女性の薄毛・抜け毛の原因って?
「女性は年齢を重ねるに従って、卵巣から分泌されるエストロゲンというホルモンが減少します。このエストロゲンには、髪の毛が伸び続けていられるよう保つ作用がありますが、エストロゲンの低下によって毛が細くなり、髪の毛が長く太く伸びるまで待てず抜け落ちてしまうということから、薄毛や抜け毛が起こると言われています。
また加齢により女性ホルモンが減ることで、女性にも分泌されている男性ホルモンとのバランスが乱れます。こうなると、女性男性型脱毛症(FAGA)と呼ばれる頭頂部の薄毛を引き起こすこともあります」
薄毛や抜け毛の原因は、こうしたホルモンの影響が大きいようです。
薄毛・抜け毛の予防法
では、こういった問題は避けられないのでしょうか?
「女性であれば誰しもが通らなければならない道ではありますが、それを遅らせる方法はいくつか考えられます」
堀内医師によると、予防として以下の対策に効果が期待できるとのことです。
(1)帽子をかぶる
頭皮に紫外線を浴びることは薄毛を招く原因となりえるとのことです。選ぶ帽子は大きめのものを、また日傘なども効果的でしょう。
(2)毛染めを頻回にしない
髪染めも頭皮にいいものではありません。染める頻度を考えて行うようにしたいところです。
(3)頭皮マッサージを行う
頭皮マッサージは頭皮の血流をよくする効果があります。ただし強いマッサージは逆効果ですので、気持ちいいと思える範囲で行ってください。
(4)睡眠をきちんととる
(5)過度な飲酒を避ける
(6)軽度の運動をする
(7)タバコを吸わない
(8)良質な栄養素を摂取する
(4)~(8)については、日常生活から気をつけておきたいところ。基本的な生活習慣を見直し、健康的な日々を過ごすことが薄毛や抜け毛の予防にも繋がるということですね。
加齢による薄毛や抜け毛の悩みは、人によっては30代でもホルモンの低下により症状がでてくる場合も。また、加齢以外の原因が考えられることもありますので、気になった方は一度医療機関などで相談してみるといいでしょう。
【取材協力】
堀内祐紀・・・『秋葉原スキンクリニック』院長。平成13年東京女子医科大学医学部医学科卒業。都内皮膚科・美容クリニック勤務を経て平成19年に同院を開設。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。