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【夫に聞いた】妻が妊娠中の「飲み会」どうしてる?男には男の事情?参加しない派の理由

酒をくみかわして本音を言い合ったり、親睦を深めたり。外向的な人にとって“飲み会”は楽しい時間です。とはいえ、人生の中には、“飲み会”の優先度を下げ、別のコミュニケーション方法へのシフトを迫られる時期もあります。特に、女性の妊娠期・授乳期は、“飲み会”との距離が一気に広がる時期です。

『kufura』編集部は、子どもがいる男女163人(男性80人・女性83人)に「妻が妊娠中の夫の“飲み会”」についてのアンケートを実施しました。

【妻に聞いた】編に続く今回は、男性の声をご紹介します。

妻の声はこちら→【妻に聞いた】「妊娠中の夫の飲み会」許せる?許せない? これだけは気づいて欲しいこと

妊娠期の妻を持つ男性と「飲み会」の距離感はいかに?

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【妻に聞いた】編のアンケートでは、妻の妊娠中の夫の飲み会に対して「頻繁に行かなければいい」「妊娠後期や体調が安定しない時期は避けてほしい」「飲酒を我慢している妻への配慮は必要」など、さまざまな声がありました。

今回は、子どもがいる男性からの「妻が妊娠中の夫の飲み会」に対する意見をご紹介します。

まず、妊娠中の飲み会についてどう思うか、3つの選択肢を設けて質問してみました。

【妻が妊娠中の“飲み会”どう思う?(男性回答)】

良いと思う・・・17人(21.3%)
良くないと思う・・・30人(37.5%)
どちらでもない・・・33人(41.2%)

今回のアンケートでは「良くないと思う」と「どちらでもない」の割合が拮抗しており、「良くないと思う」の割合は女性(25.1%)よりも高くなっています。

続いて「良いと思う」「良くないと思う」「どちらでもない」と回答した理由についてご紹介します。

妊娠中の飲み会「良いと思う」と回答した理由は?

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妊娠中の飲み会について「良いと思う」と回答した理由については、以下のような理由が寄せられました。

(1)飲み会は仕事の延長

「仕事の延長線上でもあるので」(41歳・研究・開発/子12歳)

「付き合いで断れない場合もあるから」(46歳・研究・開発/子17歳・14歳)

「付き合いがあるので仕方ない部分もあると思う」(41歳・その他/子7カ月)

「それぞれの役割があるから」(59歳・研究・開発/子24歳・21歳・10歳)

(2)ストレス発散になる

「ストレス発散のため」(36歳・総務・人事・事務/子7歳)

「たまにはストレス発散のために飲み会は良いと思います」(57歳・技術職/子24歳・18歳)

(3)妻が納得していればいい

「家庭ごとに決まりごとがあるだろうから、お互いが話し合い納得しているのであれば、良いと思うから」(50歳・営業・販売/子10歳)

「子どもが生まれた後なら妻も大変なので飲みに行くのは気が引けるが、妊娠中なら別にいいと思う」(52歳・営業・販売/子17歳・13歳)

日本の職場における“飲み会”には、さまざまな役割が期待されています。上司と部下との親睦を深めたり、人脈を広げたり、気心の知れた同期とリフレッシュしたり。特に、仕事後の飲み会では多少の“公私混同”が許される、貴重な場だと考える人もいます。

「良いと思う」を選択した背景には「職場で“飲み会”がどれほど重要か」「夫がどれほど飲み会を必要しているか」というポイントも影響しているようです。

「良くも悪くもない」と回答した人が、思っていること

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続いて「どちらでもない」と回答した人の声です。

「付き合いもある」(30歳・総務・人事・事務/子1歳)

「妻には悪いと思うが、どちらもバランスよくやりたい」(35歳・その他/子4歳)

「妻と話し合い、同意が得られていれば良いと思う。妻の調子が悪ければ、飲み会をすぐにキャンセルすれば良い」(44歳・その他/子15歳・12歳)

「しょっちゅう飲み歩くのは良くないと思う。気晴らし程度にたまに飲みに行くのは問題ないと思う」(49歳・営業・販売/子16歳・14歳・11歳)

「自分の場合、全て仕事の延長的なケースだったので、おつきあいも大事かと」(56歳・総務・人事・事務/子11歳・7歳)

「ガチガチの制約はマイナスなので、その会の必要性を鑑みて、決断すべきことと思います」(57歳・その他/子29歳・24歳)

「それぞれの夫婦の考え方があり、他人が干渉する事柄でないし、我が家で言えば、そのようなことでいざこざになったことはない」(57歳・会社経営・役員/子28歳・25歳)

「どちらでもない」の回答者は、「良いと思う」と回答するのは忍びない「仕方ない派」が多い印象を受けました。「仕方ない」「付き合いも大事」「たまになら」という言葉が目立ちます。

妻の妊娠中の飲み会「良くないと思う」と考える男性の声

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妻の妊娠中の飲み会についてネガティブな意見を持っている男性の声です。その背景には、3つの理由がありました。

(1)妊娠後期・安定期前の「万が一」に備えたい

「妻に万が一があったとき、自分がそばで守ってあげないといけない。それは旦那として男としての使命だと思います」(33歳・その他/子2歳)

「妻の身体にいつどんな異変があるか分からないのでできるだけ側に居る方が良い」(43歳・その他/子5歳・2歳)

「戦力にならなくなる」(30歳・営業・販売/子4歳)

「何かあった時に車の運転できないので」(53歳・公務員/子12歳)

(2)妻の立場を配慮して

「妻の妊娠は夫の妊娠だから」(39歳・その他/子11歳・9歳・4歳)

「妻はアルコール好きなので、申し訳なくなる。妻側の方が圧倒的に負担がでかいのに自分だけ発散するとか無理。仮に行ったとしても妻のことがチラついて楽しくないです」(45歳・その他/子2歳)

「妊娠中は母親は情緒不安定になりやすいので、そばにいて支えてあげるのがベストだと思うから」(53歳・研究・開発/子25歳・22歳・20歳)

「妻は飲み会に行けないから」(43歳・金融関係/子8歳・4歳)

(3)「飲み会ありき」の職場ではない

「そもそもコロナ禍以降、飲み会の機会が激減したし、奥さんが妊娠している若手を誘うのは気をつかう。3月は産休前の社員のランチ送別会をした。夜の飲み会ありきの職場の人間関係は古いのかもしれない」(43歳・営業・販売/子5歳)

「お付き合いと営業的なものはあるのでしょうけど、仕事の飲み会はイマドキではないですよね」(50歳・その他/子12歳・10歳・9歳)

女性からは妊娠後期や体調が不安定なときの夫の飲み会に対してネガティブな声がありました。男性サイドからも“もしも”の事態への備えや、妻のストレスを配慮する声が寄せられています。

飲み会の相手は、旧友や地域の友人などさまざまなケースが想定されますが、特に職場での“飲み会ありき”の人間関係構築に対して疑問の声もありました。

 

以上、妻の妊娠時の夫の“飲み会”についてのさまざまな声をご紹介しました。

妊娠期を終えたら、今度は長い期間にわたる育児期が到来します。飲み会が苦手な男女がいれば、飲み会が大好きな男女もいます。

くれぐれも妊娠中の飲み会を巡る夫婦関係の禍根を残すことは避けたいものですが、“エンドレスの我慢状態”は、互いのストレス源になることもあるでしょう。

個々の事情や最新の状況を踏まえながら、夫婦で話し合って“飲み会”との付き合い方を少しずつ変えていけるといいですね。

北川和子
北川和子

自治体HP、プレスリリース、コラム、広告制作などWEBを中心に幅広いジャンルで執筆中。『kufura』では夫婦・親子のアンケート記事やビジネスマナーの取材記事を担当している。3児の母で、子ども乗せ自転車の累計走行距離は約2万キロ。地域の末端から家族と社会について日々考察を重ねている。

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