不眠大国日本、夏はさらに睡眠時間が短くなる!?
null2024年7月1日に開催された伊藤園主催の「氷水出し緑茶と睡眠に関するメディアセミナー」で、日本睡眠学会指導医の白濱龍太郎先生は、夏の睡眠不足について言及しました。
日本人の1日の睡眠時間はOECD諸国(ヨーロッパ諸国を中心に日本やアメリカを含め、38カ国の先進国が加盟する国際機関)で最低の7時間22分。もともと睡眠時間が短い日本人ですが、夏は日照時間の延長や高温・多湿な環境により、冬場と比べて10〜40分ほど、睡眠時間が短くなるそうです。
さらに注意すべきは寝る前のスマホ!
「人間の睡眠をコントロールするホルモンである“メラトニン”には、睡眠の質を高める効果があります。メラトニンは光の影響を受けやすいため、スマホ、パソコン、テレビなどの光を寝る前にたくさん浴びると、メラトニンの分泌を抑制してしまい、入眠しにくくなります。
就寝前はスマホなどデジタル機器を見るのは避け、副交感神経を優位にする腹式呼吸やストレッチ、リラックス作用のあるテアニンやGABAを摂るのがおすすめです」(白濱先生)
この「テアニン」こそ、緑茶葉特有のアミノ酸成分。テアニンは、摂取後30分以降からリラックス状態の時に発せられるアルファ波が強く検出されるようになり、脳の興奮を抑え、神経を沈静化する働きが明らかになっています。なかでも国産の日本茶に多く含まれているそう。
つまり寝る前に緑茶を飲むとリラックスして眠りやすくなるのですね! でも、緑茶ってカフェインも入っていますよね。眠りを妨げないのでしょうか?
ぐっすり眠れる!「氷水出し緑茶」でテアニンを摂ろう
nullそこで“お茶博士”として、お茶の健康効果を伝える大妻女子大学名誉教授の大森正司先生が推奨しているのが、「氷水出し緑茶」なんです。
まず、温度と緑茶成分の溶け出し方の関係について見てみましょう。
・アミノ酸(旨味)・・・湯の温度の高低に関係なく溶け出す
・カテキン(渋味)・・・湯の温度が高くなるにつれて溶け出す
・カフェイン(苦味)・・・湯の温度が高くなるにつれて溶け出す
緑茶に含まれるカテキンとカフェインは高温で溶け出てきます。つまり低い温度でも溶け出るのはアミノ酸だけ。氷水で緑茶をいれると、カフェインやカテキンを抑え、アミノ酸が多く溶け出たお茶を作ることができるのです。お茶に含まれるアミノ酸の半分以上がテアニンのため、氷水出し緑茶は就寝前に飲むのにぴったり。
さらに旨味成分であるアミノ酸が相対的に多く溶け出ているので、カテキンやカフェインによる渋味や苦味はほとんどありません。
それでは、早速「氷水出し緑茶」を作ってみましょう!
甘味&旨味たっぷり!「氷水出し緑茶」の作り方
null(1)急須に緑茶葉をティースプーン2さじ(約4g)入れる
(2)氷を2〜3個入れ、水90〜100mlを注ぐ
(3)ふたをして5分ほど待つ
(4)軽く振ってから、湯呑みやコップに注いで飲む
目にも涼やかな緑茶を口に含んだ瞬間、甘くてまろやかなおだしのような味わいが。ひんやりと喉ごしもよく、冷たくさわやかな緑茶が疲れた身体にスーッと染み込んでいきます(この日も暑い日でした)。
さらに、氷水出し緑茶を飲んだ後、比較用に同量の茶葉を90℃以上の湯で1分抽出した緑茶を飲んでビックリ!
こちらが普段よく飲んでいる温かい緑茶なのですが、氷水出し緑茶があまりにまろやかで甘くておいしかったので、私は苦味を強く感じました。
緑茶をいれる温度によってこんなにも味わいが変わり、抽出できる成分も異なるなんて……知らなかった!
ちなみに大森先生いわく、夏の常温の水は10℃近くあるため、氷を入れずに作るとカテキンなど他の成分も溶け出てしまうそう。なのでやはり氷を入れるのは必須!
氷水出し緑茶は1晩置いてもおいしいので、多めに作っておいて、残った分は翌日飲んでもよいとのこと。
冬は氷水出し緑茶を作って、電子レンジで温めて飲めば、成分は変わらないそうです。また、茶葉ではなく、ティーバッグで作ってもOK。カフェインが少なく、甘味が強いので子ども用にもおすすめです。
さらにこんな便利なアイテムも!
こちらのボトルは伊藤園の過去の景品で、ボトルのふたの中にステンレスの茶こしがついていて、茶葉を使った水出しが簡単にできるんです。最近は急須がない家庭も増えてきましたが、これ1本あれば茶葉を気軽に楽しめますね。
現在開催中の「絶対もらえるキャンペーン」では、「理想の急須2024」を開催中。その中で、結露しにくい茶こし付きの「理想のマイボトル」もプレゼントしているので、気になるかたはHPをチェックしてみてください(2025年2月28日まで。景品は変わる可能性があります)
また、東京・新橋にある「お〜いお茶ミュージアム」では、8月より「夏におすすめ!冷たいお茶のいれ方体験」(約1時間)を行う予定も。ぜひ家族みんなで夏のお出かけにもどうぞ!
これでぐっすり!「夏の快眠ルーティン」を毎日の習慣に
nullさらに、前述の白濱先生が推奨するのが15分で行える「夏の快眠ルーティン」。就寝前に決まった行動を続けていると、脳が睡眠の合図を認識して、眠るスイッチが入るため、寝つきが良くなるそうです。
【夏の快眠ルーティン】
(1)氷水出し緑茶をいれ、5分待つ
(2)待っている間に、5分間のストレッチを行う
腹式呼吸1分、首筋のストレッチ1分、肩甲骨のストレッチ1分、腰回りのストレッチ1分、筋肉を緩めるストレッチ1分の計5分のストレッチを行います。
(3)氷水出し緑茶を飲む
(4)トイレに行ってから、電気を消して布団に入る
こちらのルーティンは、入浴してから就寝15分前にスタートさせ、デジタルデバイス断ちをするのがポイント。ストレッチで副交感神経を優位にして、氷水出し緑茶でテアニンを摂ってリラックスした状態で、穏やかな気持ちで入眠しましょう。
このアナログルーティンは毎日続けることで、より入眠しやすく、睡眠の質が向上するそうです。ぜひ夏の夜の新習慣にしてみてください。
取材協力/伊藤園