お風呂を入れるときのガス代節約テクとは?
Q1. お風呂のお湯、「給湯器からお湯を入れる」のと「水を張ってから追い炊き」のどちらが安い?
A1. 給湯器からダイレクトにお湯を入れる方が安く済みます。
「実は追い炊きは高コストです。家族が多い家庭で、お風呂の間隔が空いてしまうと、どうしても追い炊きの回数が増えてしまいます。なるべく追い炊きをしないようまとめて入ったり、時間をあけないで入ったほうがいいと思います」
Q2. どうしてもお風呂の間隔があく場合の対策は?
A2. お風呂の蓋を閉める+保温シートが効果的です。
「お風呂の蓋を閉めるのはもちろんですが、それにプラスして、お湯の表面に浮かべる“保温シート”の併用がおすすめです。
保温シートはウレタンの表面にアルミシートが貼ってあるような素材です。100円ショップやホームセンターで手に入りますので、お風呂の浴槽の大きさにハサミで切って使ってください。追い炊きのコストカットにつながりますよ」
Q3. シャワーと湯船ではどちらが節約になりますか?
A3. 15分以上シャワーを浴びるなら、浴槽に湯をためても変わりません。
「一般的な大きさの浴槽の場合、大体15分くらいシャワーを流すと、一杯分くらいのお湯になります。
例えば、夏の暑い時期にシャワーが5分で済むような場合は、夫婦2人だと合わせて10分しか使わないことになります。そんな状況であれば、シャワーだけの方が安く済みます。
それよりも時間がかかるようであれば、併用するといいですね」
キッチンでのガス代の節約テクとは?
Q4. 食器を洗う時には、水とお湯のどちらが節約になりますか?
A4. 水です。お湯に比べると3分の1のコストで済みます。
「お湯を使うことは、とてもコストがかかっています。お水と給湯器から出てくるお湯の値段は、比較すると約3倍違います。40度のお湯を1リットル節水するのは、トイレの水を3リットル節水するのと同じくらいの節約効果があります。
ですので、お湯を使う場所を徹底的に節約すると、コストを大きく削ることができます。食器を洗う際は、水の方がコストがかかりません」
Q5. 食洗機を使うとき、ガス代を節約する方法はありますか?
A5. 給湯器を高温に設定しましょう。
「食洗機を使うときは、給湯器のお湯の温度を高めに設定をしておくと、電気代の節約になります。
食洗機の機種にもよりますが、80度くらいの高温ですすぎをしています。そうすると、給湯器の設定温度が40度の場合、内部のヒーターを使ってあと40度の温度をあげることになります。
お風呂の追い炊き同様、お湯をあたためることは、ものすごくコストがかかっています。ですので、給湯器の設定温度を高く設定しておくと、トータルのコストが安くなります。
食洗機を使う際には、必ず給湯器の電源をいれることを忘れないでくださいね」
Q6. 料理をするとき、鍋によってガス代も変わりますか?
A6. 短時間で調理ができる「圧力鍋」がおすすめです。
「圧力鍋は、長時間煮込まないといけないような料理を短時間で作れるので、ガス代の節約になります。しかも美味しくできます。
真空保温鍋も便利。そのまま食卓にも出せるところがポイントだと思います。
あとは、魚焼きグリルを上手に使うという手もあります。魚焼きグリルはとても優秀です。魚はもちろんですが、じつはパンも短時間で美味しく焼けるんですよ。
パンは、電子レンジのトースター機能ではあまり美味しく温められませんし、オーブンだと、温めるだけでものすごく時間がかかるのでもったいない。
魚焼きグリルでパンを焼くと、熱源に近いため、中はしっとり、表面はぱりっと、しかも1分も焼けば十分です。ニオイも全然移らないんですよ。
トースターやオーブンなど、いろいろと調理器具を買わずに、あるものを上手く使うことも、結果的にキッチンの節約につながりますね」
お風呂やキッチンでのガス代の節約方法でしたが、いかがでしたか?
知らない間にガス代を無駄使いしていたかも……という方もいたのではないでしょうか? 手軽にできることからぜひ試してみてくださいね。
まとめ
- お風呂の追い炊きは高コスト。給湯器から直接入れて
- 入浴の間隔があくときは、保温シート+蓋のW使いがおすすめ
- 15分以上シャワーを浴びるなら、浴槽での入浴の方が低コストになるかも
- 食器洗いにお湯を使うと、コストは水の3倍にも
- 食洗機を使うときの給湯器の設定温度は高温にしよう
- 圧力鍋と魚焼きグリルは節約面でも優秀なキッチンツール
【取材協力】
節約アドバイザー
和田由貴(わだ ゆうき)
日本女子大学家政学部卒業。消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、暮らしや家事の専門家として多方面で活動。2007年環境大臣より「3R推進マイスター」委嘱。著書に『和田由貴のシンプル節約術』(あさ出版)ほか。2子の母で現役の節約主婦。