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知っておきたい日本のお薬事情…私たちの安全を守るしくみって?

子どもを持つと、お世話になる回数が多くなるのが「お薬」。家族も自分も当たり前のように利用している処方薬ですが、“品切れ”や“薬不足”で困るというニュースは、国内では聞こえてきません。それはなぜでしょうか?

病院や調剤薬局で何気なく手にしている薬が、どのように管理され流通しているのか。あまり知られていない、でも身近だからこそ知っておきたい“お薬事情”をお伝えします。

いつもお世話になっている「お薬」はどこからやってくる?

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「子どもが熱を出した・発疹が出た」「忙しすぎて胃が痛い」など、病院やお薬にお世話になる頻度が高いというワーキングママは多いですよね。

特に乳児や幼児を抱えているママにとって、お薬は身近な存在ではないでしょうか。

いつも頼りになるお薬ですが、お薬はいったいどこから、どのようにして私たちの手元にやってくるのか知っていますか?

海外においては偽薬が出回るなど、心配になるニュースも飛び込んできている昨今。お薬の安全についてのしくみを知って、子どもや私たちの健康を、自分たちでも守るという意識を深めましょう。

日本のお薬は管理も流通も一貫している!

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例えば大流行したインフルエンザ。想定外の流行が起きても「お薬が不足していて処方してもらえなかった」なんていうニュースが耳に入ることはありませんよね。

それはいったいなぜでしょう?

そこには医薬品を取り扱う卸企業の連携と、そこで働く方々の尽力があってこそでした。

日本独特の連携体制

一般的に、海外では医薬品は食品や衣料品などと同じ流通システムが用いられています。しかし、日本においては、医師の処方や指示で使用される医薬品の受注や管理、流通までを一貫して“医薬品の卸企業”が担っています。

こうした管理体制によって、「どの病院でどのような症状の患者さんがどのようなお薬を必要としているか」ということを把握し、素早くお薬を届けることができるのです。

また、全国の医薬品卸企業は独自のネットワークを築き、企業を越えた連携をとっています。特定の病気がある地方で流行しても、すぐに各地方の医薬品卸企業が連携してお薬が不足しないように供給することができているのです。

災害のときでも…

災害が起きて、一時的に流通がストップしてしまうときも、医薬品の供給は即時に動く体制づくりができています。先の東日本大震災のとき、あらゆる人が混乱の中にあったことは記憶に新しいと思います。

そんな中、販売担当者さんをはじめ、多くの医薬品卸企業で働く方々が、自ら病院に足を運び必要な医薬品を届けたそうです。車が使えない被災地では、数時間かけて徒歩で向かった方も。

どの医薬品が不足しているのかを把握し、医薬品を不足させまいとする努力や想い……。そこには、被災地ではない地方のネットワークによって、無事被災地に供給されたものも多くあったそうです。

このように、日本では災害時でも、「どこで、どんな医療物資が不足しているか」を把握して供給してくれる日本全国の卸企業のネットワークが活用されているのです。

そこには活躍する女性の姿も

このような医薬品の受注や情報管理、流通の現場では、男性のみならず、今や多くの女性が活躍しています。

医薬品の販売担当、流通業務、薬剤管理など、その職種はさまざま。多くの女性たちが、私たちの手元に医薬品が届くまでに携わっているのです。

それぞれ職務は違っても、的確で迅速であることも求められる仕事という意識は共通。「自分が働いているその先に、困っている患者さんがいる」ということがやりがいにつながっているといいます。

このように活躍する女性たちの思いや努力があることは、日々働く私たち女性を勇気づけるだけでなく、より安心してお薬を手に取ることにつながりますね。

これからも安心して医薬品を受け取れるように

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「健康を守るための薬が安全なのは当たり前」と思っている私たちですが、その背景には卸企業とそこで働く方々の熱意と努力があります。

医薬品の偽造が世界で大きな問題を生みつつある中、日本でその不安がニュースとして取り上げられることが少ないのも、こうした一貫したしくみとそこで働く人がいるからということがうかがえます。

 

医薬品を受け取る私たちがこうした日本独自のしくみをしっかりと理解しておくことが、日本の医薬品や医療の安全性を守り、子どもたちの健康的な成長を守ることにつながるのではないでしょうか。

 

【提供】

エンサイス株式会社

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