子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア

褒められてるのにモヤモヤ!? 知っておきたい「褒め方のコツ」を調査

同僚や友人・家族と良好な関係をつくるには、素敵だなと思ったことを素直に「褒める」コミュニケーションがとっても大事! ですが、時には言い方次第で「それって褒めてるの?」とモヤモヤさせてしまうこともあります。せっかくの好意的な気持ちが、マイナスな印象になってしまっては残念ですよね……。

そこで今回『kufura』では、「おそらく褒められているのにモヤモヤした経験がある」と答えた20~50代の男女100人にアンケート調査を実施。「どんな時にモヤモヤしたのか」、「他人をモヤモヤさせないためにはどう褒めたらいいか」を教えてもらいました。

「褒められているのにモヤモヤした」のはこんな時!

null

アンケートでは、たくさんの「おそらく褒められているのにモヤモヤした」経験が寄せられました。褒めるポイントや言い方によって、「もしかしたら皮肉なの?」「お世辞では……?」と感じることも多いようです。

良い意味?それとも皮肉?「ワードセンスがイマイチ」なケース

「ウケを狙って言ったことに対して『普通にウケた』と言われた。『普通に』の意味がよくわからず、本当におもしろかったのかモヤモヤした」(57歳女性/学生・フリーター)

「『キレイになったね』と言われると、前はそうでもなかったのかとモヤっとする」(48歳女性/研究・開発)

「宅配便の宛名を書いていたら、先輩に『綺麗な字も書けるんだね!』と言われた。普段雑に書いている字は汚いと思われていたんだなと感じた」(42歳女性/デザイン関係)

「上司から『仕事がとてもスムーズ。使いやすい人材で助かっている』と言われたとき。何でもかんでも言うことを聞く、上司にとっては都合の良い駒扱いされているのかと微妙に感じた」(34歳女性/その他)

褒めているのか、けなしているのか分からない“微妙な言葉”にモヤモヤ。こういう言葉って、言った側には他意がなかったとしても、ずっと忘れられないんですよね……。

ポジティブな意味で言ってるの?「若さ」への言及

「よく『若い』と言われますが、落ち着きがなく見えているのかもと思ってしまいます」55歳男性/総務・人事・事務)

「童顔だと言われるけど、良いことなのかそうでないのか、どうなんだろう……」29歳女性/その他)

「友人宅で友人の子に20歳も若く言われた。友人も『本当に若くて可愛い』と言ったが、自分ではそんなに若く見えないし別に可愛くもないからなんかモヤモヤ」50歳女性/主婦)

「若く見られる」ことをポジティブに捉える人もいる一方で、「若さ」を未熟さと考えてモヤモヤしてしまう人も。筆者も、経験不足だと思われたくなくて、年齢逆サバ読みで伝えたことがあります……。

ルッキズムになるかも…「容姿(見た目)」への言及

「『がっちりしてガタイがいいね』と、太っていることを揶揄される」(44歳男性/営業・販売)

「友人に、背が低くて可愛いと言われたが、身長のコンプレックスがあり自分的には納得していないのでモヤモヤした」(34歳女性/総務・人事・事務)

「病院の看護師さんから『鼻が高くてかっこいいね』と言われたが、『鼻がでかい』と思われているような気がしてしまった」(58歳男性/その他)

「職場の女性に『痩せていて羨ましい』と言われたが、気にしているので嫌だった」(40歳女性/公務員)

以前は「容姿を褒める」ような会話も今より一般的だったので、挨拶がわりについ口に出してしまうという人も多いかもしれません。しかし、相手がそれを良いことと思っているか、気にしているかはわかりませんよね。

「家庭環境・ライフスタイル」に関すること

「ジム仲間に『専業主婦でいいね』と言われたが、『まだまだ働く世代じゃないの?』と言われている気がした」(51歳女性/主婦)

「かつて職場の同僚から『独身は気楽でいいよね』と言われた」(55歳男性/コンピュータ関連)

「友達に『家が貧乏なのに頑張っているね』と言われると辛い」(39歳男性/その他)

家庭環境やライフスタイルは十人十色で、独身にも既婚者にも、働いている人にも主婦にも、それぞれの大変さがあります。幸せそうに見える人でも、もしかしたら表に見せない悩みがあるかも……という想像力を忘れないようにしたいですね。

「性格」についての褒め言葉

「会社の同僚に『天然で可愛いよね』と言われたが、ドジってこと?」(29歳女性/学生・フリーター)

「『変わっていて面白いね』って言われたけど、『変わっている』のは褒められているのか謎」(43歳女性/その他)

「『真面目で誠実』と言われたが、内心そうでもないので負担に感じた」(45歳男性/その他)

その人の内面に関わる「性格」。「個性的」「天然」「優しい」「真面目」……どの言葉も、受け取る人によって、良い意味にも悪い意味にもとられてしまう可能性があるようです。なかには「言われたイメージに応えなければと頑張ってしまう」という人も。

その他、こんな褒め方も要注意!

「職場の同僚に『頑張っているね』と言われるが、普通。結果には満足できていない」(44歳男性/その他)

「趣味で昆虫を育てている。ブログ記事にコメントでやたらと褒めてくる人がいるが、昆虫をもらおうとしているとか、なにか意図があるのではないかと勘繰ってしまう」(53歳男性/研究・開発)

「『新しい靴買ったんだ、いいね似合ってるよ。今日はデートなのかな』と職場の人に言われた時。違うし仮にそうだとしても放っておいてほしい」(32歳女性/その他)

自分では納得していないことや、過剰な褒め言葉、さらにはセクハラな発言まで……。本人は褒めているのかもしれないけど、やめてほしい気持ち、よくわかります。

同じ言葉でも、言い方や関係性によって受け取られ方が変わるという場合もありそうですね。

モヤモヤさせないために!自分が「褒める」なら、どんなことに気を付ける?

null

それでは、ここからが本題!

ここまでさまざまな「モヤモヤしたケース」を見てきたので、「褒めるのが不安になった」という人もいるかもしれませんが、お互いが嬉しくなるような褒め言葉はむしろ積極的に言っていきたいですよね。

そこで、「モヤモヤした経験」を踏まえた「相手を不安にさせない褒め方のコツ」について考えていきましょう。みんなが気をつけていることを教えてもらいました。

「外見のことは触れない、誰が見ても良い事だけ褒めるようにする」40歳女性/公務員)

「経済格差があるので、家の話はしない」39歳男性/その他)

「社交辞令を言わない。褒めるというより、感謝の気持ちを言う」56歳男性/その他)

「『〜だからいいね』と理由まで言うと、相手も嫌な気がしないと思う」51歳女性/主婦)

「良いところは、すぐに具体的に褒める。誰でも言えそうなわざとらしい褒め方をしない」53歳女性/その他)

「ダブルミーニングにならないように、いろいろ頭の中でシミュレーションする」59歳女性/その他)

「外見のことや家庭のことは触れず、タイミングよく、具体的に言うこと」、「社交辞令ではなく本音で言うこと」、「褒め言葉ではなく、やったことに対する感謝を伝えるようにすること」などさまざまな注意点が集まりました。

 

内容や言葉の選び方にはしっかり配慮しつつ、より相手が嬉しくなるような褒め言葉を、ぜひ積極的に&正直に伝えていきましょう! きっと、相手との関係がより良いものになるはずです。

佐藤春華
佐藤春華

ライター・編集。1990年青森県弘前市生まれ。編集アルバイト経験を経て『ぷっちぐみ』、『小学一年生』、『ようちえん』、『めばえ』(小学館)など幼児・学年誌の編集執筆やイベント運営を担当。『ねとらぼ』『アリシー』などWEB媒体でのコラムや調査記事、業界誌でのインタビュー記事、SNSのオウンドメディア運営なども行っている。結婚を機に高知県へ移住し、旦那と黒猫との3人暮らし。かわいいものと美味しいものに目がない。

pin はてなブックマーク facebook Twitter LINE
大特集・連載
大特集・連載