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後任者に喜ばれる!「見事な引き継ぎ」を円滑に行うポイント&項目【森本千賀子の転職アドバイス】

2月~3月に今の会社を退職し、4月1日より新たな会社で再スタートを切る方も多いかと思います。

気持ちはすでに新しい職場に向いてしまいがちですが、今の会社で果たすべき役割をおろそかにしてはいけません。辞める会社の人とこれからも良好な関係を続けていくためにも、「引き継ぎ」はきっちりと済ませましょう。

「見事な引き継ぎ」を行うことで、後任者には感謝されますし、評価もアップします。

まず、引き継ぎで伝えるべき項目を整理してみましょう

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  • 業務やプロジェクトの目的、社内での位置付けなど
  • 業務の流れ。どのタイミングで何をするかのフローチャート、優先順位、必要な事前準備など
  • 特に注意を払うべきポイント
  • 不測の事態が起きた場合の対応の仕方
  • 過去にあったトラブルの事例。発生の経緯、どう対処したか
  • 顧客、取引先(外注先・提携先など)、社内の関連部署のリスト。※担当者名と連絡先はもちろん、相手の人物像、趣味、コミュニケーション上の注意点などの情報も添えておくと尚可
  • 業務に使用する書類。これまでに作成・使用してきたフォーマットなど
  • 業務上、参考にしているWebサイトのURLなど
  • (営業職の場合)これまでの取引状況、契約内容、商談の進捗状況、今後のニーズの見込み
  • (技術職の場合)案件ごとの仕様書、必要書類、プロジェクトの進捗状況
  • 退職後の自分の連絡先(不明点や緊急時の問い合わせのため)

いつまでに何をするかを明確にしておく

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退職前は、通常の業務を行いながら引き継ぎも進めなくてはならず、忙しさのあまり混乱しがちです。最初にやるべき項目を書き出し、「いつまでに何をするのか」を仕分けして、手帳やカレンダーに書いておきましょう。

スケジュールを組むにあたっては、3日程度の余裕を持たせるといいでしょう。予定外の対応が入ったり、残務処理が長引いたりしたとしても、3日もあれば吸収できるものです。

早いうちから「文書」作成を進めておく

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業務を引き継ぐ際には、後任者と一緒に一連の流れを実際に行ってみるのがベスト。しかし、後任者の配属が遅れるなどすると、そうした時間が十分にとれません。最悪の場合、後任者が来るまで会社にいてほしい……など、引き留められる恐れもあります。

そうした事態を防ぐためにも、早いうちから引き継ぎ内容を「文書」にしておくことをおすすめします。

後任者は、同部署の人、他部署から異動してくる人、新規採用された人など、相手によってどこまで細かく説明すればいいかが変わってきます。相手の知識の範囲やレベルを理解した上で、それに合わせた対応をしましょう。

後任者と取引先の信頼関係構築をサポートする

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顧客や取引先などに退職・引き継ぎのあいさつ回りをする場合は、なるべく後任者と一緒に訪問したいものです。このとき、後任者が相手といい関係を築けるようにサポートしてあげてください。例えば、「彼女は細かいところへの気配りができるので、皆から信頼されているんです」といったように、後任者の優れたところを伝えるのです。

もし、自分より経験やスキルが劣る後輩であれば、「少し時間がかかることもあるかもしれませんが、取り組み姿勢は誠実で丁寧です」などとフォローしてあげてください。こうすることで、相手が後任者に好印象を抱き、その後の関係が築きやすくなります。後任者からも感謝されるでしょう。

 

転職するにしても、いつかどこかで仕事の付き合いが生じたり、協力してもらう場面が出てきたりするかもしれません。引き継ぎを円滑にすることで、人間関係を維持しておくことが大切です。

構成/青木典子

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