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劣化に雑菌…間違った使い方してない?スポンジ博士直伝「キッチンスポンジ」取り扱いマニュアル

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スポンジは、食器洗いに欠かせないアイテム。皆さんは、食器洗い用スポンジをどれくらいの頻度で取り替えていますか? スポンジがその“寿命”を全うするまで、できるだけ泡立ちの良い状態で気持ちよく使い続けたいですよね。また、この暑い季節は、清潔な保管法も気になるところ。

今回は、化学メーカーであるスリーエム ジャパン株式会社の“スポンジ博士”こと、原井敬さん(写真)にスポンジの替えどきサインや、NG使用例、スポンジのお手入れ方法についてうかがいました。

食器洗いスポンジ「基本の保管法」は?

まず、食器洗い用スポンジの基本の保管方法について原井さんにうかがいました。

「食器洗い後、水気を絞ってなるべく空気に触れる面を多くして、風通しのよい場所で乾燥させておきます。

スポンジの汚れがひどい場合は、洗剤をつけて軽くもみこんで水でゆすいだらら、水気を切って乾燥させておくといいでしょう」(原井さん)

ポイントは、やはり“水気”なんですね。また、油汚れのひどい食器を洗った後のスポンジは、その都度きれいに洗っておくと、次回気持ちよく使えそうですね。

食器洗いスポンジの取り替えのタイミングは?

そろそろ処分すべきか、まだ使えるのか、スポンジ交換の判断に迷った経験はありませんか? スポンジ交換時期の目安について伺いました。

「家庭の家族構成や食器洗いの頻度にもよりますが、交換の目安は3週間~1カ月です。スポンジに以下のような変化が見られたら、スポンジ交換のサインです。

・汚れや変色が見られる

・裂けたり穴が開いたりしている

・泡立ちが悪くなる

スポンジは、空気、水、洗剤の3つの条件がそろって、食器の汚れを落とす泡を立てることができます。スポンジを繰り返し使っているうちに、少しずつ弾力が失われ、空気を取り込みにくくなり、泡立ちが悪くなります。

泡立ちが悪くなると、食器洗いの手間がかかったり、油汚れなどが落ちにくくなったりしますので、替えどきを意識してみて下さい。

また、ナイロンの不織布を貼り合わせてある面に毛玉や“毛羽立ち”が見られたら、洗浄能力が落ちているサインです」

例えば、1人暮らしで外食中心の世帯と、4人暮らしで自炊の多い世帯ではスポンジの劣化速度は違いますから、3週間はあくまでも目安です。長く使ったスポンジは雑菌が繁殖しやすくなります。使用期間やスポンジの状態を見て、取り替えましょう。

期間内であっても、泡立ちが著しく落ちてきた場合は、食器洗いの効率も落ちます。その場合、スポンジを取り替えた方が家事の時短につながるかもしれませんね。

朝使った「泡つきスポンジ」を昼も使うのはアリ?

朝ご飯の後にたっぷりの洗剤を使って食器洗い。4~5時間経った昼ごはん後、残った泡で食器洗いをする……といった“残り泡”の利用の経験はありませんか? 原井さんによれば、スポンジに残った洗剤の利用は避けた方がいいそう。

「スポンジには菌の繁殖を抑制する“抗菌”機能があっても、“殺菌”機能はありません。

たとえ抗菌でも、スポンジに食材が付着していると、どうしても不衛生な状態になりやすくなります。スポンジに残った洗剤の利用は極力控えた方がいいと思います」(原井さん)

今の時期のキッチンはとくに、雑菌が好む高温多湿な環境になります。食器洗いを終えたら、その都度、洗って水を切り、風通しのよい場所で保管しておきましょう。

カレー皿を洗った後のスポンジどうしたらいい?

カレーのような油分が多く、色素の強いガンコな汚れ。直接スポンジで洗うと、スポンジの表面が汚れ、一時的に泡立ちが悪くなったりしますよね。

「油ものを洗った後のスポンジは、洗剤をつけて、軽くもみ洗いをして水で洗い流すことで、スポンジ繊維の中に入り込んだ油汚れが落ち、泡立ちが復活します」(原井さん)

既に実践されている方も多いと思いますが、カレー皿は、洗う前に軽く汚れを落とすことで、スポンジに汚れが付着するのをある程度防ぐことができるそうです。

これはNG!劣化を招く使い方は?

最後に、よく見られるスポンジの劣化を早める使い方についてうかがいました。

NG1.強くねじって水をきる

スポンジに強くねじる力を加えることで、スポンジの素材が破損しやすくなります。できれば、ギュッ、ギュッと3回ほど握って水を絞りましょう。

NG例・・・きつく絞るとスポンジがいたみやすい
OK例・・・3箇所くらいに分けて、キュッキュッと握って水気を切る

NG2.ソフトなスポンジでガンコな汚れをこすり洗い

たとえば、ソフトなスポンジでは鉄製のフライパンの焦げ汚れはどうしても落ちにくく、ゴシゴシと力をかけて洗うことで、スポンジが劣化する原因となります。

食器や料理器具によってスポンジを使い分けることで、スポンジへのダメージを抑え、汚れが早く落とせる、時間も短く済むというメリットが期待できます。

NG3.煮沸消毒

グラグラと沸騰したお湯の中に直接スポンジを投入する煮沸消毒は、スポンジを劣化させる可能性があります。

消毒をする場合は、耐熱容器にスポンジを入れ、沸かしたお湯をかけ、しばらくしたら冷水でゆすいでしぼります。お湯が冷めるまでスポンジを放置しておくと、雑菌が好む温度になるので、注意します。

NG4.天日干し

紫外線で殺菌というのは効果がありそうですが、残念ながらスポンジの素材は紫外線に強くないものがあります。変色や劣化を招く可能性があるので避けましょう。

スポンジはかなり丈夫にできていますが、耐えられる負荷には限界があります。無理な使い方は避け、豊かな泡立ち力をキープしたいですね。

今回は、スリーエム ジャパン株式会社の“スポンジ博士”、原井敬さんにスポンジの取り扱い方法についてうかがいました。食器洗いは面倒でも、新しいスポンジをおろしたときの、弾力と泡立ちは気持ちがいいですよね! スポンジの質を維持するために、今回ご紹介したポイントを心がけてみてはいかがでしょうか。


【取材協力】

原井敬・・・スリーエム ジャパン株式会社ホームケア&CHIM技術部 主任。キッチンやお風呂用スポンジの開発や改良に携わり、今までに使い心地を試したスポンジは約6,000個。通称「スポンジ博士」と呼ばれているスポンジのスペシャリスト。

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