3位:子どもをあやしてあげる・・・16.6%
259人中、43人の父母が、電車で誰かにあやしてもらうことを嬉しいと感じるようです。車内で子どもが泣きやまずに困り果て、多くの乗客が見て見ぬふりをしている時に、「あらー、可愛い子ねー、どうしたの?」なんて、優しい言葉をかけられると、「受け入れてくれる人もいるんだ」と、ホっとすることがあるのかもしれません。
2位:無視する・・・19.6%
「あやす」より人数が多かったのが、「無視する」でした。見知らぬ人に話しかけられるのが苦手な方も多いでしょうから、「うるさい!」とも「あらあら、泣かないで」とも言われることなく、「できれば、放っておいて欲しい。もうこの場を何事もなく乗り切れればいい」という気持ちも透けて見えますね。
1位:やさしく笑う・・・23.1%
堂々の1位は、「やさしく笑う」でした。“笑う”といっても、電車の中ですから、ちょっと口角を上げて、目を細める程度でいいのでしょう。
それだけで、不安でオドオドしているお父さんやお母さんは、「迷惑かけてるかもしれないけど、嫌悪感は抱かれていないようだ」と、安心できるようですよ。
子育て経験のあるオバチャンの“お節介”は嬉しいorイヤ?
今回、意外だったのが、2位の「無視する」を希望する回答数の多さ。
筆者の周りでは、「赤ちゃんを触られたり、話しかけられたりするのが、ちょっとイヤ」という声も、逆に「子育てで孤独な時に、見知らぬ年配のオバチャンの共感力に救われた」なんて声も聞かれます。
以前、南米で幼い子どもを育てながら仕事をする日本人女性に取材したところ、「ここでは、バスに乗ると見知らぬ人たちでベビーカーを運び、席に座らされ、みんなで赤ちゃんをあやしてくれる。外出してもなんとかなっちゃう」……と話していました。
今回の調査では、日本特有の、“見知らぬ人”同士の距離が垣間見られる結果となったのではないでしょうか?
以上、子どもが泣いて困っている親は、周囲のどのようなリアクションを望んでいるかについてお届けしましたが、いかがでしょうか?
「小さい子を持つ親は、何となく、いつも、厳しい誰かによって、この親は常識的か非常識的か、見定められているような気持ちを抱えている」
と、いうのは、柴原明子さんのエッセイ『家族無計画』からの抜粋。
子連れがマイノリティである集団の中で“無視”を望む親がいることは、そのジャッジの目から逃げたいような気持ちの表れかもしれません。
明日の通勤時に困り顔のママと泣いている子どもを見かけたら、あなたはどんなリアクションをしますか?
【参考】
2016/7/16 BizLady掲載