1:周辺の家賃相場よりも3~5割安い
間取り、立地など同じ条件であれば、なるべく家賃は安いに越したことはありませんよね。
ところが、周辺の相場よりも3~5割も安いような破格の家賃の場合は、事故物件のおそれが……。
人の死に関わる事件・事故があったような物件は敬遠されやすいので、そのぶん家賃が減額されているというわけです。
格安の物件を見つけても「こんなにいいお部屋がラッキー!」と有頂天にならず、下記2~4の条件にも当てはまらないか冷静にチェックしましょう。
2:部屋の一部分だけ不自然なリフォームがされている
事件や事故のあと、死体の発見が遅れた場合、死体の腐敗が進んで体液が床下にまで染み込み、強烈な腐敗臭を発するそうです。
その痕跡を消すため、事故物件では部分的にリフォームを行うこともあるのだとか。
たとえば、風呂やトイレは古いままなのに、床だけは最新式のフローリング……といった物件は、怪しいと見てもいいでしょう。
また、部屋全体がリフォームされていたとしても、同じマンション・アパートで一戸だけがキレイになっているような場合も要注意です。
3:物件名が変わっている
たとえば、“バラバラ殺人”のような凄惨な事件が起こった物件では、悪いイメージを払拭するために、建物名を変えてしまうこともあるといいます。
もちろん、事件・事故がなくても、“○○コーポ”や“○○荘”などの古めかしい名称から、今風のなまえに変えるというケースもあるので、物件名が変わっているからといって一概に事故物件だとはいいきれません。
ただ、気になるかたは住所で検索してみて、現在の建物名とは違った名前が出てこないかチェックしてみるといいでしょう。
4:定期借家契約になっている
事故物件では、契約の方式が“定期借家”になっていることもあるといいます。
“定期借家”とは、“契約の更新がない借家”のこと。通常、賃貸住宅では契約の更新がありますが、定期借家では所定の期間が過ぎれば、自動的に契約は終了です。
なぜ事故物件が“定期借家”なのかというと、ごく短期間だけ人を住まわせたいから。
事故物件には、仲介会社が入居希望者に“ワケあり”であることを事前に伝えなければならないという“告知義務”があります。
ただし、実務上、告知を行うのは“事件・事故発生後、最初の入居者のみ”という業者が多いとのこと。
ひとり目の入居者にはさっさと出ていってもらい、その次の入居者からはシレッと通常の値段で貸し出すために、定期借家が悪用されているというわけです。
いかがでしたか? “事故物件”は、考えようによっては格安家賃で住めてお得ということで、敢えて狙っていくというツワモノも世の中にはいるようです。
ただ、霊感が強かったり、怪談が苦手だったりする人は……今回ご紹介したケースに当てはまる物件は、避けたほうがいいかもしれませんね。
【参考】
※ 主婦の友インフォス情報社 (2015)『事故物件サイト・大島てるの絶対に借りてはいけない物件』(主婦の友インフォス情報社 )
2017/2/25 WooRis掲載
執筆/中田綾美