いよいよ双子出産…普通分娩or帝王切開?
そして、我が子たちに会う前の大仕事といえば、2人を一気に産む“出産”です。双子に多いのは、37週未満で産まれる早産ですが、単胎の早産の割合が5%に満たないのに対し、双子以上の場合、なんと60%近くにまで上昇してしまいます。(※ 厚生労働省・平成22年度『出生に関する統計』)
そのため、早産防止のために入院したり、点滴をしたりと対策をとることが多くなります。
出産は、病院の方針にもよりますが、普通分娩になる方、帝王切開になる方と分かれます。筆者の知る限りでは、帝王切開の割合がやや多いものの、普通分娩のママもいます。
出産のスタイルにこだわりたい気持ちはあるものの、リスクが高い双子出産では、しっかりと2人を産むことが最優先されます。
月が満ちる頃には、とにかく2人とも無事に産まれてきてくれますようにと、祈るような心持ちでした。
オギャー×2!よく頑張ったと自分を褒める間もなく…お世話モードに
そしてようやく出産! 筆者の場合、出産前日の夕食後に陣痛が来てから13時間格闘しましたが、いろいろなトラブルが併発し、明け方、医師に「切りましょう」と言われ帝王切開に。
結局、陣痛も、切ったことによる痛みもダブルで経験し、なんとも言えない痛みに、もう笑っていいのか泣いていいのか……。
でも、オギャーという泣き声を立て続けに聞き、2人を一気に抱っこした重みは、小さいながらも一生忘れられないであろう、重量感となりました。
出産後は体調がしんどく動けないものの、3日もすればそこそこに回復。そこからは、授乳にミルクにオムツ替え×2と、もう休む間もなく一気に赤ちゃんケアモードとなっていくのです。
産まれてから必要になるのは、グッズよりもマンパワー!
赤ちゃんグッズを見ていると、可愛すぎてついつい買い過ぎてしまいます。さらに、それが2人分なんて……、か、かわいすぎ!
でも、2人だから何でも2人分揃える必要があるかと言えば、実際にはそうでもありませんでした。肌着も7〜8枚で十分、1人分はお下がりで対応して、足りないものを買い足したりと、急ぐ必要はありませんでした。
双子出産のあとに一番必要になるのは、とにかく赤ちゃんを見てくれる“マンパワー”。入院中は病院からのケアがそれなりに手厚いのですが、自宅に戻ってから何のサポートも得られないと、ママの負担が増える一方でパンクしてしまいます。
筆者の場合は、主人に1カ月育休を取ってもらい、実家の母と義理母に交互に3カ月間サポートしてもらいました。この時間は誰が双子を見る、ここは誰が家事をして、誰が休むなど、それは“双子育児合宿”のような生活でした。
双子は、1人が泣けばもう1人が泣き、授乳にミルクにオムツ替えと、常時やることが多く、気がつけば「今日、顔洗ってないかも……」と思いながら寝落ちなんてこともしばしば。
双子の場合、帝王切開で出産になるケースも多く、産後の回復が遅かったり、入院生活が長く体力が落ちていたりと、思ったよりも自分自身が動けないことも多く、サポート体制をしっかりと考えておくべきだと痛感しました。
どこにも頼れなくて……、という方は、ファミリーサポートのようなシステムもあります。双子の場合、優先的に考えてくれる自治体もありますので、産まれる前に登録しておくとよいでしょう。
双子育児のはじめの頃は余裕は一切ありません。「私、困っています!」と手をあげる勇気も大切です。
「先輩双子ママ」が頼りになる存在に!
筆者は、双子妊娠がわかってから、とにかく双子の情報がほしいと、“双子サークル”に入りました。そこで、双子ならではの、ネットにはなかなか出ていないリアルな情報を教えてもらいました。
事前に自治体のサポートに登録しておき家事を軽減すること、早い段階での保険加入で不測の事態に備えること、どんな育児グッズが役に立ち、どうしても困った時にはどこにヘルプを出すかなど、双子について使える情報をたくさん伝授してもらいました。
出産後も、育児グッズのお下がりを譲ってもらったり、双子ママ同士で集まったりと、いい息抜きができるようになり、“仲間”のありがたさを実感しました。
双子出産にまつわるあれこれでしたが、いかがでしたか?
壮絶な出産を乗り越えると、これまた壮絶なお世話の日々が待ち構えています。とはいえ、双子の新生児の可愛さといったら格別です! 余裕があるうちにマンパワーを確保しておきたいですね。
※次回は、「双子のベビーカー問題!?」についてお届けします。