二十四節気があるでしょうか。

 

構成/児玉響子


【取材協力/監修】

谷口令

国際日本文化協会理事、風水心理カウンセラー。学習院短期大学卒業後、東京海上火災保険(現東京海上日動火災保険)、日本IBM、第一生命保険などに勤務。OLの傍ら、風水気学の大家・宮田武明氏に師事。風水心理カウンセラーとして40年以上のキャリアを持ち、カウンセリング数は1万件以上に及ぶ。暦や着物など日本独自の文化を世界に伝える「国際日本文化協会」の理事でもある。9月27日に新刊『シンクロですべての幸せが叶う』(KADOKAWA)を上梓。

谷口令の風水学 http://www.taniguchirei.com/

谷口令の風水ブログ https://ameblo.jp/taniguchirei/

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