その人の特徴にフォーカスする
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「顔の全体ではなく一部だけ覚えて、それと名前を一致させるようにする」(74歳男性/企画・マーケティング)
「顔の特徴を覚えておく。まゆげが濃いとか、ほくろがあるとか」(51歳男性/営業・販売)
「声や話し方の特徴で覚える」(62歳男性/その他)
「その人が何をしている人なのか、何らかの特徴を一つ覚えておく」(44歳男性/総務・人事・事務)
今回のアンケートでまず多かったのは、“相手の特徴にフォーカスすること”。特に、手がかりとなりやすいのは顔のパーツで、単に“イケメン”とか“クール”など全体的な印象をつかむよりも、“りりしい眉のAさん”、“目元すずしげBさん”などと顔の部位と紐づけることで、名前が記憶に残りやすいようです。
顔以外にも、髪型やメイク(これらは次回会ったときに変わっている可能性もありますが)、顔以外のボディパーツ、声や話し方、会話の内容……。何かひとつでも特徴を押さえることで、名前の定着率はぐっと上がることでしょう。
知っている人物と結びつける
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「名前を聞いたら芸能人や野球選手の名前と照らし合わせて覚える」(35歳男性/コンピューター関連以外の技術職)
「自分の知人で同性の人を見つけて覚える」(71歳女性/総務・人事・事務)
芸能人、スポーツ選手、政治家や実業家、歴史上の人物、あるいは自分の身近な友人、知人など、自分にとって馴染みのある人名と結びつけて覚えるのもおすすめです。
コメントにもある“野球選手”というのは、プロ野球好きの筆者もよく使う方法で、有名選手と同性の人物と出会うと「この華奢な女性が豪快なホームランを打つんだな」とか「おっ、華麗なグラブさばきの〇〇選手!」などと、脳内プレーボールが繰り広げられます(なんかすみません……)。
また、“自分の友人・知人リスト”からピックアップするのも有効で、たとえば筆者が先日知り合ったとても柔和な女性は中学時代の部活動の怖い先輩と同じ苗字だったため、そのギャップで一発で名前を覚えられました。
人の顔と名前をどのように覚えるのかは、連想力、妄想力しだいともいえるかもしれません。
何度も名前を反復する
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「何度も名前を口にしてインプット」(59歳女性/主婦)
「メモに名前を書いて、会うたびに見るようにすると記憶に残ります」(35歳男性/その他)
「特にコツというほどではないが、会ったあと必ずメールなど一回は連絡することで覚える」(75歳男性/会社経営・役員)
継続・反復は力なり。初対面の人物と話す際、できるだけ相手の名前を呼びかけるようにすれば自分の記憶に残りやすく、また“ネームコーリング効果”といって、相手に好印象を与える心理学的効果もあるといわれており、一石二鳥です。
また、シチュエーション的に相手の名前を口にする機会がなければ、対面している間、脳内で名前を連呼。その後、すかさずスマホに入力しておけば名前を忘れることはないでしょう。
その他、こんな方法も…
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「心の中であだ名を付ける」(55歳女性/その他)
「コツはない。その人を大事に思うこと」(57歳男性/その他)
「その人に興味を持って観察することに尽きる」(42歳男性/その他)
今回のアンケートでは、「特にコツはない」との回答もかなり多く寄せられました。もちろん、記憶力に優れているのもあるかと思いますが、人の顔と名前を覚えるのが得意な人というのは、相手に関心があって無意識のうちに特徴を見つけ出したり、相手に親近感をもつことで自然と顔と名前がインプットされたりする傾向があるのかもしれません。
相手の顔と名前と覚えることは、人間関係の第一歩。苦手意識のある人は、今回ご紹介したコメントをぜひご参考にしてみてくださいね。

成人までの人生を受験勉強にささげた結果、東京大学文学部卒業。その後なぜか弁護士になりたくて司法試験に挑戦するも、合格に至らないまま撤退。紆余曲折の末、2010年よりフリーライターの看板を掲げています。