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【犬連れ帰省:第3回 飼い主さんQ&A編】滞在先での犬の居場所、新幹線に乗るときの注意点

年末年始の犬連れ帰省の注意点をお伝えする連載・第3回目の記事では、犬の飼い主さんに「犬を連れて帰省するにあたって心配なこと」をアンケート調査。そちらをもとに、犬のしつけ方教室「スタディ・ドッグ・スクール」の校長を務める鹿野正顕(かのまさあき)さんに対策を教えていただきました。

Q:初めての犬連れ帰省。いちばん注意することは?

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写真提供:鹿野正顕

A:まずは帰省先に犬を連れて行っても問題ないかどうか、受け入れる側の都合を確認してください。滞在中の犬の居場所を確認することも必要です。犬を室内で飼育する家庭が増えたとはいえ、帰省先では屋外の飼育が当たり前と思っているかもしれません。居場所はもちろん日常の世話や遊びのことも含めて、帰省先とすり合わせをしておきましょう。室内に入れられる場合も折りたたみ式の「ポータブルサークル」があると安心です。

Q:車の移動に慣れてないから暴れそうで心配です

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写真提供:鹿野正顕

A:自分の居場所がわからなくてソワソワすることがあるので、クレートやドライブボックスを使うのがいちばんです。

乗車の際は犬の隣に保護者が座る

犬が乗り物酔いで嘔吐したときの世話や、車から犬を降ろす場合の安全管理を考えて乗車位置を決めましょう。たとえば運転席に保護者、助手席に大きい子ども、後部座席に保護者(高校生以上)と犬、というポジションがおすすめ。車内で犬が不安になったときには、後部座席の保護者がキャリーバッグに入れたまま膝に乗せて落ち着かせましょう。

車に慣れた犬のほうが大騒ぎすることも!

日頃から車でお出かけしている犬は、喜びのあまり車内で大興奮してしまうことも。窓から景色を見させていると、興奮や警戒心を煽って吠えるようになる場合もあります。クレートやドライブボックスを利用し、落ち着いて乗車できる習慣に変えましょう。

Q:渋滞に巻き込まれたときにトイレや食事はどうする?

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写真提供:鹿野正顕

A:運転者の疲労が心配なので、渋滞していない場合と同じく2時間おきに休憩したほうがいいでしょう。健康な成犬の排泄は123回が目安なので、出発前に済ませていればトイレの心配は少ないと思います。

食事をきっかけに乗り物酔いをすることがあるため、心配な場合は当日の朝ごはんを通常の3分の1程度にするなどして、あとは気晴らし程度に少量のおやつをあげれば十分です(知育玩具を使ってもOK)。暑い時期は念のため水分補給を。

Q:いつも車内が抜け毛だらけで困っています

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A:犬が車内を自由に動き回る状況にしていれば抜け毛がどんどん増えます。クレートやキャリーバッグに入れていれば抜け毛の問題は解決します。もし入れられない場合は、ドライブシートで座席を覆ったり洋服を着せたりして抜け毛の付着を防ぎましょう。

Q:サービスエリアのドッグランを利用してみたい!どんなことに注意すれば?

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A:犬が自由に遊べるドッグランや犬用のご当地おやつが登場しています。ちょっとしたサプライズを犬と一緒に楽しんでもいいでしょう。

過密した状況は事故が起こりやすい

ドッグランにはいろいろな犬がいるので、特に事故が起こりやすい過密した状況では利用を控えましょう。利用する場合も飼い主さんが目を離さないこと!

犬が泥だらけになっても問題ない?

寒い時期のドッグランは、霜が降りて地面が泥のようになっていることがあります。ちょっと遊ばせただけでも泥だらけになり、車に乗せる前にきれいにするのも大変です。また、帰省先の人が汚れた犬を見てどのように思うか、ということも考えましょう。

新幹線で帰省する場合、犬をどうやって乗せる?

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ここまで、車での帰省についてお伝えしてきましたが、新幹線で移動する人もいると思います。その際に知っておくと役立つことをご紹介します。新幹線などの公共交通機関を利用する際にはルールを守り、犬はもちろん周りの人への配慮も心がけましょう。

持ち込める大きさとペットキャリーの確認を

新幹線に犬を乗せる場合は、大きさの制限と持ち込めるペットキャリーの規定を確認しましょう。

・動物の全身が入り、形状が崩れないペットキャリーを使用する

・ペットキャリーの縦・横・高さの合計が120cm以内、動物と合わせた重さが10kg以内

・改札口にて手回り品きっぷ(290円)を購入し、ペットキャリーにつける

犬にとってベストな座席は窓側の先頭

飼い主さんが犬から目を離さないことが重要です。ペットキャリーを足元に置くことを考えて、スペースが広い先頭の座席がおすすめ。犬が落ち着けるように、人の出入りに晒されない窓際を選び、カバーをかけておきましょう。座席を回転させる場合も同様です。

出典:JRおでかけネット

犬を連れて出かける機会が少ない家庭ほど、帰省の心配事が増えるのではないでしょうか。事前に犬を車に乗せたときや、慣れない場所での様子を確認しておくだけでも対策が立てやすくなります。犬を含めた家族のみなさんで帰省を楽しんでくださいね。


 

【取材協力】

鹿野正顕(かのまさあき)

学術博士(人と犬の関係学)。株式会社Animal Life Solutions代表取締役社長。日本ペットドッグトレーナーズ協会(JAPDT)理事長。世界的なドッグトレーナーの資格であるCPDT-KAを取得し、犬のしつけ方教室「スタディ・ドッグ・スクール」の校長も務める。NHKをはじめテレビ出演多数、雑誌やWebの記事監修多数。

金子志緒
金子志緒

ライター/編集者。レコード会社と出版社を経てフリーランスになり、雑誌、書籍、Webの制作を行う。得意分野はペット、防災、医療、PRなど。甲斐犬のサウザーとおもしろおかしく暮らす。愛玩動物飼養管理士1級/防災士/いけばな草月流師範。

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