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【夫編】こっそり「離婚」を考えた既婚男性に聞いた!現在も夫婦関係が続いている4つの理由

「結婚したまえ、君は後悔するだろう。結婚しないでいたまえ、君は後悔するだろう」。これは、19世紀のデンマークの思想家の言葉。

既婚・未婚どちらの選択肢を選んでも、後悔が目の前に立ちはだかったり、後ろから追いかけてきたり、空から降ってきたりして、もう別の生き方に思いを馳せる日もあるかもしれません。

『kufura』編集部が268人の既婚男性にアンケート調査を実施したところ、これまで“こっそり”離婚を考えたことがある人は104人。38.9%の男性に一瞬でも離婚を考えた経験がありました。

“別れる”という境地まで心のメーターが振り切れたことがあるけれど、現在も婚姻関係を続けている理由とは?

離婚を考えたきっかけは「価値観」「生活感覚」「金銭感覚」「夫婦げんか」…etc.

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一瞬でも離婚という文字が脳裏に浮かんだ理由には、以下のようなものがありました。

「価値観の違い」(43歳・その他)

「結婚後のビジョンの共有を図ったはずだが、いざその場になると覆さなければならなくなり。夫婦間の認識にずれが生じた。ならば、離婚しかないのかと腹をくくった時があった」(53歳・公務員)

「けんかをするたびに考えている」(43歳・その他)

「小遣いが少ないのがたえられないから」(49歳・その他)

「あまりに妻のイライラがひどいから」(41歳・金融関係)

価値観の違い、けんか、金銭感覚、自分の浮気心など、よく聞くような理由がズラリと並んでいます。

ところが、今回の回答者はまだ誰1人離婚に至っていません。

その理由にはさまざまなものがありました。

離婚しなかった理由1:一時の「激情」だと気づいたから

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「真面目に考えれば 離婚に至るほどの内容ではなかったと気づいた」(56歳・金融関係)

「離婚するまでのものではないと考え直した」(52歳・総務・人事・事務)

「離婚する労力がしんどい」(41歳・金融関係)

「お互い反省した」(53歳・その他)

「一晩寝たらバカらしくなった」(58歳・その他)

「誰と結婚しても腹が立ったりすることはあると思うから」(53歳・営業・販売)

皆さんから最も多く寄せられたのはこのような回答でした。頭に血がのぼった瞬間には離婚をイメージしてみるものの、多くの場合は時とともに怒りが冷却していくようです。

離婚しなかった理由2:「メリット」と「デメリット」を天秤にかけて

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「離婚後の生活変化を想定」(45歳・金融関係)

「一人の寂しさに耐えられなそうだから」(41歳・コンピュータ関連技術職)

「それでも一緒にいることの恩恵が素晴らしい」(57歳・会社経営・役員)

「離婚する労力がしんどい」(41歳・金融関係)

「離婚後の生活変化を想定」(45歳・金融関係)

結婚生活にいっとき強い不満を覚えても、別れた後のアレコレを考えると「そこまでして別れなくていいや」と離婚熱はしぼんでいってしまう模様。実際、離婚には多大なエネルギーを要します。よほどのことがない限り、いつもと同じような生活を送るほうが“無難”だと考える人は多いのかもしれません。

離婚しなかった理由3:子どものためを思って

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「子どもがいるから。自分の両親も離婚したから、自分の子どもに同じ思いをさせたくなかったから」(55歳・その他)

「子どもたちのことを考えるとなかなできないから」(47歳・総務・人事・事務)

「子どもがかわいそうだから」(31歳・その他)

「子はかすがい」という言葉があります。世間ではポジティブな意味でとらえられていますが、“かすがい”とは木と木をつなぐ特殊な形の釘のこと。夫婦が別々に暮らす日のことを思うと身がちぎれるような痛みをもたらすこともあるようです。

子どものことを思って、今ある問題に目をつむったり、話し合ったりしてつながり続ける夫婦は少なくありません。

離婚しなかった理由4:妻のことが好き

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「子どもがいるし、妻のことは好きだから」(30歳・営業・販売)

「やっぱり愛してる」(58歳・公務員)

「やっぱり妻に良い所が多いので」(48歳・コンピュータ関連技術職)

「一緒に居ると楽しいので」(53歳・その他)

妻への怒りを感じても、その後自然と「愛してる」「好き」「一緒にいたい」の感情が戻ってくることを確信している人たちの回答にはすがすがしさがありました。

今は結婚生活を続けているけれど…中には深刻な回答も

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今回の回答者のほとんどは結婚生活の継続を望んでいましたが、中には繊細で今にも壊れそうな夫婦関係をうかがわせるケースもありました。

「正社員+副業アルバイト2つやって家事の8割を自分がやっても、不愉快そうに対応してくる。子どもが小学校中学校高校と、微妙な思春期にあるから離婚していない」(49歳・その他)

「好きな人ができた。むこうも結婚してるし一緒にはなれないと思い離婚しなかった」(44歳・男性・その他)

「(妻とは別の)彼女が好き。離婚準備している」(46歳・企画・マーケティング)

「妻の金遣いが荒すぎる。嘘ばかりつく。別れてくれなかった」(58歳・営業・販売)

「性格の悪さにうんざりしている。子育てが済んでから離婚するつもり」(54歳・営業・販売)

少数ではあるものの、夫サイドから離婚の機会をうかがっているような回答もありました。

 

以上、今回は一瞬でも離婚を考えたことがる既婚男性にその事情をうかがいました。

長く一緒に暮らしていれば、何度か離婚を思い浮かべることがあるのは、珍しいことではありません。しかし、ほとんどの場合、その思いは実現しないまま霧のように消えたり、心の中に隠されたりしているようです。

次回は、妻側の回答をお届けします!

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