今回は、小学校3年~中学校3年の子どもがいる女性67名に、親目線で「やってみてよかった」と感じた自由研究の内容についてうかがいました。
子どもの「好き!」に寄り添いながら、子どもが積極的に取り組んだ成功例をご紹介します。
昆虫、魚、鳥…対象に愛情がわく「生き物の観察」
null自由研究の中でも王道なのが、生き物の観察。様々な生き物がテーマとしてあがっています。
「小学1年のとき、家で飼っている猫を観察して、猫の目の大きさが変わることについて調べてまとめた。大好きなペットについて研究したので子どももはりきって観察していた」(47歳・主婦)
「カエルをタマゴから入手して、オタマジャクシからカエルまで成長させた」(49歳・主婦)
「カブトムシを卵→幼虫→成虫になるまでを観察してまとめた」(31歳・主婦)
「アジの解剖をして内臓のつくりを勉強したこと」(49歳・技術職)
生き物を観察して記録することで「命の大切さを学べた」といった声が聞かれます。食用の魚や身近な鳥を観察した家庭もありました。生き物が好きな子どもにとって、楽しい研究になるのではないでしょうか。
じっくり観察したい子どもには…「植物の観察」
null「朝顔の観察。まいにち、水やりをして、熱心に絵を描いていた」(28歳・金融関係)
「いろいろな植物の種や実を集めて、自由研究に。その後、自然と草木に目がいくようになったみたいです」(45歳・主婦)
「ドライフラワーを作る研究。親が手伝うことがほとんどなく済んだ」(26歳・金融関係)
植物のゆっくりとした成長を毎日観察できるのは、夏休みの醍醐味ではないでしょうか。
自由研究とは別に、朝顔やプチトマトの観察日記の宿題が課せられる学校もあるようです。
気分は博士!「理科の実験や自然科学」
null「小学5年のとき、布の色と乾き方の関係を調べて、学年の代表に選ばれたのでよかった」(44歳・その他)
「小学4年生の時、地域イベントでプラネタリウムを観に行ったのを機に、子どもが自由研究で自ら星座の事について調べるようになった。普段は勉強嫌いの子なのですが、自ら興味をもって自由研究に取り組んでいたので良かった」(32歳・主婦)
「JAXAの子ども向けツアーに行き、写真を交えつつ、宇宙についてまとめさせた。宇宙服を着て活動したので、その写真が好評だった」(45歳・主婦)
身の回りで不思議に思ったことを自ら調べて知識を掘り下げることで、興味の幅が広がりそうですね。
社会の仕組みが見えてくる!「社会科の調査学習」
null「小学2年のとき、仕事のインタビューをした」(37歳・主婦)
「歴史の年表づくり。自然と覚えられてよかった」(39歳・主婦)
「新聞のスクラップをすることで、新聞を読むようになった」(41歳・主婦)
「小3のとき、子どもの好きな地元の歴史を調べたこと」(47歳・主婦)
「2年生のとき、ノートに各国の国旗を折り紙でつくったこと」(39歳・主婦)
小学生には、戦国武将好きや国旗マニアの子など、誰にも負けない得意分野を持つ子がいます。今はまだ興味の幅が狭くても、調べていくうちに、社会の制度や仕組みなど、様々なことに関心が広がっていくきっかけとなるかもしれません。
作ることに喜びを覚える「工作」
null「小学校2年のとき、作った、段ボールのガチャガチャは今でも遊んでます。他の小さい子どもも遊んでくれてるから嬉しいみたい」(38歳・主婦)
「小学2年生のとき、輪ゴムが飛ぶ仕組みを作り、戦車を作った」(50歳・主婦)
「小学3年のときに縫い物をした。簡単なものだったが興味を持ち始めたのでよかった」(37歳・主婦)
「手縫いでポケットティッシュケースを作らせた。それ以降、いろいろ手作りするようになり、家で静かにすごしてくれるようになったのでよかった」(43歳・主婦)
筆者の小4の子どもも、3年前に作ったピカピカの泥団子を今でも大切に持っています。なんでも簡単に買えるからこそ、心を込めて作ったものに愛着がわきそうですね。学校によっては、「工作は低学年まで」といった、ルールを設けるところも見受けられます。
以上、親が「やってよかった」と感じた自由研究をご紹介しました。
子どもが“やらされている”勉強と、“自ら取り組む”勉強では、習熟度も違うはず。子どもの目がキラキラと輝きだしたとき、「よかったな」と感じる方が多いようです。自由研究を通じて、子どもが楽しむことができたら大成功といえるのではないでしょうか。