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「秋の大掃除」が新常識!? そのメリットとテクニックをそうじコンサルタントが伝授

“秋”と言えば、食欲・スポーツ・読書などありますが、実は“大掃除”にベストな季節。今、寒すぎず暑すぎない“秋”に大掃除を済ます人たちが増加中なのだとか。

株式会社アップフィールドが発表した、“そうじの女王”として知られるそうじコンサルタントの上原 好志子さんが提唱する「秋の大掃除」のメリットとテクニックをご紹介します。

「秋」に大掃除を行うメリットとポイント

まずは、秋に大掃除を行うメリットとポイントを見ていきましょう。

・蒸し暑い夏の時期に繁殖したカビや雑菌を、時間を空けずに取り除くことができる。

・暑すぎず、寒すぎない秋は、体を動かしやすく、水回りの作業も楽にできる。

・何かと慌ただしい年末の時期に比べて、掃除に使う時間を確保しやすい。

・冬は窓に結露が出やすいので、掃除がしにくい。

・掃除は、カビの発生源になりやすい換気扇のある場所や「水回り」「窓」を重点的に。

日用品を活用した「便利な掃除グッズ」は?

続いて、便利な掃除グッズを見ていきましょう。

・便器周辺の汚れ・ニオイは、ペット用おそうじシートを使用。

・便器と床のつなぎ目の汚れ防止に、マスキングテープを予め貼る。

・シンクの排水溝のぬめり・細菌防止は、小さく丸めたアルミホイルを入れる。

・キッチン内の殺菌・抗菌は、パスタやうどんの茹で汁を活用。

・換気扇のほこり防止は、ぬるま湯に少量のリンスを混ぜて塗る。

・浴槽の下の掃除は、車の洗車用ブラシが便利。

・浴室・洗面所の鏡の水垢防止は、車用透明ワックスを塗る。

・浴槽の皮脂汚れは、洗剤をつけたみかんネットでこすり落とす。

・窓ガラスや網戸の汚れは、ボディタオルがおすすめ。

秋にしっかり汚れを落としたい4大掃除スポット

秋の大掃除は、汚れやニオイの原因になりがちな水回りを中心に、「トイレ」「キッチン」「浴室・洗面所」「窓周り」の4カ所を重点的にチェック! 場所ごとの簡単激落ち掃除術と手軽な防汚対策を見ていきましょう。

(1)「トイレ」→見えない汚れを制する者がニオイを制する!

定期的に掃除しているはずなのに、なぜか臭う……そんなお悩みを持つご家庭で、ぜひチェックしていただきたいのが、便器周辺の「壁」。飛び散った尿やニオイが染みついた「壁」の汚れは、気付いていない方が最も多い場所のひとつで、汚れの上に埃が乗って、さらに汚れが重なってしまいます。

他にも、「掃除ブラシ」にこびりついた汚れ、隙間や凹凸があって掃除しにくい「便器と床のつなぎ目」も、普段なかなか目が行き届かない、アンモニア臭などが蓄積しているポイント。ニオイの発生源となる“見えない汚れ”を取り除きます。

【ニオイの原因!トイレの「壁」の掃除方法】

・酸性の洗剤を、ふきんにスプレーして拭く。

・もし、壁に直接スプレーする場合は、床に近い下の方から噴射し、液だれ防止に。

・凹凸のある壁紙は、ブラシなどで汚れを掻き出してから、拭き掃除をする。

【トイレ掃除の心得】

・隙間がある「床と便器のつなぎ目」や「便座のつなぎ目」は、汚れが蓄積しやすい。

・「トイレブラシ」や「サニタリーボックス」の汚れも悪臭の発生源になりやすい。

・便器の中よりも、床や腰から下の部分を重点的に掃除する。

【便利グッズを活用!トイレ掃除術】

・トイレブラシの汚れ、ニオイは、空の2Lペットボトルの上部をカットし、酸素系漂白剤を入れて漂白。そのまま捨てられる。

・洗面ボールの黒ずみは、サンドペーパーを活用。

・便器周辺の汚れ・ニオイは、ペット用おそうじシートは、大判で厚みがあり、アンモニア臭対策にもなりおすすめ。

・便器と床のつなぎ目汚れ防止は、マスキングテープを予め貼り、汚れたら剥がす。

(2)「キッチン」→汚れの性質により洗剤を使い分ける!

毎日使うキッチンは、こまめに掃除しているつもりでも、いつの間にか汚れている場所の代表格ですが、1種類の洗剤を使い回していませんか?  普段の食器洗いには「中性」の他に、水垢には「酸性」、油には「アルカリ性」と、汚れの性質に合った洗剤を使い分けると、掃除の効率がグッと上がります。

【キッチン掃除の心得】

・汚れの性質に合った洗剤を使用。(水垢→酸性、皮脂・油→アルカリ性)

・「換気扇」の油汚れは、寒いほど落ちにくいので、秋にキレイにしておく。

・ニオイや汚れの大元(換気扇・排水溝)となる場所をしっかり掃除する。

※酸性と塩素系漂白剤の洗剤を使用する時には、混ぜないように注意が必要。

【便利グッズを活用!キッチン掃除術】

・シンクの排水溝のぬめり・細菌防止は、小さく丸めたアルミホイルを入れる。

・排水溝の汚れは、重曹と酢を混ぜて入れると発泡し、内側に付いた汚れが浮き上がる。その後、熱湯で洗い流す。

・換気扇のほこり防止は、ぬるま湯に少量のリンスを混ぜて塗ると、静電気を抑える効果で埃がつきにくい。

・キッチン内の殺菌・抗菌は、パスタやうどんの茹で汁にはサポニン(界面活性剤)が含まれるため活用。(大掃除の日のランチは、パスタやうどんがおすすめ!)

 (3)「浴室・洗面所」→浴槽エプロン内側を重点的に掃除!

キッチン同様、毎日使う上に、家族構成によっては使用する人数も大幅に増える浴室・洗面所は、秋の大掃除でキレイにしてほしい場所のひとつ。浴槽のエプロンの内側をはじめ、石鹸カスや床の皮脂汚れなどを一気に落として、汚れ防止対策も万全に行いましょう。

【浴室・洗面所掃除の心得】

・浴槽のエプロン(前面パネル)の内側が汚れの発生源。

・長雨や台風が多い夏の水回りは、特にカビが繁殖しやすい。

・夏は裸足で歩くため、皮脂汚れで床に黒ずみが付着しがち。

【便利グッズを活用!浴室・洗面所掃除術】

・浴槽下の掃除は、車の洗車用ブラシが便利。長くて柔らかい毛先が、狭い隙間の奥まで届くので、掃除がしやすく、キズも付きにくい。

・浴槽のエプロンの内側にこびりついた水垢は、お酢で洗い流す。

・皮脂汚れは、洗剤をつけたみかんネットでこすり落とす。

・浴室・洗面所の鏡の水垢防止は、車用透明ワックスを塗る。

(4)「窓周り」→屋外作業の窓周りは「秋」がベストシーズン!

外から流れてくる埃や砂、空気の汚れが直接付着する窓ガラスや網戸。特に夏場は開閉する機会も多く、足元のレールの部分にも埃が溜まりがち。屋外で作業する窓周りは、寒い冬よりも、まだ暖かい秋のうちに掃除しておくのがおすすめです。

【窓周り掃除の心得】

・冷え込む年末よりも、暖かい「秋」の方が掃除しやすい。

・開閉が多い夏場はサッシのレール部分に埃が溜まりやすい。

・窓や網戸には、たくさんの埃や汚れが付着している。

【便利グッズを活用!窓周り掃除術】

・窓ガラスや網戸の汚れは、表面に凹凸があるボディタオルがおすすめ。3本に切って三つ編みにして使うと、持ちやすく、強度も高くなる。

・レール部分の汚れは、歯ブラシで掃き出す(水で流すのは、蒸発した時に埃が固まってこびりつくのでNG)。

・掃除してキレイになったレール部分の汚れ防止は、マスキングテープを貼っておくと、汚れたら剥がして、貼り替えるだけなので便利。

いかがでしたか?

秋に大掃除をするといいことがたくさんありそうです! ぜひ試してみてくださいね。

 

【参考】

「秋」に大掃除を行うメリットとポイントをご紹介! “そうじの女王”上原 好志子がご紹介 – 株式会社アップフィールド


“そうじの女王”こと上原 好志子(うえはら よしこ)

日本清掃収納協会認定講師 そうじコンサルタント。千葉県千葉市在住。家業の清掃関連事業を継いだ後、2000年にセルケア・リサーチ有限責任事業組合設立。2008年清掃代行「アップフィールド」に在籍。自治体など公的機関の清掃講座の講師を務め、清掃で起業を目指す後継者育成も手がける。

取り扱った掃除現場3,000件以上。お客様の「もうひとりの家族」として女性目線を生かし清潔で居心地よく整頓された快適空間を作るお手伝いと、豊富な経験から得た掃除のコツを伝える。

日本清掃収納協会 認定講師・日本清掃収納協会 片付け収納マイスター

日本清掃収納協会 清掃マイスター・一般社団法人 生前整理アドバイザー認定講師

WET特殊環境浄化媒技能士・調理師免許

 

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