きっかけは、もったいない精神!「ベビースターラーメン」誕生秘話
null今では国民的お菓子として定着していますが、もともとは即席めんの製造ラインで発生した“切れ端”を従業員がおやつとして食べていたものだそうです。
「創業者である故・松田由雄が、切れ端を“もったいない”と思い、従業員や近所の方々におすそ分けしていたところ、それが評判に。“こんなに人気があるなら、いっそのこと商品化しよう!”と考えたのが、商品誕生のきっかけです。とはいえ、お湯をいれて食べておいしい麺とそのまま食べておいしい麺は別。お菓子としておいしい麺を実現するために、味や食感、材料の配合、麺の太さ・長さなどを調整し、1959年に発売となりました」(諸岡さん)
その後も、時代に合わせて塩分量を下げたり、原材料を上質なものに変えたりと進化しているそう。例えば、2010年には、従来以上に食品の“本物らしさ”にこだわって、やや太めの丸い麺に変更。そして現在はさらに改良を加え、ベビースター特有のパリッポリッとした食感をより強調するため、少し麺を細くし、四角い麺になっているとのことです。
「ベビースターラーメン」トリビア
nullトリビア1:「ベビースターラーメン」の名前の由来
null1959年の発売時の商品名「ベビーラーメン」。そう、最初は商品名に“スター”はついていなかったのです!
「当初は“こども向けの小さいかけらのラーメン”と意味で『ベビーラーメン』でした。その後、子どもたちのおやつの中で一番になるように、という願いを込め、商品名に“スター”が加わり、『ベビースターラーメン』というお馴染みの名前になりました」(諸岡さん)
トリビア2:1袋分の麺をつなげた長さは約7m!
null「『ベビースターラーメン ミニ(チキン味)』の中には、約23gの麺が入っています。この麺を一本につなげると、その長さはおよそ7mです」(諸岡さん)
製造する際に長さを測って袋に入れているわけではなく、実際に測って判明した長さのようです。
トリビア3:1日の生産量は約200万袋
nullベビースターラーメンは三重県にある久居工場で製造されています。「久居工場では、『ベビースターラーメン ミニ(チキン)』(23g入り)を、1日あたりおよそ200万袋も作ることができます。200万袋とは、中身の重さにすると約46トン。袋を縦に並べると約280kmの長さで、宇宙に行けます」(諸岡さん)
ちなみに、麺を1本につなげた場合、その長さは約14,000km。日本から南極の昭和基地まで行けちゃうぐらいの長さの麺が、たった1日で製造されているんだとか。本当にすごいですね!
昨年登場!ベビースター新キャラクター「ホシオくん」って何者!?
null昨年、約30年キャラクターを務めた「ベイちゃん」が引退し、3代目ベビースターキャラクターとして「ホシオくん」が誕生しました。
「ホシオくん」のプロフィールは、
性別 男の子
性格 元気で活発。ちょっと目立ちたがり
特技 歌とダンス
星柄の洋服を好んで着て、ちょっとお調子者だけど憎めない元気な男の子です。
「初代キャラクターから2代目に変更したタイミングも約30年。そして昨年、約30年ぶりに“ベイちゃん”から“ホシオくん”にバトンタッチしました。ベイちゃんには、味や美味しさを伝えるアイコンとして活躍してもらいました。ホシオくんは、“モノ”の提供だけでなく、ともに味わえる楽しさやワクワク感などの“コト”の提供を目指しています。今後は歌やダンスなど、様々なカタチでベビースターの魅力を伝えていきますので、みなさん、ホシオくんをよろしくお願いします!」(諸岡さん)
「ベビースターラーメン」は、今では3世代にわたって愛されています。あの独特のパリッポリッ食感&クセになる味、そしてアイコンとなるキャラクターが、それぞれ時代に合わせて進化しているからなんでしょう。
次回は、地域限定の味や人気フレーバーTOP3、さらに最新の商品などを紹介します。
文/鳥居優美